5話---騎士団団長
今さらですがアルファポリスでも連載をしております!
ノレスは信じられない光景を目にしていた。
「団長……………」
「団長………ノレスの上司!?」
「久しぶりだな、ノレス」
団長と呼ばれた男は赤い目をしてこちらを睨んだ。なにか様子が変だ。
「町の人たちと…自分の仲間たちをよくも………!!」
ノレスは団長を負けじと睨み付け
『カオス・イリュージョン!!』
『凍る鎖!』(グラース・シェーヌ)
ノレスの「凍る鎖」が音をたてながら団長を襲う。しかし、団長は焦らず、見事な剣さばきで鎖を交わしていく。
「くっ………!」
「操られているみたいだな。普通じゃない」
「わかってるわよ…でもあの人は町を………!」
「もう操られていたんだろう。とりあえずどうにかしないとな」
ノレスは団長に向かってめちゃくちゃな攻撃をしていた。
「ノレス、お前は剣ではなく鎖を使って戦い副団長の座まで上りつめた。剣士である者はお前を恨んだ。鎖が剣より強いはずがないと」
「何が言いたいの……」
「私が今!お前に制裁を下してやろう!」
「ノレス!気をつけろ!」
団長はすごい速さでノレスとの距離をつめ、盾でノレスに攻撃した。ノレスは壁に打ち付けられるように吹っ飛んだ。
「くはぁあっ!」
「鎖など距離を詰めれば弱い。攻撃力も剣に劣る」
『氷結の龍!』(フリージング・ドラグーン)
ノレスは氷の龍を無数だし、団長を追尾させた。団長は剣で氷の龍を次々と壊した。ノレスは鎖で追い討ちをかけようとするが団長の剣で防がれてしまう。
「鎖など遠距離の攻撃は剣士にとっては分かりやすい!」
「シル………先に行って。団長は私がなんとかするわ」
「大丈夫なんだな?ノレス無理はするなよ!」
シルはリデアを拘束しているドラゴンの元へと走っていった。
「ノレスよ。お前一人で私を倒せると?私は団長だぞ!副団長のお前より強い!」
「私の知っている団長は優しい青い澄んだ目をしていたわ。そうよ、あなたは団長じゃない。目を覚ましたわ。だから今度はあなたの番よ!」
ノレスはそう言うと団長へ鎖を放つ。
「ノレス。お前は弱い。副団長など言える立場じゃないだろう!」
団長はノレスの鎖を剣で弾きノレスへ距離を詰める。
『アイス・ウォール』
氷の壁を生成し団長と距離をとる。団長は氷の壁を粉砕してノレスを追う。ノレスは鎖を壁に打ち付け鎖を回収する反動で走る方向転換の角度を鋭く変えた。
「逃げることが昔から好きだな、お前は嫌なことがあるたび逃げて目をそらしていた!」
『無数の氷柱!!』(カウントレス・アイスピラストロ)
ノレスはそこらじゅうに氷の柱を生成すると柱に鎖を巻き付けもっと複雑な動きをして団長を惑わした。
「鬱陶しい柱まで!小細工ばかりで私を倒せると思ったか!?」
団長は柱を壊し始めた。
「そこか!!」
団長は柱に鎖が絡まった柱を壊した。しかし、ノレスはそこから現れなかった。
「どこだ!どこにいる!」
「あなたは一つ勘違いをしてるわ」
団長はまた鎖のついた柱を見つけて攻撃した。
「剣は確かに強く近くの敵を倒せるわ。でもね、私の鎖は正確に、相手を捕らえることができるのよ。」
「どこに居やがる!………何だと!?」
団長の体をたくさんの鎖が縛りあげていた。足や腕、剣さえ氷の柱に繋がっている鎖で拘束されていた。
「なぜだ!縛られる感覚なかったはずだ!」
「そうね、あなたの感覚が麻痺していたのよ。この部屋はもう相当寒くなっているのよ」
部屋は氷の柱のせいで気温が凍えるほど下がり壁や床は凍っていた。
「私を切ろうと必死で熱くなりすぎていたみたいね。そして自分の体の異変に気づかなかったのよ」
「私が……負けるはずないんだ!これは何かの間違いだ!!」
団長はもがくが鎖で固く縛られていて動けなかった。
「氷の鎖の裁きを受けなさい」
『地獄の氷鎖!!』(グラソンチェーン・インファナル)
無数の氷の刃が飛びかよい、鎖が舞うように締め付ける。鎖に氷が伝わって凍りつき団長に襲いかかっていった。
「ぐああああああああああああ!!!」
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「ノレス………すまなかった………」
「団長……」
団長の呪いがなくなり団長は元に戻っていた
「私は団長じゃない。もうそのように言われる資格はない。私は魔物から町を守ろうと必死だった。しかし、私は魔物に操られ、逆にたくさんの犠牲者を出すことになってしまった。」
団長は息を切らしながら壁に寄りかかり座り込んだ。
「ノレス、不甲斐ないところを見せてしまったな。大切な仲間も失わせてしまった。私は………」
「そんなこと言わないで。私はあなたに出会えてよかったと思っているわ。小さい時から私を一生懸命に育ててくれた。一人で苦労しながら町も私も守ってくれた。あなたはいつまでも団長よ。」
「そうか………良い仲間をもったみたいだな。新しい仲間たちと強くなれそして世界を救ってくれ…ノレス…………」
そう言うと団長は涙を流し静かに眠りその体は光を発しながら消えていった。ノレスは触れようと駆け寄ったが完全に消えてしまった。
「ありがとう………さようなら……… 父さん」
ノレスは残っていた鎖のペンダントを拾いあげ涙した。
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その頃シルたちドラゴンと対面していた。
「貧弱な人間どもよ、我にひれ伏すがいい」
シルとクレヴィさんはボロボロになっていた………
泣けるシーンづくりをしたのですがどうだったでしょうか!これからもがんばります!