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神様から恋愛チートのスキルをもらったのに、彼女だけが振り向かないんだが!?  作者: 白熊 猫


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第9話 ユウ、限界突破の告白(※泣きながら)

今日の俺は本当にダメだった。

まず朝からレンが「ユウくん今日もかっこいい……! ね、放課後一緒に帰らない?」とか言ってくるし、

百瀬ユキは「ユウくん! お弁当作ってきました!」と暴走。

俺はその全員から逃げ回り、廊下を全力ダッシュしていた。

「やめてぇぇぇ! 俺に関わらないでぇぇぇ!!」

女子たちの歓声と追い足音がこだまする。

チートの力で好かれるのはいいけど……ここまで来たら、ただの恐怖でしかない!

そんな中。

階段の踊り場に、ひよりが静かに立っていた。

救世主がいた。

「ひよりぃぃぃぃ!!」

ダイブする勢いで駆け寄り、両肩を掴んで泣きつく。

「ひより、助けて……っ! 女子も、レンも……みんな俺のこと追いかけてくるんだよぉ!」

「なにその地獄。」

ひよりは呆れ顔だが、俺を見る目は少しだけ優しい。

「……ほら、落ち着きなさい。ほら。」

ハンカチを差し出してくる。

その優しさに、俺は泣きながらしがみついた。

「ひより……っ、本当にありがとう……!お前がいなかったら俺もう死んでた……!」

「ちょ、ちょっと……離れなさいよ。オーバーね。」

ひよりは真っ赤になりながら肩を押し返す。

周りの暴走女子たちは、ひよりの存在にビビって一旦後退。

ひよりは学校唯一のスキル耐性者だ。

スキルが効かないため、暴走集団を止められる唯一の希望だ。

「ひより……お前が守ってくれるから、生き延びられたよ……ありがとう……!本当に……愛してる!!」

勢い余ってひよりを抱きしめ、俺は思わず本音(っぽい言葉)を叫んでしまった。

「っっっ!?!?」

ひよりの顔が一瞬で真っ赤に染まる。

耳まで真っ赤。

手は震えてる。

目は泳いでいる。

「な、なに急に言ってんのよバカ!?!」

声が裏返った。

その瞬間。

――パリンッ!!

空気が割れたような感覚が走った。

ひよりの頬の赤みと同時に、俺の体から何かが抜け落ちる。

胸の奥にあった、あの妙な吸引力のようなチートスキルが……すっと消えた。

「…………あれ?」

「……え?」

俺とひよりは同時に固まる。

気づくと、階段の下で追ってきた女子たちが、急にキョトンとしていた。

「……あれ?私、なんでこんなとこに来たんだっけ?」

「真田くん追ってたような……気のせいかも。」

レンでさえ眉をひそめている。

ひよりがぽつりと言った。

「……今のひと言で、スキル解除された……とか?」

まさか……ひよりに“愛してる”って言っただけで……!?

え、何そのゲームみたいな条件!?

ひよりは真っ赤になったまま俯き、小声でつぶやく。

「……あんたの、そういうとこ……ずるいわよ……。」

スキルも女子の暴走も止まり、ようやく静かになった階段で。

俺は、やっとスキルがなくなった喜びを実感するのだった。


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