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別世界で俺は体感バーチャルTPSの才能がとてもあるらしい。  作者: 風祭 風利
第1章 ようこそ別世界へ
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第5節 武装共有と立ち回り、開始の挨拶

 先生にチームメンバーの報告をした後に10分程共有時間があるのだが、あまりにも早くチームが作れてしまった為、かなりの時間をくれるそうだ。

「時間があるとはいえちゃんと共有するのは大事だな。 よし、まずは武装を確認していこう。」

 そういってまずは俺から武装を披露した。

 俺(津雲 飛空)の武装

 ショートスタイル右

 相手を痺れさせる「スパークガン」

 空中でも相手を滞空させながら痺れさせる優れものだ。


 ショートスタイル左

 背景と同化できる「光学迷彩銃」

 消えている時にダメージを食らってしまうと1.25倍のダメージになってしまう。 使うタイミングは考えないと行けない。 闇討ちには必須だ。


 セミロングスタイル

 相手に刃が向かう「ブーメランチェイサー」

 銃身が滑走路のようになっているので左右に誘導がかかるのだが、縦にすると上下に誘導がかかるらしい。 試してはいないため実践で確認していこう。


 ロングスタイル

 相手を拘束する「ロープリング」

 拘束する部位によって拘束内容が変わる。 しかし相手によっては拘束時間が短くなるとか、そこは感覚と慣れしかない。


「・・・・・あんたどういう武装になってんのよ。」

「主力になる武器がほとんど無いね。」

「この武装で戦うのは、ちょっと危険じゃないですかね?」

 三者三葉色んな答えが飛んできやがった。

 分かってんだよ。俺だってこんなんじゃ戦えない事ぐらい。

 武装適正に関して、その人物の性格や思い、心理的なものに起因するらしいのだが、相手が動けなくなるような事を思ったり考えたりしてるってことか? まあ前線に出るタイプではないのは知ってたけどさ。

「ここまでのサポート武装なんて歴代にいるのかしら?」

「そこは戦い方次第かもね。 じゃあ次は僕だね。」

 そういって海呂が武装を見せてくる。 って言うか俺の事はもう終わりですかそうですか。


 味波 海呂の武装

 ショートスタイル

 3点バースト式「マシンピストル」

 これは左右同じ武装になっている。 適正によってはショートスタイルは同じ武装にもなるんだそうだ。 新入生の半々で両方同じ武装と左右で違う武装になっているらしい。

 ちなみに3点バーストが分からない人のために補足しておくと、1回トリガーを引くと3発連続で弾が出るように改造された銃のことを言う。


 セミロングスタイル

 使い勝手の良い「マシンガン」

 これをみて驚いたのが装弾数だ。 なんと75発も入っていた。 弾幕はかなりのものになるだろう。


 ロングスタイル

 1.5倍スコープ付きの「アサルトライフル」

 こちらも使い勝手の良さそうな武装だ。 アサルトライフルという事でダメージは期待出来るかもしれない。


 さて海呂の武装をみてまず思う事が一つ。

「なんかありきたりって感じがします。」

「そうよね。誰でも持ってそうな感じよね。」

「まあ、シンプルイズベストってやつだよ。」

「・・・・・そんなに普通かな?」

「「「普通」」」

 尖った武装も立ち回りを考えるのが面倒だがこれはこれで困るやつだな。

「まあこれも一つの味だよな。 それじゃぁ次は・・・」

「あたしから見せる!」

 その声とともに勢いよく紅梨の武装が公開される。


 桃野 紅梨の武装

 ショートスタイル右

 球状になったエネルギーを発射させる「エネルギーブラスト」

 これは発射して、相手、または地面や遮蔽物に当たると小さな爆風が起きる。 もちろんこの爆風にも判定がそんざいするため、避けたからと言って油断はできない。


 ショートスタイル左

 一部の攻撃を跳ね返す「小型リフレクター」

 この武装の利点はなんといっても跳ね返す所だろう。 但し跳ね返せるのは物理的に弾が存在するもの。 つまり実弾、ビームガンは跳ね返せても、レーザーは跳ね返せないとの事。 レーザーの場合だとシールドを破壊するのも早いらしい。 これは紅梨の話を聞いてそう解釈した。


