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落ちから始まる恋物語-The falling love-  作者: 赤坂皐月
内定
25/31

007

「でも、わたしなんかでいいの?」


「……どういう事だよ」


「わたしみたいな体が弱くて、根暗で、偏屈で、へそ曲りで、可愛くて、チャーミングな人でってことよ」


「最後の二つで何故褒めたんだよ……」


「あんまり自分を責めるもんじゃないわよ。虚しくなるだけだから」


「そうっすか……」


ツマラナイよな、自分を責めるだけの人生なんて。

でも、僕も少し前まではそうだったんだろうな。

数日前の事なのに、もう数年も前の事のように感じてしまう。

記憶とはこうやって朧げになっていくのだろう。


「それでどうなの?あんまりまどろっこしい事言うと、その場で叩っ斬るわよ」


「問答無用だな!!」


「辞世の句すら読まさないわ」


切腹する間も無く、介錯をする外道。

容赦など、あったもんじゃないな。


「まぁ……言ってしまえばお前じゃないとこんなこと言わないよ。可愛くて、チャーミングだからな」


「人の黒歴史を平然とほじくり返すなんて最低ね。軽蔑するわ」


軽蔑することを真正面から堂々と宣言されたのは初めてだ。

というか、ほんの数秒前の会話を黒歴史にするなよ。

数日前のことを黒歴史にしてる僕が言えた義理じゃないけどな。

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