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王城での戦い 1

「ソルレイ、降伏の条件だが――――」

「待って。これ以上、俺の頭を酷使させないで欲しい。魔力も不足気味だし、もう休みたい」

 フォルマの屋敶で休ませてもらおう。寝て起きたら、これが夢だったら嬉しいのに……。

「ラウル、エルクはワジェリフにいると思っているだろうから後で連絡を入れよう。ノエル、明日、草案を一緒に作るよ。だから、ディハール国軍は……」

「このまま南で駐屯させておく。国外ならばアインテールの国民にいらぬ心労をかけないですむ。それでいいか?」

「うん」


 条件は一応本人の前で提示はできている。ノエルには、王様に鎖は外さないものの、これ以上、襲わない約束をしてもらって。それから辺境まで移動だなと、腰を上げた。その時、見慣れない騎士団が後ろの扉から入ってきた。軍服は、アインテール国のものだった。


「ソウル」

「うん」


 ラウルの警戒する声に頷く。敵だと思われているだろう。動きを注視するのは、お互い様だ。


「まったく。この状況が放映されていただろうに。駆けつけるのが遅すぎるぞ!」

 王様の一喝に、これ以上の面倒ごとはごめんだと先に動くことにした。

「ラウル、ノエル。もう移動した方がいい」

 そうだね、そうだなと言っている間に騎士が近くまで駆け寄ってきた。それを見て、魔道具のペンを取り出して向けると、俺達に目礼をするので、俺もラウルも魔法陣を描く手が止まった。

 じっと見られたら困惑をするしかない。

 警戒をしている騎士団の中に、どこかで見た人がいる。この細身の人をどこで見たのだろう。第1騎士団でも第2騎士団でもない。よく見れば騎士団の割に、皆それほど恰幅がよくないことに気づいた。


 一人の騎士が、俺達を抜け、鎖で縛られている王の前で傅いた。


「王よ、報告したいことがございます」

「報告だと!? さっさとその者たちを捕まえぬか!」

 私ではなく、ソルレイやラウルツの方に頭を下げたのはどういうことだと王様が怒り狂っていた。縛られているのに、怖い。

「王がぶち切れるとみっともないものだな」

「アハハ。人間らしくていいんじゃないの?」


 並んで立つノエルとラウルの声は小さかったので、聞かなかったことにした。今の内に出たいな。扉の前に立っている騎士達を押し退けたい。

 だけど、ここでの報告は、ディハール軍の駐留に関してかもしれない。聞いていた方がいいのだろうかとノエルを見ると、小さく頷かれたので逃げるのを諦めた。


「……ハウウエスト国軍が国内の複数の地区から魔道具を持って現れました。王都には魔法士団による魔法の雨が降っており、この城にも一部の部隊が侵入してきております。ボンズが指揮を執っている様子です。お逃げになられた方が宜しいかと」


 ああ、違う内容だけれど、最悪だ。


「な!? ここにきて更にハウウエスト国が動くだと!?」

「ハウウエスト国は、アーチェリーやボンズの母国です。カインズ国と呼応して動いたものと思われます」


 想定できたことだと、淡々と告げると、俺達の方を向く。

 戦いになるのかと、思わず守護魔法を使うと「お早いですね」と笑われた。


「第2騎士団長以下、騎士団長より伝言でございます。『アヴェリアフ侯爵家ノエル様、フェルレイ侯爵家ソルレイ様、ラウルツ様、御助成に感謝を致します』とのことでございます。国外にて、カインズ国を相手に優勢で推移しております」

 え? 俺達にも報告をするのか?

「そ、そうですか。よかったですね」


 正面から見返して分かった。

 この人、ルベリオの時に見た人だ。エルクやラウルと内装の話をしていた時に、目が合った。騎士団の人だったのか。

 それにしても、どうしてバレたのだろうか。

 俺の考えていることが分かったらしいラウルに肩をポンと叩かれた。


「魔法陣で分かったんじゃない? かなり細かく対象指定したからね。見れば分かるよ。転移魔法陣ってこっちだけじゃなくて対象者の前にも現れるからね」

「ああ、そうか」

 前にグリュッセンからクリヒーの丘まで転移させた話でも軍で回っていたのかもしれない。

「そうだろうな。と言いたいところだが、俺の名もあるので違うな。そこの王が、この場でのことを映しているとか口走っていた。軍部との情報共有の為に、前線に魔道具か魔法陣を設置している可能性が高い」

