表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

18/79

18話

なんとか2日おきに投稿!

「ウォータートルネード!」



――――――ズガアァァァァァァァアン――――――



魔法によって作り出された水流が凄まじい勢いで高速で回転し、ドリルのように先端を鋭利にとがらせて壁に激突し、大穴を開けてから、威力が減退し、地面に落ちていった。


貴族の令嬢が高出力の魔法で一体なにと戦うんだというくらいの威力である。これでも、魔力が枯渇するほどではなく、少し多め程度にしか込めていないのだが。


しかし、家庭教師のマクロンは右手を頬にあててうっとりとしている。若干、目がとろんとしているのが怖い。

出会った頃の上品かつ冷静で穏やかなマクロンはどこに行ったのだろうか・・・。黒髪知的イケメンが台無しである。



「さすが、メイリーン様です!」


「・・・過分なお言葉をありがとうございます・・・。」



内心、顔を引き攣らせながらも、表向きは幼くも整った可愛らしい笑顔でメイリーンは答えた。そう、私はbot、そう言い聞かせながら。


先日、初級、中級魔法の発現と制御について、メイリーンはマクロンからお墨付きをもらった。そして今度は威力のある攻撃魔法の訓練をしている。


今はまだ、壁や岩を粉砕するような練習を繰り返しているが、これが終われば、ファイヤーウォール、ウォーターウォールなどのウォール系の魔法で防御に関する魔法を瞬時に高威力化させる練習をする予定だ。そして少し後にはなるが、その後はとうとう動く相手、魔物を狩ることになっている。


マクロンが計画を色々と練っては、あれこれとメイリーンに教えてくれるのだが、気が付いたらかなり先の予定まで詳細に立てているようだった。熱心すぎて若干怖いのだが、メイリーンのためを思っているのは間違いないのと、学習計画はメイリーンが考えることでもないだろうと判断して、言うに任せている。


当のマクロンとしては、せっかく考えた無理のない計画を、メイリーンが想定よりはるかに速く終えてしまうので、ほぼ毎日のように計画修正に頭を悩ませているのだが、メイリーンにはその苦労がまったく伝わっていなかった。


毎日、朝10時から始めて、昼休憩1時間程度を挟み、だいたい16時あたりには魔法の訓練またはお茶会兼講義が終わるようなスケジュールになっている。また、訓練の時には、こまめに小休憩を取っているので、実働時間はそれほどでもない。


ただし、一般的な7歳にしてはややみっちりとしたスケジュールではある。体力としては転生時にHP100を与えられた上に、知的水準が転生前は30歳であったメイリーンには、そこまで大変でもないが。


マクロンはメイリーンのことを神童だと思ってその可能性に心酔しているところがあり、その才能を伸ばすことしか考えていないが、メイリーンにこの世界の一般常識が備わっていないことに気がついていない。


メイリーンとしては、前世の経験で子どもにしてはできている自分、それにプラスして、魔法属性に関しては少年神によるチートがある、くらいの認識なのだ。


離れたところに待機している、シロちゃん、シャーリー、カインを視界に入れたが、いつもと変わらない様子だった。


屋敷にあるものよりはかなり簡素な東屋にテーブルセットが準備されており、その隣に、シロちゃん専用の毛布があり、そこにおとなしく座っている。

シャーリーはワゴンにティーセットの準備を済ませており、準備は万端だ。

カインは空や周囲の様子に気を配っており、護衛として控えているようだった。


特に高威力の魔法に驚いた様子がないことに安心して、メイリーンは次の魔法の準備に入る。



「次は2つほどいきますね。・・・ウォーターランス。ファイヤーアロー。」



――――――シュッ、ドォォォォォォォォォォーン・・・・・・――――――

――――――シュッ、ドォォォォォォォォォォーン・・・・・・――――――



ふむ。高威力は間違いなく出来る、そうメイリーンは確信した。手ごたえは十分だと思った。

あれが、魔物だったら、どのくらいのダメージになるのだろうか。

それに自分の魔力量では何発撃てるのかを試してみたいけれど、マクロンの計画の中にあるだろうから、少し待っておくことにした。



「さすがです!メイリーン様!」 


「・・・・・・・。」



あれ?さっきも同じこと言ってなかったかな?とメイリーンは疑問に思いながらも、とりあえずマクロンに向けて笑顔で会釈だけは返しておいた。


次の魔法へ意識を向けていく。一呼吸置いて、集中する。



「次にいきますね。・・・サンドパレット。」



――――――ビシッ、ビシッビシッビシッパシッパシッビシッ――――――



石つぶてが壁に突き刺さっていたが、破壊するまでにいたらなかったようだ。

次は魔力を調整して少し威力を足してみようと、再度集中し直す。



「もう一度いきます。・・・サンドパレット。」



――――――バンッバンッバンッバンッバンッバンッ、ドゴォォォォォォォ――――――



今度は壁が破壊できたようだ。石つぶてで壁が壊れるなんて、魔法は意味が分からないけれど、物理を超越して出来ることが多い。



「素晴らしいです、メイリーン様!」



背後から相変わらずのマクロンbotが聞こえてきて著しく集中力をそがれたので、ふり返って笑顔を振りまき、一度、小休憩を取ることにした。


今日のお菓子はなんだろうか。あ、フィナンシェみたいなのが見える。楽しみだなあ。

お読みいただきありがとうございます。

ぜひ↓の☆☆☆☆☆より評価をお願いします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