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異世界で、エース達と我が道を。  作者: RedHawk8492
第5章 タスクフォース8492
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1話 行動前のお約束

新しいパートとなります。

総合ポイント500突破!皆様のおかげです、ありがとうございます。

【視点:3人称】

微かに積もっていた雪も消え去り、昼の気温がやや暖かくなってきた頃。第二拠点本部の一室に、ホーク達は集っていた。何かしら行動を起こす前の、彼にとってはお約束事となっている事前協議である。



「さて。それでは、他国の街にて活動するための打ち合わせを開始する。旅ってほどは出歩かない予定だけど、目的は少なくないかな。」



簡単に言えば、旅行を兼ねた異世界の街の体験だ。前々より各部隊から要望が上がっていたもので、ホーク達が先行して体験してくることが、雪解け前に行われた首脳会議で決定している。


協議メンバーはハク、ヴォルグ、リュックとリーシャ、タスクフォース000とディムース。そして、前回救出した狐族である姉妹が居る。名前はマールとリールと言うのだが、今のところホークとハクだけが知っている。

ハクとエルフ兄妹がスレンダーすぎることもあり、また身長は150㎝程で幼さが残る顔つきということも重なって、一層の事小さく見えるというのが全員の認識だ。なんだかんだでスレンダーな女性が多い8492には、違った意味で新しい風である。飾り気は無いものの大正ロマンを思わせる服装も、輪をかけて新鮮だ。


ちなみに以前、ホークは「巫女服のような和服」と表現していたが、単に大正ロマンという表現を知らなかっただけである。


姉妹は亜人であるものの人間の身体に耳と尻尾が付いた程度であるため、8492の隊員も違和感無く接することができている。

双方、銀に輝く髪が美しい。姉はロングヘア、方や妹はショートヘアと、身長以外でも見分けが付きやすいのでありがたいとは、ホークの弁。姉の方は落ち着いた声で、妹の方は活発さを垣間見せる声だ。とはいえ両者とも礼儀態度は整っており、見事なものである。


このような具合に見分けがつけば良いのだが、彼曰く、「ハイエルフの場合、知らない奴等がちょっと混じって全員後ろ向くと、まず判別不可能」とのこと。このあたりは、接している隊員も同意見のようだ。



「まず狐族の姉妹の紹介だ。やや背が高い方が姉のマール、そして妹のリール。世間知らずの自分達が行動するとなると、色々と情報が足りていない。なので、知識が豊富な二人と一緒に行動することにしようと思う。」

「歓迎ですマスター。狐族の持つ知識は、必ず役立つ時が来るでしょう。」

「私達は魔法による自己防衛程度は行えます。足手まといにならぬよう善処しますので、何卒宜しくお願いします、ご主人様。」



開幕、空気がフリーズする。決めることたっぷりのフルマラソン開幕直後だというのに、ホークはエベレストを越えなければならないらしい。

今まで色々な呼び名があったものの、彼の基準では一番危ない単語が出てきている。マスター・総帥様・主様などは紙一重でセーフと容認してきた彼だが、意味は似通っているものの、この一線だけは越えちゃいけないと、彼の直感が警告を鳴らしている。



「……とりあえず、質問。なんで、ご主人様呼び?」

「私達一同は、散り散りになり、一族は途絶える事が約束された状況でございました。その状況を打破して頂き、安住の地まで頂いたホーク総帥に一生をお仕えすると、一族で決めたことでございます。」



ハクが「まさか承諾しませんよね」的な目をホークに向ける。彼が好んでいるジト目と呼ばれる表情を見ることができ、思わぬ収穫を得て内心喜んでいたホークだが考えは同じのようで、承諾できかねる旨の返事を返している。

ハクに始まりハイエルフ姉妹もそうだが、そもそも彼の考えでは、8492に奴隷・配下は不要。I.S.A.F.8492という集団に必要なのは強制ではなく、司令塔から始まる阿吽の呼吸の連携というのが、ホークの持論である。


とりあえず意識改革ということで、彼は「ご主人様呼びは禁止」と明言することとなった。結局のところ総帥様に決まったようだが、ご主人様と比べると大いにマトモである上に、前例があるので問題ないだろう。



「……で。開幕から話が逸脱してるけど、元の話題に戻すよ。」



今回の目的を纏めると、ダンジョンと呼ばれるエリアの体験と、現地の生活レベルを測ることが4割:4割で目的の大半となる。残りの2割は、正直な話が息抜きだ。一応、炊飯部隊からの新規食材調達の要望も含まれている。

