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『Love Stories。』  作者: 日向理
Chapter.2
42/132

Episode.19


                   コンコンッ



「はーい」


                  「陽介です!」


「どうぞー」



                 カチャッ キィ~




                 「失礼します!」



                 「失礼しま~す」


                    パタンッ


「あれ?小鳥遊さんは?」



     「治氏に呼び出しくらって、

     サークルのほうに行きました」


「そっか」


「大体準備は出来てるけど、

どんな感じで進める?」


  「最初はフツーに光一さんが振ってください」


 「演奏し慣れた曲がどれだけ体に染み込んでるか、

      デフォルトが分かるんで」


「オーケー」


 「でそのあとで、希ちゃんのチカラも借りて、

 皆さんの固定観念をぶっ壊しにかかるんで 笑」


「はは、オーケー 笑」

「手加減なしでどんどん壊しちゃって」


「多分、今のウチらにはそういうのが必要だと思うし」


                    コンコンッ


                「失礼しまーす!」


                 ガチャッ キィ~



          「チューニング終わりました!」


「よし、じゃあ始めるとしますか!」


           「ういーっす!」


                   「はーい」












         ♪♪~ッ!



         がやがや…





         「…ふう」

   「案外事故らずに通せるもんだね 笑」


           笑



   「じゃああとは陽介くんにお任せして」


「あ、はい」




「えっと治氏みたいにおもろい事は話せないんで 笑」


           笑


      「よろしくお願いします」



       よろしくお願いします!




       「先ず今ある譜面台、

    譜面ないんで片しちゃいましょう」





           カチャカチャ…


   「いつも譜面台ってどこにしまって」


                「あそこにある箱」


「じゃああの箱に皆さんしまっちゃってください」






         ガタガタ…





        「オッケーです」



     「えっと多分2年くらいかな?」


 「譜面台は、あの箱から出される事はありません」





          げっ!


   ( ; ゜д)ザワ(;゜д゜;)ザワ(д゜; )


                「す、凄いな。。」


         「ってかみんな動揺し過ぎぃ 笑」


          はは…


  「なので今まで頑張ってくれた譜面台に、

『譜面台さん、ありがとう』とお礼を言いましょう」


          へ?


   「はい、みんなであの箱のほうを向いて」

        「さんはい!」


      譜面台さん、ありがとう



      「はい足踏みぃ~!」


       バタバタバタ…!

「はは 爆笑」

「陽介さん、じゅーぶん面白い 笑」




      「で前回治氏が言ってた、

    『握手』を無意識でするように、

      皆さんの演奏する楽器も、

   限りなく無意識に近づける方向で、

   練習をしてもらいたいと思います」



    「例えば『歌』っていうのは」



       「♪♩~♪~」

                   「すげー…」

     「カッコいい…」


    「脳と声帯とが直結してるので、

   イメージと声も直結しやすいのですが」


   「皆さんが演奏する楽器というのは、

 『発音する部分』が完全に脳と分離していて、

音高の変え方も、それぞれの楽器の仕組みによって

      異なると思いますが、

   それもまた完全に分離しているので」



  「なるべく脳と楽器を直結させるよう、

個人練習やパート練習をしてもらえばなと思います」

 

                 「おやおやぁ?」

                「返事がないなぁ」


          はい!


   「で、あそこに座ってる光一さん」

                     「僕?」


  「光一さんの事を今日から指揮者ではなく、

    絵描き、画家だと思ってください」


 「んー、希ちゃん、呼び方なにがいいと思う?」


「んー、『画伯』とか?」

       「お!それいいね!」


  「じゃあ皆さんこれからは光一さんの事を、

    『坂口画伯』と呼びましょう!」


           笑


        「さんはい!」


         坂口画伯~!


         「なんか恥ずかしいぞ、これ 恥」


          爆笑


    「舞台は真っ白なキャンバス」


  「坂口画伯は指揮棒を絵筆代わりにして、

    その曲の情景を描いてゆきます」


      「皆さんは絵の具です」


  「画伯の表現できる幅を拡げるために、

  画伯の感覚が100%投影できるよう、

  品質のいい絵具を目指しましょう^^」


           「すげーな、よーすけくん…」

          お~ぉ


「ではここで、希ちゃんにお手伝いしてもらって」


「あ、はい」

  「皆さんに『ちゃんと鳴った時の和音』を

    体感してもらいたいと思います」



   「キーはB♭がいいのかな、やっぱり」

  「B♭、D、F、『シレファ』の3和音を…

        1音3人ずつ、

   9人で鳴らしてもらおうと思います」


      「ピッチコントロールに

     自信のある人ぉ~手を挙げて!」



       「いち、にい、さん…


        ちょうど9人だ 笑」


        「そしたら皆さん、

    椅子でおっきな円を作ってもらって」

        「吹かない人は、

   楽器を置いて円の中に集まってください」



         ガタガタ…


   ( ; ゜д)ザワ(;゜д゜;)ザワ(д゜; )


