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神様から恋愛チートのスキルをもらったのに、彼女だけが振り向かないんだが!?  作者: 白熊 猫


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第2話 チートの副作用、発覚する

放課後。

ついに俺は覚悟を決めて、砂場へ向かった。

理由は単純。

――女子たちの好感度が高まりすぎて、怖い。

三条アカリは朝から俺をトレーニングメニューに巻き込もうとしてくるし、百瀬ユキは俺の机にポエムを置いてくる。(しかもちょっと気合い入れすぎてて怖い)

なんでみんな全力なんだ……!!

軽い好意くらいに調整できないのか、このチート!!

「おーい、神様……。」

砂場をそっとつつく。

「……おるぞ。」

「いたッ!?」

砂の中から上半身を出しながら、神様が無表情で出てきた。

慣れたけど出現方法どうなってんだ。

「どうした人間よ。恋愛成就は順調か?」

「順調なわけないでしょ!!」

俺は事情を説明した。

女子たちが過剰にアプローチしてくること、ひよりだけ通常営業で逆に心がしんどいこと。

「なるほど。スキル<ラブマキシマイザー∞>の副作用だな。」

「今初めて聞いたんだけど!?!?」

「言い忘れておった。」

「あんた神様の自覚ある!? 説明不足は炎上案件だぞ!!」

神は適当に砂を払った。

「このスキルは――お主が一瞬でも気になると思った相手に、自動的に最大効率で好意を増幅するのだ。」

「あぁーーー! 昨日俺、ちょっとでも女子を見たら可愛いかもって思ったやつだ!!」

「そう、それが原因じゃな。」

「俺の男子高校生的思考のせいで周囲が大被害!? やめてくれぇ!!」

「修正はできぬ。」

「なんで、できぬなんだよ神様ァァ!仕様に副作用に、変なこと多すぎだろ。」



教室に戻る途中、ひよりがたまたま出てきた。

「ユウ、どこ行ってたの?」

「あー……ちょっと神に相談を……。」

「また砂神?」

「違うってば!!普通の神様だって。」

ひよりは俺を見るなり、ふっとため息をついた。

「でも……まあ、あんたらしいわ。」

「な、なにが。」

「チート使ってモテまくって、パニック起こしてるあたりとかね。普通、喜ぶところよ?」

「いや怖いんだよ! プレッシャーすごいし!」

「アカリちゃん、あんたと一緒にマラソン十キロ走る気満々だったしね。」

「そんなに走れないって、死ぬわ!!」

「ユキちゃんなんて、図書室で真田くんへの愛の短歌コーナー作ってたし。」

「趣味が高度になりすぎてる!?」

ひよりは肩をすくめて笑う。

「まあ……あんたはそのままでいいんじゃない?」

「いいんじゃないで済む問題か!? ひよりは平気なの?」

するとひよりは、一瞬だけ目をそらした。

「……まあ、別に。あたしにはチート効いてないみたいだし、問題ないわ。」

その声が、なんか少しだけ寂しそうで。

なんだ……その言い方……。

「ってことで。ほら、帰るわよ。今日も付き合ってあげる。」

「え?ありがとう。」

「そうしないと、ユウはいろんな女子に襲われそうだしね。」

「そ、そんな怖いこと言うなよ……。」

ひよりは歩き出す。

俺はその背中を追いつつ、心の中で叫んだ。

なんでだよ……!

なんでチート効かないひよりのほうが……逆に気になっちゃうんだよおおおお!!

――こうして俺の恋愛チート生活は、副作用の波に飲まれながら、混迷を深めていくのであった。

神様!このスキルほんと何とかならないの!?


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