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3話

目を開けると天井とシャンデリア、そして少し離れた壁に絵画が見える。


まったく見たことのない高級そうな家具に囲まれた部屋にいる。

どうやらかなり恵まれた環境のようだ。


少年の神様と話した通りに、本当に異世界に来たのだと興奮してしまう。その勢いで思わず声が出てしまう。


「おぎゃあー!」


どうやらこれが自分の声らしい。

そういえば少年神曰く、異世界での人生はまた0歳から始まるのだった。


すぐに、コンコンとノック音がして、すぐに紺色のメイド服を着た茶髪の若い女性が入ってくる。

彼女に抱き上げられて、しばらくあやされていると、強烈な眠気がきたので、素直に寝ることにした。



再び目が覚めると、先程のメイド服の女性がこちらを覗き込んで話しかけてきた。


「メイリーン様、おはようございます。」


相手の言葉が聞き取れたことにほっとしたのも束の間、ん?様?ってなんだろう?


「あ。あう。あうう?」


そうだった。0歳児だから、うまく喋れないのだった。


どうやらメイド服を着た女性は乳母のようで、その後は、抱き上げたり、おしめを変えたり、母乳をくれたりと甲斐甲斐しくお世話をしてくれる。


赤ん坊としてお世話をされるのは不思議な感覚だったけれど、しばらくしたら気持ちが落ち着いてきたので、あたりを見渡してみた。


西洋風というか、どこか中世ヨーロッパを思わせるインテリアの部屋だった。窓もあって、外から光が差し込んでいる。


家具の一つ一つに興味を持って眺めていたのだけど、しばらくするとどうしても眠くなってしまう。


そうだった。今の私は0歳児だった。


寝て、お世話される。その繰り返しが許されるだけでも、かなり幸せだなと思う。


おやすみなさい。








何度か起きるものの、またうとうとしながら結局は寝てしまうことを繰り返していると、若そうな男女ふたりがこちらを見ながら話している時があった。


なんとなく、この金髪の彼らが両親なのかなと思いながら、やはりうとうとして寝てしまうのだった。


毎日寝てばかりの生活を延々と何か月も続けているうちに、私を取り巻く状況がわかってきた。


私は裕福な貴族の令嬢で、メイリーンという名前だ。


第一子のようで、他に子供はいないようだった。


まだ自分の顔を見たことはないけど、おそらく西洋風の顔立ちなのだろう。


両親と思われる男女はどちらも金髪で、西洋風の彫りが深く、まつげは長くてフサフサ、鼻は高い、しかし、くどくならずにバランスが取れている。とてつもなく綺麗な顔をしていた。


最初にメイドだと思った女性は乳母で、茶髪の髪に、たれ目の優しそうな顔をしている。


そしておっとりとした口調で私に話しかけながら、手慣れた様子ですべての面倒を見てくれる。


まだこれくらいしかわかることはないけれど、とにかく素晴らしいお昼寝環境であることは間違いない。

こんなに良い環境でぐっすりと眠れるなんて最高の気分だ。


子供は育つのが仕事だから、大人になったらまた違うのかな・・・と思いつつ、今は恵まれた環境に感謝しようと、早速眠りにつくのであった。


ふーん、そうなのかあ、となんとなく納得したら寝落ちするメイリーン。

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