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別世界で俺は体感バーチャルTPSの才能がとてもあるらしい。  作者: 風祭 風利
第1章 ようこそ別世界へ
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第2節 武装適性検査とシュミレーター、寮仲間

それぞれのクラスの先生が引率して教室へと案内される。 1年生の教室は2階にあり、クラスは3クラスの40人編成となっている。

俺は1年3組の教室に入り、出席番号の順で席に座り、しばらく待機との先生の合図があった。


「入学式でほとんどの事を説明されてしまいました。 私が来た意味が無くなってしまいますよ。」


また女神様の悲痛の声がした。 まあ学校だし、そういうのは後々分かってくるんじゃないかとは思ってはいたが、俺は少しワクワクしてきたけどな。 この世界の歴史云々よりも電脳世界でのやりとりの方が多分楽しいと感じた。


そんな余韻に浸っていると、先程の先生が戻ってきて、また引率して体育館ではない、別の教室に連れてこられた。 「調節室」と書かれていたが何を調節するのだろうか?


「じゃあ出席番号順に3人ずつ中に入ってくれ。 中に入った生徒が出てくるまでは他の人は入っちゃいかんぞ。」

順番が来るまでは待機か。 こういう時何をして待っていたら良いのか分からんな。

そんな感じでボーッと待っていたら5分ほどして一番最初の生徒が教室から出てきた。

ただ入っていった時と出てきた時で明らかに変わっていたのは腰にホルスターが装着されていたことだ。

その中には片手銃が入っていた。 中には銃じゃないものも入っている生徒もいた。 銃以外にもあるのか。


何回か出入りする生徒を見ていたらいつの間にか自分の番になった。 やっとか。


入ると何やら大きな装置が設置されており、その前に先生が座っていた。先生の横にある機械はなんだろうか? 3Dプリンターみたいに見えるけど・・・


「ではそちらの装置にお入りください。」


目の前の先生の言われるがままに、装置の中に入った。 そしてドアを閉じられた。 こうして見るとあれだな。 なんかカプセルに入れられたみたいだな。


そう考えていると上から緑色の線が現れて、装置内を上下に動き始めた。 これはあれか。 レントゲン写真を撮るのに用いられるX線みたいなもんなのかな?


そしてものの1分ほどで閉じられていた扉が開いた。 先生の方を見ると先程みた3Dプリンターは無くなっており、代わりに武器がゴロッと置かれていた。


「津雲 飛空さんの身体的適正武装はこのようになりました。」

これ全てが武器なんか、そこそこ歪な形したのが多い気がする。


「武器の説明は右手にあるシュミレーターで確認してください。」

言われた通りに全ての武器を抱えてシュミレーターの中に入る。 つか軽いな。 これホントに武器なんか? 鈍器にはならないだろうが・・・・


シュミレーターから電脳世界に入り抱えていた武器を地面に置く。 入学式の時のような摩天楼ではなく、 今度は高層ビルの並ぶ交差点に着いた。 ステージみたいなのがどこくらいあるんだろうか?


「シュミレーターヘヨウコソ。 ココデハ適性検査デ支給サレタアナタノ武装ニツイテ説明ヲシテイキマス。 ナビゲーターハ「バトルアシスタント クーリエ」ガオ務メイタシマス。」


いきなり声がしたのでビックリした。 どうやらナビゲーターが説明をしてくれるようだ。 いきなり使ってみろと言われてもさっぱりだからな。 やっぱりそういうのは助かる。


「マズハ2ツアル小型ノブキヲオ取リクダサイ。 銃ノカタチヲシタホウヲ右手ニ持ッテ下サイ。」


銃が右でこの丸っこい物が左ね。 言われた通りに持ってみる。 おぉ、手にしっかりと馴染む。


「右手ニ持ッテイルノガヒットシタ相手ノ神経ヲ麻痺サセテソノ場ニ痺レサセル「ショートスタイル スパークガン」デス。」


銃の先に針のようなものがついていたので もしかしたらそこから電流が放たれるのだろう。

ダミーが出てきたので早速狙いを定めて打ってみる。 するとダミーからバチバチと雷のエフェクトがまとわりついて、ビリビリとしているのが目に見えて分かる。


「タダシ麻痺ノ効果ハ一時的デ、相手ガ足掻クトソノ分麻痺時間ガ短クナリマス。」


ずっと拘束出来たら戦いにならないからな。 それぐらいの措置はあるよな。 麻痺の時間は任意で解除出来るようになる為、本来の拘束時間を少し頭に叩き込んで置かないといけないかもしれない。


