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12/10^16のキセキ〜異世界で長生きすればいいだけ……だけど妹たちに手を出すなら容赦しない!〜  作者: 嘉神かろ
第七章 奏でるは人と竜の災歌

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第六話 第二次人竜戦線 〜二日目〜

キリが良いのであげてしまいます。

短め。

7-6 第二次人竜戦線~二日目~


 日の昇る少し前、私は近づいてくる沢山の魔力を感じて目を覚ましました。

 その質と量はピンキリですが、そのキリでさえ昨日いた魔物の中で一番強いモノと同等です。


 とは言え、まだこちらに来るまで一、二時間は掛かりそうですね。……遠くから感じられたという事はそれだけ強力という意味でもありますが。


 ひとまずは装備を整え、それから朝食とします。


「お姉ちゃんおはよ」


 スズに会ったのは部屋を出てすぐの事です。どうやらしっかり目を覚ましているようですね。


「おはよう。ブラン達は……もう食堂に居るみたいね」

「だね。私たちも早く行こっか」

「ええ」


 あまり待たせるのも不本意ですので、少し足を早めます。


 食堂に着くと、ブラン達は装備の点検をしていました。

 ……ブランもかなり度胸が付きましたね。初めの頃なら、緊張でアワアワしてた筈です。

 そのブランがもう見れないという事は少し残念ではありますが、それ以上に成長が喜ばしいですね。


「おはよう、ブラン、アリス、コスコル」

「おはよー」

「姉様、スズ姉様、おはよう」

「おはようございます、マスター」

「おはようございます」


 それからいつも通り朝食を食べ、いつも通り出発の準備を整えます。

 そうして門のところに着いたのが、日の出の直後。もう三十分もしない内に竜の群れの先頭と接敵する事になるでしょう。


 今回私とスズ、ブランは竜の群れを迂回する形で樹海の奥を目指します。

 竜の種族ごとの移動速度差を考え、出発は最初の竜が来てから暫く後。

 それまではこの門の上で待機です。


「……まだ他の魔物との戦闘も続いているみたいね」

「だね。……お姉ちゃん、行っちゃダメだよ?」

「わ、分かってるわよ!」


 正直残念ですが。


「……あ、レオンさん」


 ブランが一方に目を向け呟きます。


「あらら。もう前線で指揮してるのね。公爵なのに」


 普通は後方や本陣で指揮をとるのですがね。立場上。

 まぁ彼の性格的に、いつかは前に出てくると思ってましたが。


「指揮……してるのかな?」

「…………一応?」


 騎士に混じってガッツリ戦ってますね……。

 セーブはしているようですが……。

 レオンを含め、あの騎士達を鍛えたのは竜に対抗する為です。本番前にバテたら意味が無いので、程々にして欲しいところですね。


 ちなみにレオンの娘のリリは王都に避難させているらしいです。


「マスター、竜が見えました。我々も参戦して参ります」

「えぇ。無理しちゃダメよ」

「はい。マスターも、お気をつけて」


 そう言って従者二人が戦場に向かいます。……門の上から飛び降りて。

 コスコルはともかく、アリスまでと言うのは……いえ、今更でしたね。


 無理をするなとは言いましたが、実はそれほど心配していません。

 アリスも条件次第ではAランク相当、コスコルもSランクとして十分にやっていける程度には鍛えましたから。

 何より、ここリムリア方面に向かっている竜は片手で数えられる程です。ここの戦力なら問題ないでしょう。

 他の街はわかりませんが。


 暫く戦場の様子を眺めていましたが、やはり問題無さそうですね。

 そろそろ時間も良い頃です。


「行くわよ」

「オッケー」

「うん」


 其々が隠形を深め、門から飛び降ります。

 着地は柔らかく、音を立てません。

 そのまま戦場の左手奥へ向かって走り、樹海へと入ります。


「……静かだね」

「魔物達も息を潜めてるか、昨日全部逃げ出しちゃったか、ね」


 スズの言う通り、今のこの樹海に生命の気配は殆どありません。


 このまま行けば、一度の野営で樹海の奥まで行けるのでは無いでしょうか?

 竜が空を飛んで一日という事を考えれば、そのくらいの距離だと思うのですが……。


 考えても仕方ありませんね。

 今はとにかく、先を急ぎましょう。



読了感謝です。

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