チャプター1 監禁船の四月は君の虜 (非)日常編一日目①
ぐふふぅ! どうも、皆様。【超逸材の死神】ことゲシュタルトです。
お元気ですか? コロシアってますか? ぐふふぅ、それともコロされて死んじゃったりしてるのかなぁ?
いやはや、結構長いプロローグでごめんねぇ? 人の会話が多くて混乱するんじゃないんでしょうか? それともただ流し読みしてたから、気にしてないのかな? それとも挿絵のシーンだけ読んだり、登場人物の所だけ見てたりしたのかなぁ?
まぁ、そんなのはどうだって良いかぁ。大事なのは結局のところは、このコロシアイがどういうルールかって事だよね? 今からそれについて簡単に説明させて貰いましょうかねぇ。
今回、君達にやって貰うのはこの監禁船から出るためのコロシアイ。君達がここから出るためには誰か1人以上の犠牲が必要となって来る。誰か1人を殺す、それがこのコロシアイから逃げるために君達が一番最初にすべきことだ。そのコロシについて皆で議論して貰うんだよ。誰がコロして、ここから逃げようとしているかについてをね。
それで事件についてしっかりと議論して貰った後に行う多数決、その多数決でクロかどうかを立証できれば君達の勝ち。クロかどうかを見破れなかった場合はクロ以外の皆には消えて貰おう。クロはそれで勝ちとなる。
誰かを殺すだけじゃダメなんだよ。大事なのはその後、コロシの犯人だと見破られない事。
まぁ、この辺は現実世界と一緒だよね? 大事なのは人を殺しても、殺してないと言い張る面の皮の厚さと見破れないだけのトリックを考えるだけの頭脳。
現実世界と違うのは、人を殺す理由としてこの監禁生活から逃げ出せるというコロシの大義名分がある事。そしてクロだとバレてしまったら、人の命を奪っただけの報いを受けて貰う事。
ぐふふぅ! こんな事は知っている事だって?
ごめんねぇ、知らない人も居るからという説明だからね。こういう重要な事は初めのうちに説明しておかないといけないから説明しただけだから、これ以上のコロシアイのルールっていうのは他のページにまとめておくから、気になる人は後で確認して置くと良いよ。
人間というのは説明書を読まずにそのまま自力でなんとか理解しようとするか、あるいは契約書をしっかりと読んで騙されないために予習するの? 結局は騙されるとも知らずに? ぐふふぅ!
まぁ、そんなのはどうでも良いか。
この船に監禁されたのは、16人の超逸材の才能を持つ現役の高校生。
ゲシュタルトという【超逸材の死神】は、そのコロシアイゲームを運営する者。
コロシアイの舞台は、他に逃げ場のない豪華な客船。
生きるだけならばこれでも十分なんだよ? そう、別にここだけで生活する分には何も困らない。
大切なのは、この状況。
同じ学園に通う事になった生徒、生きるだけならば全く問題がない一般人が暮らすには全く問題がない豪華な設備付きの船。
――――そして、外部との接続が完全に断たれた完全なる鉄の孤島である事。
さぁ、今からお送りいたしますは、コロシアイのコロシアイ。
出たい人間と、身勝手に殺される人間。
翻弄する人間達と、翻弄される人間達。
コロシアイの条件は全員一緒! さぁて、コロシアイの始まりぃ! 始まりぃぃぃ~!
犯人のことを推理用語で【クロ】や【ホシ】などと言ったりすると思いますが、この作品では【クロ】と統一させていただいております。