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異世界で、エース達と我が道を。  作者: RedHawk8492
第2章 動き出す生活
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7話 色々と選定


講義を依頼する内容は、魔剣の類に関してだ。特に短剣、ダガーの類である。


魔剣とは、文字通り魔力を帯びた剣である。その点は色々なゲームで共通だが、得られる効果がマチマチだ。単純に魔法的な性能を得られるものもあれば、大きなデメリットがあるものも存在する。

自分は能力が低いため、魔剣に頼ることができるならば、戦闘能力が向上する。その点を、確認しておきたかった。


結論としては、「両方ある」との回答を得た。メリット、デメリットともに強弱があるらしく、デメリット付きの方が強いとも限らないらしい。魔剣はダンジョンによって生み出され、産出量が少ないため、希少価値も高いとのことだ。たまに魔剣を打てる鍛冶屋が居るらしいが、効果は微々たる物らしい。



「ところで何故、ダガーや短剣なのでしょうか?」



スルーされるかと思ったが、疑問に思ったらしい彼女からツッコミが入った。隠すものでもないので、説明する。


自分の近接戦闘スタイルとして、AoA(COF)に登場する近接戦闘スタイルを目指すことに決めたのだ。このスタイルだけで戦う人は、大半が「ナイファー(ナイフ-er)」と呼ばれている。


まず右手で、顔の前付近に拳銃を構える。左手を右手の下に90度で交差させ、自分の右前で、逆手でタクティカルナイフを構える戦闘スタイルだ。中距離までは銃撃戦で対応し、近接戦闘では突きを基本としたナイフによる戦闘に切り替える、というわけだ。今回探している短剣は、この戦闘スタイルで使用する。

今でも演習では軍所有のタクティカルナイフを使用しているのだが、いかんせん短く重い。もうちょっと長いか、軽い奴が自分好みだ。


どうやら、ハクが先程の質問を行ってきたのには理由があるらしい。なんでも魔剣となると、8割がたは長剣や大剣の部類になるんだとか。短剣の魔剣も有るには有るが、かなり希少な上に、効果量も微妙なことが多いらしい。期待が萎んでしまうが、仕様っぽいので仕方ないだろう。業物と巡り合うことに期待する。

そんなこんなで、講義も終了。元々キルレ2弱程度のエイム力はあったので、射撃能力に関しても基礎+αぐらいの能力程度はがあると自負している。とはいえハイレベルな相手での実践では、そんなものもオマケ程度になるだろう。



オマケな理由?



そこで12.7mmのM2重機関銃の弾丸を跳ね返してる、人型のホワイトドラゴンさんに聞いてください。



『錬度の高い連続攻撃の訓練になる』と喜んでいたが、こっちからすれば引きつった笑いしか出ない。隊員の全員が口を半開きにしている、そりゃそうだ。どっかで見たよなー、サムライがこんなことやってる怪盗アニメ。まさか、3次元で見ることになろうとは。

そんなこんなで銃撃戦では限界があることが判明したので、あくまで銃はサブウェポン。剣術を伸ばしていく方向で纏まった。そこに関しては、基本としてハクの講義を受けることが一番の近道かな、あとでお願いしよう。


訓練中にメイトリクスとマクミランがやってきて、そのまま銃の話に突入した。横ではホワイトドラゴンさんが、キンキンと金属音を響かせている。跳弾やめてね?

話の内容は、「そろそろ自分の銃を持つべき」とのこと。確かに今までは訓練用の物を借りていただけだし、自分も、そろそろかなーとは思っていた。


自分が持っている宝物庫を生かして、複数のハンドガンを持つことを推奨された。念のためのHK417ライフルとFGM-172 SRAW携帯式対戦車ミサイル、スタングレネードなどの小物も、だ。これら全てを一度に持てる気がしないので、ホント宝物庫は便利である。出し入れは以前から練習していたので、武器の切り替えもスムーズに行えた。

あとは、ハンドガンの選定だ。こればっかりは種類が多いので、色々と試してみないとわからない。単純に考えて、隠密を生かしたプランA(隠密時)と、プランB(ドンパチ白兵戦)の2種類が必要となるだろう。



「陸軍ではコレが主ですね。」

「ああ、これか。最近導入した奴だね。」



現在8492で使用されているのは、マクミランが見せてきた「P320」と呼ばれるモジュラー式の近代的なハンドガンだ。現実世界では導入予定段階の銃だが、AoAではセカンダリウェポンとして実装されている。使いやすさと頑丈さを重視した上で、様々なバージョンがありつつ大半のパーツに互換性があるなど、カスタマイズに優れているのが特徴だ。


例としては、P320の銃本体だけでも4種類の大きさがある。更に、それぞれのカートリッジは.357SIG、9㎜パラ、.40S&W、.45ACPと4種類も対応可能だ。ただし.45ACPのみフレームが異なる。

つまり、使用者の体格(主に手のサイズ)に銃本体を合わせたうえで、最適な弾丸を選択できるというわけだ。特に.45ACP弾は初速が亜音速のため、サプレッサー装着時に発射音が小さくなる。