          「みんなの反応が超面白い 笑」



  「そしたら手を挙げてくれた9人は、

      皆さんを囲むように、

  均等に円になって分かれてみてください」



    「うん、大体そんな感じかな…」

      「じゃシとレとファ、

    ランダムに分かれてみてください」


     「…決まったでしょうか」


 「じゃあ、『さんはい』で鳴らしてみましょう」


        「さんはい!」



        シレファ~♪



       「オッケーです」


      「じゃあ今度はもう一度

      同じように鳴らしてもらって、

      息継ぎは全然していいので 笑、

    ロングトーンで鳴らし続けてください」


   「んで希ちゃんに微調整をしてもらいます」


         「さんはい!」



         シレファ~♪






                「もうちょい上で」



                  「もうちょい」


                   「そこで!」




     「少し音量を抑えてもらって


       …そんくらいです!」




 「少し下で」


 「もうちょい

       ♫シレファー!♪♫

                「うわっ、すげ!」



  ( ; ゜д)ザワ(;゜д゜;)ザワ(д゜; )



   「ムッチャ倍音が聴こえたと思います」

「これが『ちゃんと鳴った時の和音』の鳴りです」

    「今体感した感じを忘れずに」



          はい!

             「急に元気になった 笑」




「で坂口画伯と交代して結構時間が経ちましたが…」

     「全然曲は吹いてません 笑」


           笑


   「曲を吹く、その前段階で必要なことが、

   結構あるってことがわかったと思います」



    「じゃあ皆さん座っていただいて…」


         「なんか

 フルーツバスケットやるみたいになってますね 笑」

       「やりませんからね~」



          爆笑



    「えっとコンダクタースコアは…」



                  「あ、はい!」


    「お、製本までしてくれた」

  「すぎしたさん、ありがとう^^」


                 「いえいえ^^」


    「最初に演奏してもらった曲の、

    コンダクタースコアをパート分、

  すぎしたさんにコピーをお願いしました」


      「これをそれぞれの

  パートリーダーの方に渡してください」


         「はい」







      「渡ったでしょうか」



          はい!


    「で合奏前に坂口画伯が、

   皆さんの、ポップスのパート譜を

   全て強奪して回ったと思いますが」


           笑


 「あれ、画伯がシュレッダーしちゃったので、

       もうありません 笑」



         えっ!?


  ( ; ゜д)ザワ(;゜д゜;)ザワ(д゜; )


         「みんないちいち動揺し過ぎ 笑」




         「先程

『脳と楽器を直結させる』練習の話をしましたが、

  それとは別に、『心と楽器を直結させる』、

メンタルのトレーニングもしていこうと思ってます」



    「楽譜っていうのはあくまでも

  その絵画のガイドブックに過ぎなくって」

 「楽譜に依存してしまうと心と楽器の間に

    脳が割り込んできてしまいます」


「一回脳みそに行っちゃうと温度が冷めるというか、

  出前のお蕎麦が汁吸ってのびちゃうというか」



           笑



「暗譜も単に譜面を脳内にコピペしただけなので、

   どうしても脳に寄り道してしまいます」



   「メロディーが何を描いてるのか、

   自分が吹いてる全音符は、絵画の

    どの部分を担っているのか」


  「それを視覚的に認識してもらうために、

コンダクタースコアに慣れてもらおうと思います」


   「さすがに今練習してる曲全てを…

  えっと『オリジナル』でしたっけ(;・∀・)


               「そう、オリジナル」


   オリジナルもシュレッダーしちゃうのは、

    流石に無謀だなぁと思ったので 苦笑」


            笑


「けれどもオリジナルを演奏する際も、なるべくその

     『脳と楽器を直結させる』こと、

     『心と楽器を直結させる』こと、

      品質の良い絵の具になって、

      画伯のイメージがそのまま、

 美しい風景画になるよう意識をしてみてください」




         「えっと…」



   「…取りあえず今日はこんな感じで」



    ( ゜Д゜ノノ”☆パチパチパチパチ


            「よーすけくん、すごい!」



  「いやぁまさか円の中心で話すとは思わなかった」



           爆笑


  「みんな、引き返すなら今のうちだよ!」


            笑


   「僕はワクワクが止まんないんだけど」



   (゜д゜)(。_。)(゜д゜)(。_。) ウンウン



        「みんなー!」

「よーすけくんの子供になる覚悟はできたかぁー!」



        おー!ヾ(≧∀≦☆)

 「…でた 笑」

     「ニューヨークに行きたいかぁー!」



        おー!ヾ(≧∀≦☆)

「すごい団結力 笑」


        「いくぞー!」



    「いーち、にーぃ、さーん…」



      しーーぃっ!ヾ(≧∀≦☆)



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