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別世界で俺は体感バーチャルTPSの才能がとてもあるらしい。  作者: 風祭 風利
第5章 始まりは唐突に
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第44節 ハイタッチとホテル、会食

 ブリーフィングルームを出た俺と海呂はもう一方の扉から出てきた響月と小戸田に目をやる。


 俺は中央に向かって歩く。 すると響月もこちらに向かって歩いてくる。中央に行かないうちに俺も響月も右腕をあげそして、


「パンッ!」

 と、強くハイタッチをした。


「次は負けねぇからな!」

「僕も負けないよ。」


 そう言い終わると、歓声が響いた。


「試合後のハイタッチ!! これは最早友情の証!! 今ここに! 新たな友情の物語が! 出来上がったぁ!!」


 高花先輩がテンションを大にしてそうマイクに喋ると、それを皮切りに皆エールを送っていた。


「さぁでは友情が結ばれたところで、モニターをご覧下さい。」


 そういって映し出されたのはトーナメント表だった。


「先程の試合中に陰で抽選を行っていました。 そしてその抽選結果の発表を致します!」


 そういってひとつずつ学校が書かれていった。


「今回は二会場を使っての同時進行となります。 寄ってA会場第1試合は「曜務電脳統合高校 対 級頼機械学院」、そしてB会場は

「夢在講談県立学院 対矢萩機械研究学校」の試合だぁ!」


 そういうとみな歓声の声をあげる。


「なおこれらの試合は明日行われますが、その間にもフリーバトルは行えますので、まだ交流を深めてない学校がありましたら、是非そちらもご参加ください。 それでは本日はここまで、この後は移動して、会食を開くことになっていますので、それぞれのバスに乗ってください!」


 そういって電脳世界が解かれ、みな駐車場へと移動する。俺達も移動しようとした所に、弧ノ一さんが駆け寄ってきて、1本のビデオテープの様なものを渡される。


「こちらは明日戦う級頼学院の生徒の試合の一部を載せたものです。 不公平差のないように、あちらにも皆様のデータを送りますので。 それでは。」

 そういって立ち去っていった。

「じゃあ、私達も行くわよ。」


 志摩川先輩の声を聞いて、そちらへと向かい、バスに乗り込む。

 バスに揺られる事1時間、俺達、と言うよりも8校全部のバスが一つのホテルのような場所に付いた。 高いと言うよりかは数があるなと思った。 だってベランダの窓がこっちから見るだけでもめちゃくちゃあった訳で。 あれ4棟全てがこのホテルの建物なんだろうか。


 で、ロビーにはいり、高校名の書かれた通りにいこうと思ったのだが。


「あぁ、君はこっちだよ。」

 行こうとしていたところに増本先輩に止められて、手招きをされた。


「大間室」とかかれたところに増本さんときて、ドアを開けてもらうと志摩川先輩を始めとした生徒会、もしくは学校の代表の生徒がいた。 人数としては俺たち含めて16人。生徒会長または生徒の中で1番学校を支えている者ともう1人と言ったところだ。 付き添いではなく次からのトーナメントの代表なんじゃないかと思ってる。