 セミロングスタイル

 一定時間後に爆発を起こす「エクスプロードボム」

 爆発させるタイミングは任意で出来るとのこと。 なのでこれを放出した後に起動ボタンを押すと例え敵が近づいてきた敵のうしろで爆発を起こすことも出来るという事だ。


 ロングスタイル

 エネルギーを棒状にして敵に向かって発射する「高出力エネルギー砲」

 この武器は火力がある分チャージリロードがかなり時間がかかる。 また放出中は基本的には動けないのだ。 隙が多い武器だが当たれば大ダメージだし、動けなくても曲げることが出来るらしいのだ。 頼もしい武器だ。

 それにしても

「随分物騒な武装が多いな。 ほとんどが爆発物じゃないか。」

「うちの父さんが爆発物を作成したり解体する仕事をしているの。 だからなのかもね。」

「トンネル開通とか、ビルの解体工事とかやってるってことかい?」

「まあそういう感じの仕事。」

 物騒な仕事だが、そういう仕事の人もいないと世界が回らない。

「最後は、わたしですね。」

 白羽が武装を出していく。


 桃野 白羽の武装

 ショートスタイル右

 銃口から火炎を出す「小型火炎放射器」

 火炎関係なのだが、1秒以上相手に当てると炎がプレイヤーに移り、そこからもダメージが入る。 ただの炎だと思って放置しているといつの間にか体力を奪われるという事だ。


 ショートスタイル左

 前後左右全てを守ることの出来る「全方位展開防御壁」

 利点はこの防御壁に入っているものは所有者でなくても守ってくれる事。 欠点は展開範囲が大きいので全方向からの攻撃を全て吸収してしまい、割られやすいと言った所だ。 また盾などは割られてしまうとよろけてしまうらしく相手からしてみたら、絶好の的になってしまう。 気を配らなければならない事でもある。


 セミロングスタイル

 全てを燃やし尽くす「火炎放射器」

 ショートスタイルの小型と違い、射程が伸びて当てやすくなっている。有用性のある武器なんだそうだ。 ちなみに白羽はこの武器の事を「サラマンダー」と呼んでいる。 よほど気に入っているのか、愛着を持たせるためなのかは定かではないが、掛け声みたいにならなきゃいいが・・・・


 ロングスタイル

 味方を回復させる「回復銃」

 自分の体力と引き換えに味方を回復させると言ったものだ。 さらにこの武器、味方の最大体力値以上の回復をしてくれる。 普通、最大値よりも回復することはどのようなゲームに置いてもアイテムなどを使うなり何なりをしないといけないが、それのアイテム替わりになるという事だ。


