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落ちから始まる恋物語-The falling love-  作者: 赤坂皐月
進む道
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002

「じゃあ歳は同じって事なのか……こんなことを聞くのもなんだが、もしかして浪人したとか?」


「武田くん、ここの学生をやっててこの大学に浪人してまで入る価値があるって感じたことある?」


「…………」


正直、ない。

浪人するくらいなら、高卒で働いた方がまだマシなくらいだ。

だからかな……僕の就活が失敗するのは。


「就活に失敗するのは自分の責任よ。見苦しい」


「まだ僕は何も言ってないぞ」


「どうせそう思ったんでしょ?心が乏しい人の典型的な考えだから」


立花が僕に毒突く。

心が乏しいのは……ダメだ反論しようがない。


「わたしこう見えて病弱なの。難病を患ってる訳じゃないけど、呼吸器がちょっとね。だから喘息とか気管支炎とか、とにかく呼吸器疾患のバーゲン会場なのよ」


「誰も得しない、不毛なバーゲンセールだな」


「半額にして誰かに売りつけたいくらいよ」


多分半額にしても、全額オフにしても誰も買わないだろう。買った時点で、マイナスに真っ逆さまだからな。


「そういうのが患って、二年生の時一年間大学を休んだのよ。まあ落第よね。こんな自分をあの時は恨んだわ」


「そうか」


病弱な故に抱えるハンディキャップ。

それは、人によっては一生墓場まで抱えないといけないものである。


一生解決出来ないし、一生悩み続けなければならない、永遠の悩みだ。


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