音羽吹奏楽団記
処女作品です。まだいたらないところがあると思いますが、どうか温かい目で見ていて下さい。かなりの亀投稿になると思います。世界観は科学ではなく魔術が発達した世界です。
無事に定期演奏会が終わり、バスの中でくつろいでいる時であった。トンネルに入ったはいいがなかなか出口に出ない。不審に思っていると急に周りが明るくなり視界が開けた。しかし目に入ってきたのは周りに木々が生い茂った普通のアスファルトの道ではなく、なにもない荒れ地で道も消えていた。いやそういう表現は正しくはない。信じられないが瞬間移動か何かしてここに着いたようだった。何が起こっているか分からないが、とりあえずバスとトラックを止めた。
「ここはどこだ。」「何が起こった。」「どうなったんだ。」
と、みんな口々に言った。
「はーい。みんな静かに。いますることはこの状況整理をすることです。と、言っても何も情報場ないので地域住民から情報を得たいと思います。しかし人っ子ひとりいないので一回外に出たいと思います。何か意見のある人はいませんか?」
と、団長の尾野正治がいった。
「あっ、誰か歩いてくるよ。」Tb(トロンボーン)の百瀬朱里が声を上げた。
「では、その人に聞いてみましょうか。」
しばらくして軍服を着た男性がやってきた。
「貴方たちはここで何をしている。ここはトルキーナ国との国境近くで軍事的緊張が続いているため一般人の立ち入りを禁じている区域だ。」
「私は尾野正治と言います。ところでここはどこですか?」
「何処とは何もここはグラン公国トトゥーリア地区ではないか」「実は、僕たちのいた世界ではそのような国はどこにもないんです。僕も信じることができませんがもしかしたら、異世界から来たかも知れません。」
「それはどういうことだ。何があったかはしらんが教えてくれるならば、その内容によっては上層部に掛け合ってやってもいいぞ」
尾野が体験したことを話すと
「そうか、直ぐにとは無理かもしれんが、身分証明書ぐらいなら発行出来るかもしれんぞ。」
「あれ、驚かないんですか?それともこういう事が普通にあるのですか?」
「否、まったく無いという訳ではないが殆どないな。大体120年ぐらいらしいが・・・あれには何が入ってる?」
「ああ、あれには楽器が入っています。」「楽器?楽器とはなんだ?」
「へぇっ、ああ楽器とは叩いたり吹いたりして音を出すものです。」
「ああ、奏付術に使う道具か。」
「えっ、奏付術ってなんですか?」
「奏付術とは、演奏により身体能力向上など付加したり、傷などを治したりする術だ。とはいっても、術者は殆ど居らす、この世界では1人しかいないが。」
「えっ、そんなことが出来るのですか?私たちの世界にはそのような魔法みたいなことはなく、というよりは魔法自体ありませんでしたから。」
「そうだったのか、ところで、楽器、だったか、どんなものがあるだ?」「主なのはFl(フルート)、 Ob(オーボエ)、 Fg(ファゴット)、 Cl(クラリネット)、 Sax(サックス)、 Hr(ホルン)、 Tp(トランペット)、 Tb(トロンボーン)、 Eu(ユーホニアム)、 Tu(テューバ) そしてPer|(パーカッション 打楽器)です。」
「そっ、そんなにあるのか。まぁ、こんなところにいるのもなんだから町に案内するよ。この世界では魔術はあるから存分に満喫出来るかもな。」