出発メンバーはほぼ決定しているのだが、ホークはフェンリル王一家をどうするかを悩んでいる。特にハティに関してだが、新婚のため誘うのも無粋と判断し、同行するのはヴォルグとハクレンの夫妻だけに決定した。


そんな彼も、戻ってきていないスコルとバッティングした時の不安はあるが、袂を分かつ前に言うべきことは伝えてある。その時が来ても、一行が手を止めることは無いだろう。



そして話題は変わり、この世界の街での行動となった。基本として、冒険者登録を行い活動することで皆の意識は統一されている。ハイエルフやハクなどの高魔力保有者は、その道に長けた者からするとすぐにわかってしまうらしいが、結界を使用することでリスクは大幅に減らすことができる。

また、ハイエルフ兄妹は人族に対して嫌悪感を抱いている。そんな兄妹が街に出て大丈夫かとホークは再確認を行ったが、どうやらハイエルフの集会で行われた決定らしい。本人達の目線で感じたことを仲間内に報告することが、兄妹の任務となっている。


それでも、フェンリル王だけは話が別。見た目が既に魔物のソレなので、その点は誤魔化しが利かないのが現状だ。



「魔物を使役する職業があるらしいから一緒に居ても問題は無いだろうけど、流石にヴォルグ達がフェンリルとは言えないよなぁ……。」

「主様、我々はB級と呼ばれているホワイトウルフに似ております。間違われるのは正直なところ癪ですが、この手で通してはどうでしょう?」

「おっ、良い案だね。自分達は名前で呼ぶから、ちょっと我慢してもらえると嬉しいな。」

「承知しました。」



そんな問題も、文殊の知恵であっさりと解決した。こればかりはホーク達も妙案を出せないため、明確な答えを返してくれる点は感謝している。


続いては、ダンジョンに関する内容となる。この点も狐族から説明が行われ、ダンジョンは地下もしくは洞窟となっていることが多いようだ。言伝程度の伝説では海底洞窟というのもあるらしいが、確認できた人物は居ないようである。

洞窟内部で銃を使うと反響音により耳がやられる可能性が高いので、銃を使う全員がサプレッサー装着ということで決定。理由は不明だがAoAのサプレッサーはM82対物ライフルだろうと恐ろしいほどの消音効果を発揮するので、イヤーマフ無しでも平気になる。マズルフラッシュに関しても対策が可能のため、一石二鳥の装備だ。


当然ながら、ダンジョン内部では少数Vs少数の近接戦闘が想定される。そのため自然と構成されるのは地上部隊であり、空と海の戦力は対象外となってしまう。

ガルムとメビウスあたりなら戦闘機に乗ったままダンジョンに潜りかねないのが怖いところだが、ホークはその思考を破棄した。船はともかく、戦闘機は普段が目立ちすぎるし、滑走路の確保も難しいだろう。


ということを表向きな不参加理由とし、航空戦力は偵察UAVオンリーとなった。垂直離着陸可能なF-35Bならば滑走路の件にも該当しないが、8492のパイロット達は、気に入った機体以外は乗らない主義の連中である。



「総帥、現在の我々には短距離向けの装備が配備されておりません。先ほど説明を受けたダンジョンでの戦闘を考えると新規でPDW(個人防御火器)を導入するべきだと考えますが、いかがでしょう。」

「そうだね、自分も同感だ。あとでメイトリクスには話をしておくから、銃と使用弾薬の選定はマクミラン達で決めてくれ。」

「お任せください。また、連絡の程お願い致します。」

「総帥様、私も質問でございます。この皆様でパーティーを組んで、ダンジョンに挑まれるという認識で宜しいでしょうか?」

「パーティー?」



ダンジョンに挑む件に関しての懸念事項が出ると、さっそくマールから提案が出された。彼女が行った説明どおり、冒険者が集団で活動する場合は、パーティー登録することがセオリーである。

当然ながら冒険者登録を行うことも必須となるが、冒険者登録を行っていれば、街の出入りや移動、素材の売却などもスムーズに行えるので、メリットも多い。ホークも、全員の意見を確認し、このセオリーに乗る旨を返答した。


その他、必要と思われる項目も一通り確認終了。服装や武器については冒険者によって千差万別のため、とやかく言われるようなことは無いのが現状である。

エンシェントからもらったコートを着ていこうかと考えていたホークだが、気配遮断系はアサシンと勘違いされるため、街中では着用を控えた方が良いとのことだ。黒と灰色の夜間迷彩戦闘服でも、ダガーだけ携帯していれば、特に問題は無いらしい。



黒髪黒目に、この服か。と当時デザインした自分を恨みながらも、ホークは了解の返答を行うのであった。

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