15話
純白の建物のアーチをくぐって外に出ると、護衛のカインが扉を開けてくれて、迎えの馬車に乗り込む。
メイリーンはまた教会に来ていたのだ。
この前騒ぎになった魔法4属性については一旦落ち着いていること、自分の望み通りに穏やかに暮らせることのお礼を少年神に伝えに行ったのだ。
いつものようにお祈りをするとすぐに真っ白な空間に少年神が現れて、にこにこしながら話を聞いてくれて、”良かったですね~”とほわほわしながら言ってくれる。
一通り話して、かなり癒されて、ほっこりしていると、少年神がふいに思い出したように話し始めた。
「そういえば、メイリーンさんが好きそうな可愛らしい白い動物を用意したので、後でお友達になってくださいね。名前はシロちゃんですよ。」
え?かわいい白い動物?もふもふ系なのかな?というか、いきなりなんで?
「実はこの前困らせてしまったので今度こそはと思って、天使に相談したら、その白い眷属の子が可愛らしいので、きっとメイリーンさんが気に入るだろうってお勧めしてくれたのです。」
「眷属ですか・・・?」
少し照れたようにはにかむ少年神を前に、もふもふしたうさぎか犬を想像してた私は硬直してしまう。
そもそも、眷属ってなんだろう。
「ええ。シロちゃんは小さくて可愛いので、現れたら仲良くしてあげてくださいね。」
「わ、わかりました。」
なんだか、やけに嬉しそうにしている少年神をしり目に、断ることもできずに了承してしまった。
まあ、小さくて可愛いならいっかと、特に深く考えずにそう思いながら、お祈りを終えて帰ったのだった。
翌朝起きると、寝室のソファの上に白いもふもふが丸くなって寝ていた。
どう見ても、もっふもふしている。
「え?ええっ。・・・まさか、シロちゃん?」
「くぅーん。」
白いもふもふが、返事のような鳴き声と伸びしながら立ち上がる。
少し毛足が長い子犬のような、でも、なんだか見たことのない犬種の可愛らしい子だった。
「こんにちは。」
「・・・こんにちは」
「ええええええええええええ。しゃ、しゃべった!」
「うん。私、しゃべれるよ。シロ、7歳、よろしくね」
「あ、うん。私はメイリーン、7歳。よろしくね。」
シロちゃんの声は幼いけれど、澄んでいて愛らしい。
寝起きから一気に驚きすぎて頭が混乱する。
少年神の言っていたことを思い出しつつ、とりあえず情報収集だ。
「えーと。シロちゃんはどうしてここに来たのかな?このあと、すぐにどこかに行くような予定はある?」
「天使様と神様に行っておいでって言われたの。わたし、ここからどこにも行かないよ。メイリーンとずっと一緒にいようと思う。」
「そうなんだね。うん・・・ひとまずよろしくね。あ、そういえば、シロちゃんは、どこから来たの?家族は?」
「私は、家族は特にいないの。生まれた時から1匹のフェンリルとして、天使様の御使いをしていたの。」
「えええっ。シロちゃんはフェンリルなの?!」
「うん。」
「フェンリル!伝説の!あー、もう寝起きにこれはだめだ~。ギブアップ!!」
頭がボンッと爆発しそうになって、やけになって、ベッドにダイブした。
いつもながら、ベッドがふかふかで気持ち良い。
神様って悪気なく善意でいたずらしがちなイメージ。
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