「うちの母の方が医療関係者でして、それに憧れてって事があるのかも。」

 ・・・なんだろう、この2人の両親の馴れ初めってやつが何となく見えた気がする。

「でも回復はありがたいよね。ただの消耗戦かと僕は思ったからね。 ヒーラーが居るだけでもだいぶ楽に立ち回れるよ。」


 さてみんなの武装は一通り見たところで、次は戦いにおいてどうやって動くかだ。


「武装的に考えれば、紅梨が前で暴れて、僕が後方支援、飛空はタグが1人に向かないように妨害と牽制、 白羽が援護兼支援って流れが1番なんだろうけど。」

「それだと紅梨ちゃんの負担が大きくなってしまいます。でもわたしは前に出る武装じゃないし。」

「なら全員中衛的な立ち回りにしてみるのは? それなら対応は楽だろうし。」

「いやそれだとむしろ押し切られる可能性がある。 それなら、俺と紅梨、海呂と白羽で立ち位置をスイッチしていく方法を提示する。 相手を翻弄する意味も込めてな。」

「あんたの武装じゃぁ、タイマンなんて無理でしょ。」

「別にそのまま追撃しなくったって相手を封じ込めた後放置したり、別の誰かに取ってもらうことだって出来る。 もちろん隙があれば格闘を叩き込みに行くけどな。」

「銃でカバー出来ないなら、自ら近づきに行くんだね。」

「俺の格闘には剣も使えるからリーチはあるぜ。それと今言ったスイッチの話はあくまでも立ち回りの話だから、絶対に出来るとは思わない方がいいな。」

「そうですね。 どんな時でも最悪の事態は予測しておくことに越した事はないですね。」

「よし、こんなもんじゃないか? 」


 ブリーフィングの時間が多かったからか、かなり作戦を立てるのに練りに練ったもんだ。

 他の所もぼちぼちチームが出来ていた。 出来てはいたのだが・・・・


「あそこは男女共に顔で選んでるね。」

「あ、お前もそう思った? ありゃ作戦云々の前に相性が悪くなりそうだな。 あっちのチームは武器の火力で選んでる節が見える。」

「前衛後衛が偏ってるね。 相手がそれなりの人なら一発でどんな立ち回りするかバレちゃうね。」

「あんた達そんなことまで分かっちゃうの?」


 紅梨が俺たちの会話に入ってきたので、紅梨の方を向いて質問に答える。


「あっちのチームは武装を見ていない。 多分お互いにお近づきになろうって魂胆が丸見えなんだ。 見てよ、話し合ってるように見えるけど、どっちも会話に関して上の空だよ。 あれじゃ実践で苦労するね。」

「逆にあっちは体格や性格で武装を予測して誘ってる。 やり方は間違ってはいないが、武装があからさま過ぎてむしろそれ以外仕事できないだろって思われてもおかしくない。 バランスの悪いチームだな。」

「2人とも凄い観察眼ですね。」

「戦いの中で相手を見極めなきゃいけないからね。 これも練習だよ。 実際は見てみないと分かんないけどね。」


 海呂が補足としてそんなことを言う。 見立ては間違ってないとは思うが、違っていたらどうしようもなくなるからね。


「よしみんなチームが出来たみたいだし、そろそろフィールドに向かうぞ。」

 先生の一言に皆静まる。 フィールド? 教室の事じゃないよな?

 先生にチームで並んでついていくと「電脳転送室」と書かれた教室に連れてこられて、チーム事に番号を持たされた。 俺達のチームは「19」と書かれていた。


「ではこれから新入生諸君らの為にレクリエーションを開始をしようと思う。 このレクリエーションに当たって企画、実行してくれた生徒会から代表として生徒会長から挨拶をいいただく。」

 先生が目の前から去ると女生徒が後ろから登場してきた。


「新入生諸君! 私が生徒会長の志摩川 円香(しまがわ まどか)よ! これからよろしくね!」

 かなり元気よく登場されたのでその存在に圧倒された。 背は低いが勢いはめちゃくちゃある。 白いポニーテールがチャームポイントになっている。


「君達にこれから何をしてもらうかと言うと、ぶっちゃけて言えば、実践を味わって貰いたいの。 いきなり武器を持って言われた通り動くことなんて出来ないんだって最初から分かって貰いたいの。 学んだ事が無駄だとは言わないけど、学んだ事がそっくりそのまま、なんて事は絶対に無いって事も知ってもらいたいからこのレクリエーションを企画したわ。」


 無茶苦茶な事を言っているように聞こえるが、戦いにおいてはいつ何が起こるか分からない。 そう言っているのだろう。

「大丈夫、恐れることは無いわ。 電脳世界で死んでも現実世界には影響は一切出ないから、全力でぶつかり合って、自分を高めるのよ! 以上生徒会長からの挨拶でした。 私は後ろからみんなの戦いを見てるからね。」


 手を振ってフェードアウトして言った。 活発な人だなと第一印象は思った。


「では早速だが試合の方を始めていく。 番号を配ったと思うがこちらの箱から番号を引いていくので、呼ばれた番号のチームは呼ばれた順に左右に分かれてくれ。 では早速、26番、5番」

前置きが長くなりましたが、ここから戦闘シーンの開始です。主人公達が戦うのはもう1話分後になりますが・・・

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