「次ニ左手ノ武器ハトリガーヲ入レテイル間、背景ト同化出来ル、「ショートスタイル 光学迷彩銃」デス。」


光学迷彩か。 トリガーを引くとキラキラキラという音と共に自分の姿が透明化する。 スゲェ、ほんとに消えた。


「コノ武器ヲ使用シテイルサイニダメージヲウケテシマウト本来ノダメージの1.25倍ノダメージヲウケテシマイマス。 マタ一度使用シテ全テ使用スルトリロードニ時間ガカカッテシマウノデ使イ所ヲ間違エナイヨウニシテクダサイ。」

ご利用は計画的にってか。


「続キマシテ光ッテイル武器ヲ持ッテミテクダサイ。」

一つ発光している武器に手をかける。 武器の形としては戦闘機を発射させる滑走路を小型化しているような感じだ。


「コチラノ武器ハ発射サレル弾ガ三日月型ノ刃デ、相手ヲ少シノ間追尾スル機能ノツイテイル。「セミロングスタイル ブーメランチェイサー」デス。」


ブーメランなら戻ってこないかと思ったがチェイサー、つまり追いかけるという機能があるため相手に当て損ねても、自分の元には帰ってこないらしい。

打ってみると刃が発射された。 結構小さいな。 弾速も大分速いし、なにより発射された刃が回転してるように見えた。


「補足トシテ全弾発射シナクテモリロードハサレマスガ残ッテル弾ヲ発射スルトリロード時間ガ止マッテシマウノデ注意ガ必要トナッテキマス。」


全弾リロードな訳か。 さすがに実弾だから溜まるのも時間がかかるのか。


「デハモウ一ツ一際大キナ武器ヲ持ッテ下サイ。」

最後になるだろう武器を取る。 ほんとに軽いな。 なにが武器になってるんだ?


「ソチラノ武器ハ相手ノ動キヲ封ジ込メル「ロングスタイル ロープリング」デス。」


ロープか、放たれたのはUの字に象られたロープだった。相手に辿り着くと、肩から腕にかけて巻きついていた。


「上半身ニ巻キツクトダッシュヤジャンプハ出来マスガ、武器ガ使エナクナリマス。 逆ニ下半身ニ巻キ付クト武器ハ使エマスガ、移動各種ガ出来ナクナリマス。 チナミニコノ武器モホンノ少シ追尾シマス。」


また拘束武器か。 俺の武器には基本火力が無いものばかりだ。 タイマンでも辛そうだ。


「最後ニ格闘ガ各種入ッテイマス。 ココデハ試シウチガ出来ナイタメ、格闘ニ関シテハ実践デオタメシクダサイ。」


そういえばもう一つ鞘に入った刀の様なものがあったな。 格闘にはそれを使うんだろう。


「適性検査オ疲レ様デシタ。 度々オ世話ニナルト思ウノデ、コレカラモドウゾコノ「クーリエ」ヲオ願イ致シマス。」


その言葉を最後にシュミレーターの電源が落ちる。 外の光を浴びる。 なんか急に疲れたぜ。

教室から出ると、先生が待機していて、そのまま教室へ戻るのかと思ったが、


「この後はそのまま寮の方に移動してもらう。場所は電子生徒手帳に乗っている。 寮の説明については寮母さんに話してもらうようお願いした。 それと自分の貰った武装に関してたが、今日1日だけは誰にも話さないと約束してくれ。 明日のレクリエーションで自分の武装をお披露目する機会になるもんだからな。 同じ寮の仲間でも喋るのは明日まで我慢してくるよう頼む。」


そこまで言われては喋るのも幅かれる。

電子生徒手帳の示す場所に行くと、3階建てのアパートのような場所に着いた。

ここが曜務電脳統合高校の寮「暁」である。

因みにこちら「暁」は男子寮となっている。 女子寮の名前は「明星」である。

寮の入り口を入ると、玄関の所に1人の女性が立っていた。 この人が寮母さんか、明らかに若いぞ。20代後半じゃね?