「「…………」」


 背中にどっと汗を掻く。視線だけを動かし、魔道具がどこかにあるかの確認をする。

 そして部屋の天井の四隅や壁に埋め込まれているランプ型の魔道具に気づき、目と身体が固まる。


「ソウル、僕ね、見たくない物を見つけてしまったよ」

「うん、分かっている。俺も見つけたよ。はぁ。あれだな。……もう、いられない。早く帰ろう」

 ラウルの背中を軽く叩き、帰ろうと促した。

「落ち着け。本当にこの場でのことが、軍に流れていたのであれば、捕えられることはない。王の無能さが末端にまで知れ渡っただけだ」

「ノン! 何を言っているの。ここでの会話は覚えているよね!?」

「ノエル、計画も軍部に筒抜けになってしまったんだ」


 これは致命的なミスだ。協力してくれるはずだった貴族家たちの背を向ける姿が頭に浮かぶ。


「王には手を出せない以上、大した問題ではない」


 こちらが先に、王を捕らえているというノエルの意見はある意味では正しい。クレオンスの鎖は、他殺も自害もできないからな。正しいのだが……。それは、アインテール国の貴族と付き合う気のない者の意見で、俺達にとっては重要な問題だった。

 嘘をついて協力を取りつけると言った手前、皆に言い訳すらできない。


「国がボロボロになったらノエルの研究もできなくなるぞ」

 違う視点で物を言うと、

「辺境の領は無事なのだろう」

 微笑されてしまい言葉に窮した。

「ハウウエスト国軍の目的は、アーチェリーの救出ではないだろう。恐らく、初めからアインテール国を沈める腹だったはずだ。アインテール国の中枢内部に入り込むのに、平民と恋に落ちたレイナ様の名を都合よく使った。ならば目的は達した。あとはカインズ国と共にアインテール国を落とす段に入ったということだ」

 いつからの計画だったのだろうか。

「カインズ国とハウウエスト国は、元々つながっていたのか」

 城の内部情報だけではなく、外交関係からも情報は筒抜けか。エリドルドも含め、カインズ国との外交網は閉じていないはず。そこからハウウエスト国に渡っていたとなると、随分前からになりそうだ。

「セインデル国じゃなくて、カインズ国が元々の陽動役だったってこと? だったら、ここにいると巻き込まれるよね。ソウル、そこの第1騎士団の騎士達の鎖は、全部壊して逃げようよ」

「それがよさそうだな」


 ノエルに許可をもらい、騎士だけではなく、王以外の鎖を壊すことにした。

 城に魔法でも当たったのか足元が大きく揺れる。


「グルバーグ家の守護魔法陣が破られたというのか!」

「なんてことだ!」

 慌てる大臣達を横目に、俺達は首を傾げた。お爺様やグルバーグ家の人間がミスをするとは思えなかった。守護魔法陣はグルバーグ家の十八番(おはこ)だ。

「グルバーグ家の守護魔法陣は、99.8パーセントの起動率です。持続効果も長く、魔力が尽きたら分かるように補助魔法陣を組むことも多いですよ」

「どっちかって言うと、アーチェリーが阻害する魔道具でも持っているって考えるべきだね。侵入してきたボンズ達かもしれないけど」


 そう言うと、第1騎士団のルファー達がアーチェリーを調べだした。

 ドン! ドン! ガラガラ!

