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ギフデッド~才能溢れる者達のコロシアイ学園旅行~  作者: 超逸材の感想募集家
プロローグ 【楽しい楽しい、沈没以前出航以下の修学旅行】
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プロローグ 【楽しい楽しい、沈没以前出航以下の修学旅行】9

ブキミナ・コエ《ぐふふぅ! 長い、実に長かったよぉぉぉぉ! やっぱり16人の紹介ってのはどうしてぇぇも、長くなるよねぇ! けれどもサブとか、モブとか、そんな役柄の人物ではあるけれども、この物語に置いて重要な人物達だから仕方がないよねぇ。オマエラの活躍次第で、これからオマエラがどういう道を歩むのかが変わって来るんだから!》


 不気味な声。その声はだんだんと近くなり、大きさを増して行く。

 そして、その声の主は体育館のステージの上に現れる。


 そいつは大きな黒い鎌を持った、黒いセーラー服を着た女だった。だけれどもそれが女であるかは分からない、身体つきから女であることはかろうじて分かるが、それでも彼女の顔が女かどうかを悩ませていた。

 ――――狼の仮面。黒狼の仮面を付けた全身から不気味な雰囲気を纏わして現れたそいつは、鎌をくるくると回していた。


ブキミナ・コエ《ようこそぉ、オマエラ! ボクの名前は【超逸材の死神】ことゲシュタルト! オマエラの先生にして、オマエラをこの学園の中に監禁した者だ!》


【超逸材の『死神』;ゲシュタルト】

挿絵(By みてみん)


ヘイワジマ・ノゾミ「おぉ~、やっとハンニンが出て来たネ」


クラナカ・リボン「狼の面、ですか。あれは現代美術学に精通する……いえ、普通に狼の面ですから、誰かの作品ではないでしょうね」


シラカミヤマ・タケル「あぅ~、あ、あの面は10年前に流行った覆面作家の人気小説で出て来たような……。

 いっ、言え! ボクなんかの意見なんて、どうでも良いよね……」


 それぞれが思い思いの反応を示す中、ゲシュタルトに向かって行動に移したのは【超逸材のヒーロー】の御剣緋色と【超逸材の漁師】の鈴木シーサーである。


ミツルギ・ヒイロ「お前か! お前が俺達をここに閉じ込めた黒幕か! 一体、なんの真似だ! お前の目的はなんだ!」


スズキ・シーサー「きか、せろ……」


ミツルギ・ヒイロ「俺の出演するヒーロー番組では黒幕を倒せば、それで終わりだ。これは番組ではなく現実だから殺しはしないが、覚悟はしろよな!」


スズキ・シーサー「……うで、いっぽん」


 そうやって怒気を溢れさせて迫って来る御剣さんと鈴木さんとは対照的に、ゲシュタルトと名乗ったそいつはなにが可笑しいのか笑っていた。


ゲシュタルト《ぐふふぅ! どうやらモブらしい、ザコらしい反応だねぇ! けれどもまぁ、オマエラはどうでも良いんだよぉ! なにせ、オマエラはボクのいう事を聞くしかないんだから!》


 パチンとゲシュタルトが指を鳴らすと、その死神の横から2体の巨大な機械が現れた。その巨大な機械は全身に銃火器を装備しており、その鈍く光る銀色の光はぼく達の命なんかすぐさま失わせそうだった。


ショコラティッシュ「あ、あぶないよ、2人とも!」


カスガ・ヒイロ「……K-64殺戮兵器、通称『サツリク』。紛争地域にて理不尽に、屈辱的に、相手を蹂躙する為に作られた圧倒的火力の銃射撃にて人を殺戮する殺戮兵器ですね。最も、実用されるとは思っても見なかったけどね。まぁ、死にたいなら止めませんが」


ナカヨシダ・サユリ「い、いやいや! ここはダンチョウの想いかなにかで止めるべきだにゃあ!」


クノ・タマキ「ダンチョウの想い、デス?」


 ゲシュタルトの横に現れた『サツリク』は、その機械全体に備え付けられた銃達が物凄い勢いで回転し続ける。そしてその銃口は天井へと向けられており、銃口が激しく回転するとそこから沢山の銃弾が放たれる。


《ダダッ、ダダッ、ダダダダダンッ!》


 淡々と放たれる銃声。

 そして銃弾は天井という薄い板組みを貫いて、細かい木くずとなってゲシュタルトの元へと落ちていく。


 壊れた天井から差す白い日射光はふらふらと落ちていく細々とした木くずを輝かせて、ゲシュタルトをまるで宗教の神かのようにきらめかせていた。


ゲシュタルト《ぐふふぅ! そうだよぉ、逆らう事は無意味なんだよ! なにせ超逸材という世界に保護されている未来の希望を担う者達を容易く拉致し、なおかつこんなK-64殺戮兵器のような兵器を沢山所持しているボクが、高校生なんかに勝てる訳ないだろう?

 分かってないなぁ、君達は。逆らうのは無理なんだよ、無意味なんだよ。君達はボクの言う事を聞くしかないんだよ》


アイカワ・ユウキ「やはり、そういう事か……」


 と、神妙な顔で相川さんはしたり顔で頷いていた。


ユキワリ・キョウヘイ「どういう事、ですか?」


タカナシ・アカリ「……ただ殺すだけなら、気を失わせている間でも、あの兵器を発動すれば私達ごときの命なんて容易く散らせるでしょう。殺しが目的なら、もう私達は殺されていますよ。

 なら、考えられるのは一つ。あぁいう兵器で脅して、なにかをさせる事。その一点に尽きますよ」


ゲシュタルト《理解が速くて、助かりますねぇ》


 ゲシュタルトはニヤニヤとした思いを声色に含ませながら、高らかに宣言した。



ゲシュタルト《君達にやって貰うのはコロシアイ……人が人を殺し、血で血を洗う、誰がクロで、誰がシロか分からない、嘘と偽りが混ざり合う、そんな愉快で楽しいコロシアイだよぉ!

 人を1人殺して、その人間がクロだと見破られなかった場合のみに出られる、究極のサバイバルゲーム! ここに誕生だよぉ!》



 《ギャハハハ!》と下品に笑う、ゲシュタルトの声だけが体育館に響き渡る。


 ――――こうして、ぼく達の日常は崩され、非日常へと落とされる。

 船の中という逃げ場のない場所の中で、誰が信じられ、誰に殺されるのか分からない、コロシアイという非現実の日常へと。



《プロローグ 【楽しい楽しい、沈没以前出航以下の修学旅行】Fin》

《ノコリ16名》

さぁ、16人+α(殺人を行うための進行役)も登場させる事が出来ました。

長かったような気もしますが、くどかった感じも否めない?

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この度、続編を作る際のアイデアを出してみました
よろしければ、見て、"こういうキャラを出した方が良いんじゃない?"とか、
"こういう展開をしてくれませんか"など、意見があったら、教えてくれると嬉しいです

アルティメットギフデッド2 また会えたコロシアイ生活(仮)

続編を制作しております、よろしければこちらも是非
スーパーギフデッド2 ありがとうコロシアイ生活
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