「ようこそ新入生さん。 男子寮「暁」へ。 私が寮母の明石 渚(あかし なぎさ)よ。 あなた名前は?」

「津雲 飛空です。」

「飛空君ね。 あなたの部屋番号は304号室よ。 階段はここから。 お風呂は一階にしかないから注意してね。 注意書きがここに書いてあるから、よく読んで置いてね? また重要な寮の話に関してはおいおい説明していくから。 これから3年間、よろしくね。」

手を差し出されたので、同じく手を差し出して握手する。


「・・・・・・ふーん なかなか面白い感じになったのね。 こんなのは私が寮母をやってからは無かったわね。ふふ。」

「あの・・・なにか?」

「あぁ、ごめんなさいね? ちょっとした癖だと思って。」

癖のセリフじゃなかったぞ? 今


鍵を貰ったので、階段を上り304号室の部屋の前につき、ドアを開ける。 中は広く、勉強をする為の机が4つあり、布団も両端に二段ベッドが二つあった。使う場所は全員揃ってからだな。

大きな窓を見てみると、街並みが見えた。

最初のうちにある程度慣れないとな。この世界に。

そんな事を考えていると、部屋のドアが開いた。


「あれ? 僕が最初じゃないのか。 残念。」

ドアを開けた少年のような雰囲気の彼がそう言った。


「君が僕と同じ部屋の住人かい?」

「304号室ならそうなるな。 1年3組の津雲 飛空だ。」

「同じクラスなんだ。 1年3組の味波 海呂(みなみ かいろ) よろしくね。」

礼儀正しいやつだ。好感が持てるな。


「この部屋の感じだと、後2人は来るって考えでいいよね。」

「そうだな、それぞれ4つあるし。つかこの後何するんだ?」

「後は自由行動らしいよ。 寮の事は寮母さんに聞けばいいし、意外とみんな街に行くんじゃないかな?」

「マジか、流石に初日だぞ? そんなことをしてもなぁ・・・」


「おっ? もう誰かおるやんけ。」

「僕達のクラスはちょっとしたトラブルがあったからね。 遅くなってもしょうがないんじゃないかな?」


ドアを開けた2人組が入ってきた。 右の生徒は青いハチマキのようなものをしている。

左の生徒は眼鏡が印象的だった。


「わいは嵐山 輝己(あらしやま てるみ)って言うもんや。 よろしくな。」

「僕は伊奈川 啓斗(いながわ けいと)、彼とは同じ1年1組だよ。」

「俺は1年3組、津雲 飛空だ。 よろしくな。」

「同じく1年3組、味波 海呂だよ。今後ともよろしくね。」

互いに握手を交わし合う。


「ここがわいらの部屋になるんかぁ。 高校の寮生活楽しみやなぁ!」

「一応この後は食堂で寮の使い方について説明があるらしいよ。 寮母さんの言う自由時間はそれが終わってからだろうね。」

「みんな街に出たりするのか?」

「そんなことする訳ないやん。 入学式後やで? 寮生活やで? なにが哀しくて用もないのに街に君臨すんねん。」


確かにそうなんだよな。 俺に至ってはここに来て1日目な為何がどこにあるか全く知らん。 そんな状況下で街に行くのは自殺行為だ。

「という訳で僕らは入学出来たことに余韻に浸りながら、夜を明かそうとかんがえているんだ。 その様子だと2人もそのようだね。」

「うん。大体新入生になったばっかりなのにいきなり目のつけられそうな事はしたくないよ。」

「そうだな。高校生活はそれなりでいいんじゃないか。」

「面白おかしく生活すんのと馬鹿をやらかすのはちゃうからな~」


なんだかこうやって喋りあってるだけでもなんだか楽しく感じる。 ほんとに昨日前の世界から来た感じが全くしない。

「あ、そろそろ食堂に行こう。新入生の寮生活の指導の時間になる。」

ホントはここで1日を終わらせたかったのですが、文が長引いてしまいそうだったので、分割しました。

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