 次々に、城に魔法が着弾する。転移魔法陣は、ラウルが描いたほうが早いと引き受けてくれた。今度は国内のあの神殿だ。距離は短く、安全性も担保されている。

 問題は動力か。止むを得ないと判断をして、手放したくない貴重な石を出すことにした。作りたい魔道具が作れなくなるが、出先だったため、収納してある石は限られていた。


「特級か。悪いな、ソルレイ」

「仕方がないよ。安全第一だ」

 大臣の一人が、『転移するのであれば私もお願いします!』と、転移魔法陣を描いていたラウルの腕を掴んだ。

「え!? ちょっと! 放してよ!」

 ラウルが腕を払い、俺が大臣に落ち着くように言おうとした時、扉ではなく、部屋の壁が吹き飛んだ。

「あ」

 崩れた壁が石つぶてになりきる前に向かってきたため、魔道具が起動した。

 防がれた瓦礫同士がぶつかりあう激しい音の中で、ザッザッと大勢の走って近づく足音が不思議と耳に入った。


 姿を確認する前に、無数の攻撃魔法が部屋に放たれた。


「「「「!!」」」」

「急げ! 迎撃だ!」

「邪魔されなきゃ間に合ったのに!」

「最悪だ」

「これは皆殺しにする気だな」


 ノエルと違って、向こうに話す気がないのは分かっている。嫌々ながら防ぐための行使の早い魔法を使い、その間に魔法陣を描きこんでいく。


 死にたくないのは全員が同じだ。この場にいる誰もが、身を守るためにウォールを行使した。

 しかし、部屋は崩れ落ち、人が玩具のように落下していく。

 落ちていく中、廊下側から更に魔法での追撃があり、落下しながら見上げた視界は、複数の魔法により、白い閃光に包まれていた。



「ラウル! ノエル! 無事か!?」

「もちろん無事だよー!」

「ああ、無事だ」

「よかった!!」


 返事をしつつ、魔法陣を描く手を止めない二人が凄い。騎士達が応戦している間に描ききるつもりだ。


 ハウウエスト国軍が王の間の廊下側にまで迫ってきたようで、一斉魔法撃を受けた。

 もう少しで転移できるところだったのにと悔しがるラウルに、俺が大臣達を見張らないといけなかったのだと申し訳なく思う。石を名残惜しく見ている場合ではなかった。


「軍服は見たことがないものだった。カインズ国軍ではなく、ハウウエスト国軍で間違いないようだ」

「うん。容赦のない攻撃だな」


 床が落ち、下の階に2階層ほど落ちてしまったものの、急いで魔法陣を描いたので全員無事だった。


 ラウルが昔、俺を助けてくれたものだ。編み目のような魔法陣に背をキャッチしてもらった。

 二人とも、躊躇いなく攻撃魔法陣を描き始めたので、俺は守護役だと慌てて描いた。あの時見ていてよかったな。


 魔法攻撃に魔法で返しても連撃にはならず、人数の多い向こうに相殺されるし、それ以上の攻撃をされればこちらが相殺できずに負けるため、ラウルが恐ろしい速度で攻撃魔法の連撃魔法陣を描いている。

 一発で決めきる気のようで、お爺様に見せてもらったあの魔法陣よりも組んでいる数が多い。


 となると、それまで耐えられる守護魔法陣を描かないと、俺達のように良い魔道具を持っていないのではないかと思われる大臣や騎士たちが死んでしまう。


「ソウルも怪我はないよね!?」

「ないよ! 魔道具は肌身離さず持っている!」

「ならば転移するか? それとも戦うか?」

「これを放ったら逃げよう!」

「いや、戦おう!」

「えー!?」


 俺とラウルの意見が割れた。ノエルが目をパチパチとさせる。

 あ。驚いた時の癖が、まだ同じだと笑ってしまった。


「えー? ソウル、どうして? 本当に戦うの?」

「俺たちはお爺様の孫で、カルムス兄上の弟弟子なんだ。だから捕まえよう」


 というより、ある程度の働きをしないと、俺達に係る者として、ベリオールやルベリオの従業員、協力していた貴族家たちが捕縛対象になりかねない。

 カルムスの弟であるアイオスさんはその筆頭だ。グレイシー家が潰されては顔向けできない。ラウルと婚姻を結んだアイネの家、グラフィール家もそうだ。


「怖くないの? 僕は平気だけど、ソウルは平気じゃないでしょ」

「怖いけど、戦う。俺たちの親は、魔法騎士のエルクシス・フェルレイだ。一応、我が家は騎士家になる」

 気遣ってくれるラウルには悪いが、ここは王たちに恩を売っておいたほうがいい。尤もらしい建前を足しておいた。

「えー!? そんなこと考えたこともないよ。ソウルに戦わせたことがばれたら怒られそうだよ。ノン、言わないでよ! それから手伝って!」

「仕方がない。旨味はなさそうだが、手伝おう」

「それ僕達の台詞だからね!」

「とにかく! 頑張ろう」


 上から撃ち込まれる魔法に、ラウルが適当に魔法をぶつけ、描き終わった大きな魔法陣を飛ばして発動させた。

 2階層上は、悲惨なことになっていそうだ。俺は守護魔法陣を組む。ひとまず、ここの安全を確保することにした。


「ノエル! 魔道具を一階層上の廊下の柱に投げつけてくれ!」

「ああ、任せておけ」


 ノエルが魔道具を持って振りかぶる。見えないのによく届くな。肩が壊れそうだ。この階の廊下の柱を壊した。柱が嫌な音を立てて崩れ落ちていく。

 これで2階上の廊下諸共、この近くの上階層は完全に崩れ落ちる。敵をこの階まで引き込むのだ。誰か捕えて功績としたい。

 クレオンスの鎖を使わないと誰の功績か分からなくなってしまうからな。魔力は減るがやむを得ない。魔法陣を描いていく。


 準備を調え、構えていたが、瓦礫は落ちてくる割に、そこに人の姿は欠片もなく、疑問を持ちつつ、しばらくその光景を眺めていた。

 瓦礫だった落下物は、砂粒並みになり、抜けた天井からサラサラと流れ落ちてくる。その小ささと混じるようになった赤に目を見張る。焼けたようなベンガラ色にようやく原因に思い至った。