2番目に大きいサイズが丁度良かったため、これに.45ACPカードリッジとサプレッサーを組み合わせ、隠密時の運用とした。

さて。続いては、ドンパチするプランB用だ。


候補は色々あったが、マクミランのアドバイスで、プランB用にもP320を携帯することにした。こちらは隠密は関係ないため、サプレッサーの類は無しである。

隠密用とは装填されるカードリッジが異なり、9mmパラベラム弾を選択した。理由としては装弾数で、2番目に大きなサイズのP320だと17(+1)発が装填可能となる。隠密用で選択した.45ACPだと7+1、その他2種類だと14+1発だ。

本体の取り出し間違いに関してはサプレッサーの有無で気づくが、カードリッジは色を分けて分かりやすくする。こちらもカスタマイズとして、至近距離用のドットサイトが装備されている。



なんだかややこしくなってしまったが、ようは


・隠密ならサプレッサー付きP320

・軽装かつ多人数相手ではサプレッサー無しP320

・威力重視ならHK417


という使い分けになるだろう。上記の3つともCOFやAoAでは使用していたが、初めての自分の銃だけあって、なんだか愛着が沸いてくる。予備用で同じ仕様にカスタマイズされた銃本体を数本と、大量の換装用マガジンを宝物庫に仕舞った。

さっそく午後から射撃訓練を行うことにした。射撃演習場で先ほどの武器を一通り使ってみたのだが、P320の2種類は非常に扱いやすく、ある程度のレベルまで使いこなすことができた。


高威力であるHK417は未だしばらく時間がかかるだろう、やはりHK417を連射すると反動が凄い。7.62mmの弾丸を発射する時に発生する反動は凄まじく、とてもフルオートでは扱えない。これを愛用してる隊員の凄さが、身に染みてわかった。

とはいえ今日は初日のため、時間をかけてでもじっくりとマスターしていきたい。何事も、継続が大切だ。集中していたら3時間も経過しており17時となっていたのだが、ハクはその間、ずっと後ろで眺めていたらしい。何が楽しいのか不明だが、本人は満足しているようなので聞かないでおく。


シャワー室で1分ほどシャワーを浴びて体の汗だけ流し、時間的に夕飯となる。ハクと射撃訓練場を出て、食堂が有る社屋へ向かった。

自分専用の銃が配備されたことのお祝いとかで、炊飯部隊が親子丼を用意してくれた。好きなんだよな~これ!あわせ味噌の味噌汁も非常に宜しい。




なお、自分以上にハクががっついているのは、日常なので気にならない。ホント美味そうに食うな、炊飯部隊も喜んでいるだろう。




その日の夜。各軍の基地と回線を繋げ、8492の全隊員に問いを投げた。

内容は単純だ。勇者暗殺を終えた4日後ぐらいから、この世界の本土のどこかに第二拠点を作る計画を行っており、それに関する人員の召集である。募集するのは、現地で設立する店舗などの運営人員だ。基本としては、色々と兵科が揃っている第二師団を連れて行く。戦闘に特化した第一師団とは異なり、オールマイティだ。


自分としての予定は、あくまで第二拠点の設立だ。しかし、どこからその話を聞いたのか、店を出したいとの要望がチラホラときている。悪い話ではないし、勇者を倒した今、趣味を見つけることは大切だ。もちろん、人が減った分はNPCの増員にて対応する。

なので、一斉放送にて人員を集めてしまう。同じことを連続で聞かれても正直面倒だし、効率が悪い。集合は明日の朝10時、陸軍のヘリポート前だ。



翌朝その時間になると、場所には200名ほどが整列していた。整列して待て、などの命令はしていないのだが、この規律は流石である。AoA時代にプレイした仲間は居らず、全員が元NPC。ちゃんと自我を持っているということか、良い事だ。

比率としては男8の女2程度。それぞれの集団が希望してきた内容も様々だが、流石にNGを出した物もある。30分程度の問答の末、以下の項目に関しては許可を出した。


・洗濯

・風呂(銭湯?浴場?)

・居酒屋

・カフェ


こんな感じだ。食堂があるので、レストランはカフェ的な雰囲気になると思う。居酒屋に関しては飲み屋みたいなもので、本格的なものではない。どちらも娯楽に該当する施設だ。AoAでの基地拡張でも該当施設そのものはあったが、使ったことが無いため、今回で初導入となる。

その他の三項目に関しては、やりたいなーという段階で、具体的には決まっていないし、AoAにも設備がない。これは、第二師団にいる工務部隊に任せるとしよう。やりたい奴から計画を聞いて、図面に起こした段階で自分の承認となる。よほどぶっ飛んでいない限りは否定するつもりはないが、5階建てまでと釘を刺しておいた。


洗濯施設や風呂に関しても、軍事用ならば既に有る。ってことは多分、クリーニングみたいな感じと旅館、と言った具合に高級志向になるんだろうな。各項目に関して、もし庶民向けで必要ならば、施設を作れば問題ない。必要最低限の機能しかないが、安価で解放すれば十分だろう。

ともかく第二拠点が稼働したら、本格的に異世界交流の幕開けだ!



……幕、ちゃんと開けるよね?

魔剣の類も魔法効果なので意味が無いと気づいてない主人公。ほんと末尾が締まりません

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