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俺の愛銃はレールガン【超電磁砲】 剥奪された世界最強の勇者 ~異世界からの召喚者にその座を追われた俺は、辺境の地でスローライフを送る(予定)~  作者: その辺の双剣使い
七章 邪神降臨

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第83話 力の片鱗



「どうやら鼠どもが紛れ込んできたようだな」


 跪く者達を前に、突然そう言ちるカーリィ。


「恐らくは、かつて私を倒した勇者だと思われます。イアンと言う四天王の一人を当てていたのですが。その者ではやはり奴を倒す事はできなかったようですね……まぁ、それなりに時間稼ぎにはなったようですが」


 魔王も何者かの接近に気付いていたようで、低頭したままそう自身の見解を述べた。


「強いと言っても所詮は人。力試しがてら少しだけ遊んでやるとしようではないか」


 カーリィはそう言うと、胸部から六つの肉塊を分離させる。

 床に落ちたその肉塊は、みるみる内に人の形を成していき邪神と同じ姿に変貌を遂げた。

 六つに別れたカーリィの分身は、姿が整うなり物凄い勢いで広間から飛び去っていく。


 その時既にディール達は、砦の敷地内に何の躊躇もなく足を踏み入れていた。

 同じ姿をした六人の男達が、突然目の前に飛来した事で彼らの緊張は一気に高まる。


『勇者ディールとは、そなたの事か?』


 カーリィの分身体は、何故かノナに向かってそう念話で質問する。


「ん? どうやら妾に対して言っておるようだが。普段、ご主人様とアルは力を表に出してはおらぬからの。この中で一番魔力が高い妾を、勇者だと思ってしまうのも無理もなかろうて」

『そなたが勇者ではないと申すのか? まぁ、誰が勇者であろうと大した問題では無いのだがな』


 ノナの返答に対し全く動揺する様子も見せず、不敵な笑みを浮かべならがらそう言うカーリィ。

 本当の勇者が自身の予想した女より強い存在だったとしても、どのみち全く相手ではないとさえ言いたげである。


 念話を終えた六体のカーリィは何の迷いもなく、同時に右手のひらをディール達に向け攻撃態勢を取る。

 その直後ノナが指摘していたとおり、殆んど溜めの時間を取る事なく邪神達の手から一斉に光線が放たれた。


 エマ、マギ、ジャンの三人は、反射的に腕を上げ防御姿勢を取る。

 しかし、彼らの前方には既に、青白い半透明の障壁が展開されていた。

 ディールは光線が放たれると見るや、即座にアイギスの結界を発動させていたのだ。


 光線が障壁に衝突するなり、周囲に大きな爆発が起こる。

 その爆風で、ディール達の後方に有った砦の防壁は完全に吹き飛んでしまった。


「どうやら山を破壊した時ほどの攻撃では無かったみたいだな」


 そう何でもなかったかのように言ちるレザーメイルの男に対し、カーリィは少し驚いた様子で言う。


『今の攻撃を防ぎきるとは少し驚いたぞ。しかし、その守りもいつまで続ける事ができるかだな』


 六体の邪神はそう言うと、光線を間断なく打ち込み始める。

 強烈な破壊力を持った攻撃を息つく暇もなく打ち続けられ、流石のディールにも少し焦りの表情が見え始めていた。


「妾に任せろ、ご主人様よ!」


 守るばかりでは埒が明かないと感じたノナは、障壁の外へと飛び出し爆炎の中を猛然と突き進んで行く。

 炎の中を進む彼女の全身は、赤いオーラを纏っていた。

 邪神の一体に迫ったノナは、両手を重ねて紫色の光線を放つ。

 彼女の放った攻撃は邪神の鳩尾部分を貫通し、そこには大きな風穴が空けられていた。


 一体とはいえ、思わぬ深手を負い一旦攻撃の手を止める六体の邪神。


「くっ! 一気に消し飛ばすつもりであったが。殊の外守りが堅いようだの」


 ノナがそう言ちた瞬間、空いていた風穴はみるみる内に塞がっていく。

 その様子を見て、更に彼女は疑問の言葉を口にした。


「素粒子レベルまで分解してやった筈だが……どうやら肉片も残さず、完全に消し飛ばしてしまわなければ倒す事はできんようだな。ホムンクルス共と違って防御力が高い分だけ質が悪い」

『分身体とはいえ、たった一撃で我に対してこれだけの傷を負わせるとはな。しかし、察しのとおり我が肉体の再生力は半端なものではないぞ』


 そう言って再び攻撃を開始しようとする六体の邪神。

 しかし、頭上に違和感を覚えた分身体のカーリィ達は、一旦手を下ろしてその場所に目を向ける。

 邪神達の上空には、巨大な青白く光る球体が出現していた。


「お前の再生力が半端ないのはわかった。だが、俺の攻撃力も半端ないぜ!」


 そう言って、不敵な笑みを浮かべるディール。

 いつの間にか銀色に輝く姿に変身していた彼は、右手に持つケラウノスの銃口をその球体に向けていた。

 青白く光る球体は、ノナと邪神が話している間にディールによって作り出された物であった。

 アイギスが持つ防御特化の機能に対し、ケラウノスにも攻撃に関する特殊な機能が備わっていたのだ。


「蜂の巣にしてやるから覚悟しろ! 光矢の雨(フォスホーンブロス)!」


 ディールが決め台詞を叫ぶと、上空の球体は激しく発光し無数の雨となって六体の邪神に向かって降り注ぐ。

 数秒の後に光の雨は収まり。公言どおり、そこには蜂の巣にされた邪神達の姿が有った。


『何故だ……再生できぬ!』

「この姿になった俺の攻撃は、素粒子レベルの分解どころの騒ぎじゃないからな! 完全に物質その物を無にしてしまうのさ! 再生したいなら質量を減らしていくしかないが。それもいつまで続ける事ができるかだな」


 先程の仕返しとでもいわんばかりに、そう嫌みを言ってみせるディール。

 再び上空の球体は発光し、とどめの光矢が邪神達に向かって降り注いだ。

 激しい光矢の雨を受け続け、完全にその姿を消してしまう六体の邪神。

 ディールが持つ真の力をついに目撃したエマ達は、その信じられない光景に茫然自失となっていた。


「素粒子ごと消してしまうとは、流石ご主人様よ! 妾の翼が再生しないのも、そういう事であったのだな!」


 一人、ノナだけは感心したようにそう叫んでいた。


 当然の事ながら分身体と繋がっているカーリィの本体は、一瞬で六体の自分自身が消滅してしまった事を感じていた。

 外の激しい爆音に騒然としていた魔王達を前に、この信じがたい事実を受け入れる事ができない邪神は呟く。


「信じられん……まさかこのような事が、三度も連続で起きるとはな……」

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