「全員揃ったようなので、代表の顔見せをしようと思うわ。」


 志摩川先輩を始めとしたほかの人もそれに習う。


「今回の代表条件は「1年生でかつ実力が生徒会、もしくは学校をまとめる組織の長に認めれている」というのがある。 円商高校は、響月 了平を代表とする。」

「曜務高校は響月君と戦っていた津雲 飛空君を出すわ。」

「級頼学院は、司 敏彦(つかさ としひこ)を代表にする。」

「浅巻高校は、無中瀬 幽(むなかせ かすか)が代表になる。」

「湾健高校は、鬼山 浩二(おにやま こうじ)が代表としよう。 よろしく頼むな。」

「軟瑠女子高は彼女翁 霞美(おきな かすみ)が担うわ。」

「矢萩高校は、伊勢 亘(いせ わたる)が代表に。」

「最後に夢在学院は、古町 琴矢(ふるまち ことや)で行こうと思います。」


 それぞれ紹介と紹介された人は頭を下げていた。


「では細かなルール説明を。」


 そういって級頼学院の会長らしき人が説明をしてくれる。


「今回の試合は代表を含めて4人のフォーマンセルバトルになります。 代表は3人チームとして組んでもらい、試合に挑んでもらいます。」


「チームメンバーは固定ですか?」浅巻高校からの質問だ。

「いえ、チームはその都度変えてきてもらうようお願いします。」


「情報の確認が出来ないのは、戦況不利になる場合が考えられます。」今度は矢萩高校からだった。


「その点にはご心配なく。 これに関しては代表にビデオテープを渡してありますので。」さっき司会者の弧ノ一さんから貰ったやつだな。


「戦闘方式はどのように設定を?」軟瑠女子高の質問だ。

「いつも授業でやっているスタイル。 コスト争奪戦です。もちろん総コストは5000までとします。」


「ならなにも問題は無いですな。 まだ新しい武装は申請中ですからな。」湾健高校の生徒が言った。

「ではこれにて解散とします。 この後は会食と入浴をして、睡眠をして本日は終了とさせていただきます。」


「そういえば部屋割りってどうなっているんだい?」夢在学院がそう質問してきた。


「今回は3000人近い生徒を含めて、教員などがいますからねぇ、 折角なので、学校から1人ずつ、計8人で過ごしてもらおうかと思っています。」


 なるほど友好を深めていくには良いかもしれないな。


「そちらに関しては教員の皆様が決めて頂いて貰うので、我々は会食のために大ホールへと向かいましょう。」


 そういって一斉に立ち上がり、大ホールへと向かう。

 そこには半数の生徒が、多くの大テーブルに乗っている料理や飲み物に手を伸ばして、あれやこれやと話し声が聞こえる。


「我々も料理を楽しみましょう。」


 そういって別れる。 今回の対抗戦に出ている学校の地域で食べられている地元料理の様なものが展開されていて、山のものもあれば海のもの、川のものの料理がたくさん並んでいた。 俺の考えが間違っていなければ、この盟星という星は意外にも陸続きなんじゃないかと思いながら、夢在学院の料理を口にしていた。 このエビチリもどき美味いな。


「やあ津雲君。」


 声をかけられて振り返ると青天さんがそこに居た。 こんな大人数の中よく見つけられたな。


「君たちの試合、最後まで見せてもらったよ。 やっぱり君の武器は興味深いものがたくさんあったよ。 それを使いこなす君にも興味が出てきた。 君とはこれから仲良くなりたいね。」

「俺は全然構いませんよ。 宜しければ連絡先を交換しませんか? 」

「いいのかい? では早速・・・・」

「あ! ずるいわよ! 抜け駆けなんて! ねえねえ折角話し合ったんだし、ここで連絡を教えてくれない?」


 黒山さんがこっちに向かって話し合ってきた。 だからなんでこの人数のなかで見つけられるんですかねぇ?

 連絡を取り合った後、みんなを探しに食べ物や飲み物を補充しながら探す。


「お、やっと見つけたぜ。 おーいみんなぁ!」

「あ、飛空さんです。」

「飛空、さっきのエキシビションマッチ、お疲れ様。」

「あの試合凄かったで! あっちこっちで話題になってんで!」


 白羽の声を筆頭に俺に声をかける啓人と輝己。 ザワザワと声がする中でちょこちょこそのような声を俺も聞いた。


「あ、あんたもその料理持ってきたんだ。 それ美味しいわよね。」

「紅梨はさっきから料理を食べてばっかりなのよ?」

「い、いいじゃないの! 別に! 美味しいし、色んなものが食べれるんだから!」

「はははは。 まあ楽しまなきゃ損だよな。 3日間はここにいる訳だし。」

「そうだね。 そもそも今回は学校の交流が目的だし。」


 そういう会話をしていると、響月と芥川さんがこっちに向かってきた。


「そっちも楽しんでる様だな響月。」

「それはね。 それはそうと・・・・」


 響月がこちらに近づいてきた。


「折角だから友情の証として名前で呼ばせて貰えないかな? 飛空。」


 そういわれて俺は目を見開いたが、


「あぁいいぜ。 次は負けないからな。 了平。」

「決勝まで楽しみにしているよ。」


 お互いに口角を上げて、ライバル兼友人として認めあったのである。


 何回か大ホールからそれなりの人数が出入りするのが見えている。 そう思っていると、


『アラームがなった人は入浴を行ってください。 終わったら再度大ホールに戻ってきてください。』

 そう言われる。


 それで大ホールから出入りしていたのか。


 浴場に何人か、と言うよりかは各学校から男女合わせて100人程なので大人数とは言えない。


「ま、適当に流しておこう。」


 風呂場に入ると大浴場を含めて何個か小さい浴場もある。 サウナと露天風呂も備わっていてほんとに大きい浴場なのだと関心を持った。


 とりあえず体洗ってから浴場に入る。 温度は42度位かなと思った。あー気持ちいいわぁ。


 そう思いながら多分仕切りであろう壁をよじ登ろうとしている男子がいた。 いるいるああいうの。 っていうか今どきそんな事をするの俺らの世界でも漫画やアニメの世界だけやで。


 ま、当然そういう輩の結末は分かっているんですがね。 仕切りのてっぺん部分に触れるとそこに (死なない程度の)高圧電流が流れて床まで一直線に落ちる。 どの世界にも男女間のそういうのは許されないらしい。 なんか女子の方でも何人か悲鳴が聞こえたが、向こうでも同じ事が起きているようだ。 マジか


 風呂も上がってまた大ホールで食事、最早デザートしか食べてないが、またアラートが鳴り、


「あなたの部屋は3列棟の602になりました。 電子生徒手帳を飾せばロックが開く仕組みとなっております。」


 おお、部屋が決まったのか。 早速向かってみよう・・・・と思ったのだが、出入りに雪崩のごとく生徒が流れたのでもう暫く料理を楽しむことにした。

争奪戦の総コストが10000となっていましたが5000に変更しました。

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