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59話

王族たちの名前をおさらいです

国王ヨハン

王妃ゾフィー

長男アウグスト

次男フェルディナント

三男エドゥアルト

周囲のざわめきが収まり、三人の子どもが入ってきた。ただそれだけのことなのに、王子たちはどうしても目を引く存在だった。



真ん中を歩く長男のアウグスト王子は成長期の男性ならではの生き生きとした様と精悍さが見てとれてた。

両隣に並ぶ、次男のフェルディナンド王子は知的で落ち着いた様子が、そして、三男のエドゥアルト王子は元気いっぱいで満面の笑みだった。



「皆さま、お待たせしてすまない。スチュワート侯爵とメイリーン嬢、カラーナ騎士団長、本日はよろしくお願いします。」


「娘をお招きいただきありがとうございます。付き添いとして私は見学させていただきます。」


「うむ。よろしく頼みます。」


「アウグスト王子、日頃の訓練の集大成の場にしましょう。」


「はっ。いきなりプレッシャーをかけるな。フェル、エド、少し体をほぐしてから、訓練用の剣を選ぼう。」


「はい、お兄さま。」


「わかりました。」



王子たちが話しながらストレッチを始めたので、メイリーンは邪魔にならないように父親の近くで手早くストレッチを済ませた。

その様子を見た王子たちはなぜかぽかんとした表情を見せた。

そして、しばしの後にアウグスト王子が口を開いた。



「その、メイリーン嬢、本日はドレスではないようだが、剣の訓練をなさるということかな?」


「はい。せっかくの機会ですから、準備をして参りました。始めたてで無作法ですが、よろしくお願いいたします。」


「そ、そうか。こちらこそよろしく。」



そしてまたアウグスト王子はストレッチに戻った。足のあたりを念入りにストレッチをしているようにも見えるが、予想外の事態を受け止めるために思考が停止していたのだった。


そして、なんとか気持ちを立て直すために、目先を変えようと訓練用の剣を取りに行った。アウグスト王子が見たときにはメイリーンはもう剣を手にしていて、幼い彼女の気合いの入りようを悟ったのだった。

そんなに楽しみにしてくれていたのなら、一緒に訓練すべきだろうと苦笑しつつもなんとか納得することができた。



「皆様方、それでは体を温めるために素振りを行いましょう。そうですね、五分ほど行いましょう。」



カラーナ騎士団長の一言で、王子たちとメイリーンは素振りへと気持ちを切り替える。



「各自、間隔を開けて立ちましょう。では、始めてください。」



シュッシュッシュッシュッ、シュッシュッシュッシュッ、シュッシュッシュッシュッ



静かに音が鳴り響き、それぞれが自分の剣筋に集中していく。



しかし、それを見守る大人たち、特にカラーナ騎士団長は驚愕していた。



「な、な、なんと、達人の様な剣筋だ。この幼さでまさか…。」



時を同じくして、スチュワート侯爵も驚いていた。



「いくら私の可愛いメイリーンが天才とは言え、王子たちに比べて、圧倒的すぎるではないか…。」



大人二人はこの後どうしていいのかと苦悩するのだった。

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