2-03. 河童に遭遇、なの
誤字、脱字など、ご指摘いただければ幸いです。
甲羅には女の子が付いていました。
、、、何を言っているのかわかりませんね。
見つけた甲羅のふちに手をかけて、ギークが引っこ抜きました。すると女の子がくっ付いていたのです。
明るめの茶色い髪をした、その上に銀色の円盤ぽいものを乗っけた、小鬼だった頃のギークより更に小さいくらいなサイズの女の子。それが甲羅の付属物だったのですね。一口で二度おいしいお得なセットです。
女の子ですよね? ぴっちりした全身タイツっぽいもの(材質不明)を着ているようですので、男の子なら、ほら、下半身とかが、もうちょっとふっくらだと思うのですよ。
従ってきっと女の子です。上半身の方は判定基準とするには中性的過ぎる感じですが、顔立ちはとても綺麗ですね。目の保養ですね。ギーク、イタズラしちゃダメだかんね。
(……、河童、なの?)
甲羅を背負って、頭に銀色の皿を付けています。この特徴は河童に違いないでしょう。そして水死体ですかね。河童の川流れというやつか?
因みに皿。頭頂部から伸びる、角というか、棒というか、そういうもので繋がって頭上に備え付けられている感じであり、禿げてはいない。
河童の実物を見たことはありませんが、有名なモンスターですからね。特徴は結構知っていますよ? 甲羅があって頭に皿があって嘴がついててお股に穴が3つあるんですよ。そしてこの子、嘴以外は大体そんな感じです。
最後のは確認はしてないですけど、しないですけど、女の子なら大体3つあるはずです。だからきっと多数決でクリアですね。
河童の特徴として、あと思いつくのは手指足指の水掻きですがー。うん、ダメですねこれは。これはあきまへん。
四肢、膝から先、肘から先が彼女に存在していないように見えます。大変にお気の毒。単に腕や足が短いだけという線も考えたけど、そういう感じじゃないです。不自然に断ち切られている感じ。准だるまさん状態というやつです。
こんな大ケガで、大岩の下で水没していて、まさか生きているとは思えません。体温冷たいですし。そういう趣味の貴族にでも、ダルマにされてお口があればご奉仕できるでしょな感じで飼われていて、さんざん弄ばれた挙句に飽きられて捨てられた、ですかね。うん、実にありそうな話です。
スライム大好き婦人の息子さんが、鳥少女相手にそういうことをやっていたような気がします。例のサロンで流行っていたモンスター猥談な小説の続編で。あの回は不評だったなー。男どもにはどうだったか知らんけども、あーゆう抵抗できない弱い娘を一方的にって下種の所業だよね。なんでそういうことしちゃうかね。その更なる続編で牛頭鬼にその息子さんが口に出せない感じにされたのって、絶対あの回で人気ロストしたからだよね。いやー、あの話はスッとしたわー。男女入れ替わっただけで一方的な関係を描写していることに違いはなかったような気もするね。いやもうそんな話はどうでもいいのだ。
彼女を引き上げると程なくして、パパパパーな脳内電波は終息した。地図のピコンピコンも消え失せる。
えー? このピコンピコン、原因は河童なの?
えー? ここから先、どうすればいいですかね。つかどうしろと。
ギークに喰わせればいいの? 喰ったギークが何かに目覚めるパターンですか? でも例えモンスターであっても、女の子の形した相手を食べるとか、ちょっと許せないです。絶対禁止です。
僕、途方に暮れる。とりあえず、埋め戻すのもなんです。水中から引き上げて中州に運びましょうか。というかこの河童めちゃくちゃ重い。甲羅のせい?
(ギーク、ダメだからね。食べないでね)
一応、ムダな気もしますが釘はさしておきましょう。今は比較的落ち着いていますが、プッツンするとやらかすのがこの鬼です。
「食う? これをか? 食うわけがないだろ。食えそうには見えん」
……、なに?! え?!
まさかのギーク、ギークまさかの、食指動かず宣言です。そんなバカな。
いや、たしかにこの河童はロリな体型だと思います。思いますが、そういう意味で聞いたんじゃないです。
あ、ああ、そこを勘違いされたのですね? それならあり得ないことでもないですか? じゃあ、ギークが巨乳好きだと言う情報は、まあ記憶の片隅にでも留めておくとして。誤解の余地がない表現で言い換えましょう。
(えと、えと、食べちゃダメっていうのは、違うの。そういう意味じゃないの。齧ったりとか、噛み切ったりとか、そう言うことをしないでねって言う、お願いなの)
世の中にはそういう特殊プレイでしかダメって人もいるらしいですが。というか貴族連中の中には少なくとも結構な数居たかもですが。表現って難しいですね。大体何をどう言っても、誤解しようと思えばできてしまう感じです。
「……、何を考えているのかはわからんが、そのままの意味だ。齧ったり噛み切ったりということをするつもりはない。コイツからは食い物の匂いがしない。まだその辺に生えている樹木の皮の方が美味そうだ」
あの時のあれ、ガシガシ齧ってたのは、やっぱりそういう事だったんですね。
ギークの食欲に、まさか選り好みがあったとは思いませんでした。どの辺がポイントなのだろう。
そんなことを考えつつ、河童な女の子の全身を観察していたら、目が開きました。光沢のない墨色。いわゆるレイプ目というやつです。僕がねっとりと視姦していたせいでしょうか。
キュインと、瞳に艶が宿る。単に寝起きでぼんやりしていただけだった模様。紛らわしいのでやめていただきたいです。そして溺死体でもなかったです。
(あー、ギーク、河童が目を開けたの。とりあえずちょっと、何か声をかけて、、、)
と、僕が言いかけたところで予想外発生。
(……? ……! 接続できたであります! アクセスポイントに接続成功、通信経路確立、やった! であります。……、あー、あー、こんにちは、であります。本機は<<聖杯>>の管理者補佐、フレデリカであります。プロフィールを送信するであります。現在日時の同期と、そちらの自己紹介の開示をお願いしたいのであります)
突如、鈴を鳴らすような音声が、脳裏に流れます。
ホワッ?!
[INFO] 忍耐の限界により、状態異常「空腹」を堪えています。
[WARN] 未登録ゲストから、接続要請を受け取りました。
[INFO] 未登録ゲストに、接続許可を返信しました。
[INFO] 未登録ゲストとの、通信経路を確立しました。
[INFO] 未登録ゲストから、プロフィールを受信しました。
[INFO] フレデリカを、ゲストメンバリストに追加しました。




