チャプター5 ようこそ恋愛至上主義の教室へ 非日常編(1)
今回のクロ探し裁判、殺されたのは【超逸材の恋人】という称号を与えられた、橋渡恋歌。
彼女は超恋愛船舶型常愛シアワセブチの、"愛のプール"という場所で殺されていた。
彼女の身体には無数の切り傷、腕や足なども複雑骨折。
傷がない場所がどこなのかを探すのが難しくなるくらい、全身に無数の切り傷が刻み込まれていた。
その上で、足は見ているこちらが気持ち悪くなるくらい、青ざめていた。
髪は真っ黒に黒焦げて元の色が分からなくなっており、その影響は右腕にも及んでおり、真っ黒に焼け焦げていた。
ハシワタリ・レンカ「----さぁ、皆さん! 是非ともこのようなひどい惨状を引き起こした犯人を、【超逸材の恋人】である"私"を見つけ出してくださいな☆」
クノ・タマキ「自分をコロした犯人を探シダせって、かなりメタ的ナ発言な件にツイテ」
‐‐‐‐そう、僕達は今、すごく困っていた。
なにせ殺されたのは橋渡恋歌で、それなのにその捜査に一番乗り気なのが誰あろう橋渡恋歌本人なのだから、変だと考えるのは当然、だろう。
タカナシ・アカリ「‐‐‐‐とりあえず事件が起きたのですから、調査しないとなりませんね」
ミツルギ・ヒイロ「そうだな、仲間が殺された……んだから、推理しておかないとならないよな。
とりあえず最初の提案として、殺された橋渡恋歌の事を、今度から"橋渡アルファー"とでもしておこう」
トキワギ・トオカ「そこから決めるのかぁ～。まぁ、十香も賛成……するけど……」
----と、まぁ、そういう形でなんだけれども、僕達は殺害された橋渡恋歌‐‐‐‐橋渡アルファーの事件の調査を始めた。
ヤマト・アユム「それじゃあ、とりあえずいつものように、ゲシュタルトファイルでも見ませんか……と、思うよ?」
タカナシ・アカリ「‐‐‐‐そう、ですね。とりあえず情報がどんな形でも手に入るのならば、得るべきでしょう」
大和さんが最初だったが、僕達の意見は一致した。
ゲシュタルトファイル----ゲシュタルトが用意した被害者の情報が書かれたファイル。
勿論、ゲシュタルトが楽しくなるように、死因が省かれていたりなどの可能性も考えられるが、それでも、この殺された2人目の橋渡恋歌、橋渡アルファーという状況では、少しでも情報はあった方が良いだろう。
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ゲシュタルトファイル5
被害者;【超逸材の恋人】橋渡恋歌アルファー
死体発見現場;超恋愛船舶型常愛シアワセブチ、愛のプール
死亡推定時刻;昨晩
死因;毒殺
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ユキワリ・キョウヘイ「死因は……毒、か」
これだけ色々と外傷が、切り傷やら骨折がある中で、死因が判明しているのは、案外、そこから犯人につながるとは思っていない、という事なのだろうか?
それとも、捕まっていたから、これを直す暇がなかったとか?
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身体の状況;全体的に切り傷、及び濡れている個所が目立つ。髪や腕などの火傷の跡にも同様の所見がみられる
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ユキワリ・キョウヘイ「(なんか、今回のゲシュタルトファイルは、大盤振る舞いだな)」
僕は、いつもよりも情報が細やかに書かれているこのゲシュタルトファイルに、多少の違和感を感じる。
どうしてだが、今回の事件----ゲシュタルトは、犯人を見つけ出したがっている?
ユキワリ・キョウヘイ「(いや、犯人を捜しだそうとしている?)」
分からない。けれども、いつもとは違う雰囲気を感じる。
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P.S. 船のコンピューターにハッキングの痕跡を確認。航路の一部、船内部装置に改ざんの可能性あり
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少なくとも、こういう追伸を入れるようなことは今までなかった。
それだけ今回の犯人が特別なのか? それとも2人目の橋渡恋歌が出現したというこの状況がイレギュラーなのか?
謎は深まるばかりである。
「いつもと違う場合は状況、もしくは心情に変化があったことを疑え」
という形で、ゲシュタルトファイルも、だいぶ変更あり～
雪割のせいで見にくくなってると思うので、分割なしバージョン
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ゲシュタルトファイル5
被害者;【超逸材の恋人】橋渡恋歌アルファー
死体発見現場;超恋愛船舶型常愛シアワセブチ、愛のプール
死亡推定時刻;昨晩
死因;毒殺
身体の状況;全体的に切り傷、及び濡れている個所が目立つ。髪や腕などの火傷の跡にも同様の所見がみられる
P.S. 船のコンピューターにハッキングの痕跡を確認。航路の一部、船内部装置に改ざんの可能性あり
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