 ラウルの飛ばしたあまりにも強い魔法陣に、心の中で悲鳴を上げるのだった。


 しばらく動けなかったが、唇を舐めて濡らす。

「…………誰も来そうにないから帰ろうか」

「ああ。誰も落ちてこないな。ラウルツの攻撃魔法の威力が上回ったか」

「アハハ。魔力の多さなら負けないからね。そのために先手を向こうにあげたんだよ。補助動力があっても防げないようにね。ソウル、もう帰る?」

「うん、そうしよう。……帰ったら皆にちゃんと言わないとな」

 ワジェリフで買い物をしていると思っている家族たちに何と言おうか。現実逃避をしたい気分だ。

「城にいる人達を先に逃がしたいな」

 城は今のところしっかりしているが、もう崩れ落ちるかもしれない。瓦礫が落ちてきても危険だと今更ながらに探査魔法をかけ、辺境領の神殿に移すことにした。

 家族しか入れない場所だ。

 でも、あそこなら安全に転移魔法を使える。

 グルバーグ家の秘密の場所でも、優しいお爺様ならきっと許してくれるはずだ。


「ラウル、いいか?」

「いいよ。お爺ちゃんは『好きにしなさい』って笑うよ」

「うん、俺もそう思うよ」


 走って逃げている人も転移魔法陣で、強引に辺境領に移送させた。

 城にいる人数は、とても多かったようで、特級の魔導石がいくつも壊れていく。探査魔法陣で調べるのが難しいわけだ。

 動いている人間を守護魔法陣の編みに引き込んでからの転移に随分と魔力は使ったが、これでなんとかなるはずだ。

 手持ちの特級魔導石や一級魔導石がなくなり、俺自身も魔力を大幅にとられ、守護魔法陣の中でへたり込む。


「はぁ、終わった」

「ソウル!」

「大丈夫か?」

「平気。ちょっと休んでいるだけだ。関係ない人は転移させたよ。城にいた人は、これで安全だ」


 倒れている騎士も転移させたけれど、生死は分からない。俺がそう言うと、先ほど逃げようとした大臣が叫んだ。


「何故! 私も転移させてくれなかったのですか!?」

 胡乱なまなざしを向けているのは俺だけではない。

「あなたは、この守護魔法陣から出てもらってもいいくらいです。逃がしたのは、使用人として働く平民たちですよ。戦える貴族なのだから援護くらいしたらどうですか」


 そう言うと、恥じたようだ。顔を赤くして静かになった。

 転移を邪魔した元凶だ。何を都合よく言っているのだ。命の危機だから、こういう反応でも仕方がないのか。それにしてもーー。

 ズキン。

 うっ。米神に鈍い痛みが走った。

「……頭痛がする」

 もしかして、これが魔力切れか。

 倒れる、もう無理だ。足を投げ出し、床にごろんと寝ころぶ。

「ソルレイ、なにをーーーー」

「あぁぁ、ソウルの綺麗な髪が!」

 ラウルの悲壮感溢れる声に、こんな時なのに笑いそうになる。ラウルのふわふわの金髪ではない。どうってことはない。

 遠くでする攻撃魔法の爆撃音が凄いので、味方か、それとも新手が来たのかと思いながらも動けず、寝ころんだままだった。

 身体に力が入らない。

「ごめん、魔力切れだ。身体が動かない。ラウル、髪なんか洗ったら一緒だよ。終わったら屋敷でゆっくりとお風呂に浸かって休みたい」


 アーチェリーも一応助けてやったが、守護魔法陣の中には入れなかった。

 目を瞑り、視界を消したのでどうなっているかは分からない。


「僕が連れて帰るよ! 早く帰ろう! ね!」

 ラウルに頭を撫でられてしまった。

「うん、帰って寝たい」

 ここに来てもう何度目か分からない帰りたいコールをする。

「俺も屋敷に泊めてくれ。情報が錯綜している。フォルマに断られそうだ」

 それはそうだろうな。戦争をしかけてきたと思われたら悲しい。

「「いいよ」」

「……フォルマはレリエルの中でも気の合う大切な友達だ。家に遊びに行けなくなるのはつらいよ。落ち着いたら一度訪ねて、説明してみよう」

「ならばその時にバイキングとするか」

「ノン、実はすごく楽しみにしていたの?」

「久しぶりだ。12年ぶりになるか。裏メニューも食べたいところだ」

「そう言われると、僕は夏の月の日の20食限定のカキフライが食べたい!」

「秋の終わりのビーフシチューもだな」


 元々、俺より気の合う二人だ。

 楽しそうに話ながら、魔法陣を描いるのだろう。


 この階に上がって来た敵と激しい攻防が始まったようだ。

 大臣達にも戦えと言うべきか迷ったが、目を閉じる前にルファーが色々、檄を飛ばしているのが聞こえた。


 “俺は、バイキングより、高等科のカフェの季節限定パフェがいいな”

 そう思いながら意識を飛ばした。

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