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旅立ち part1

書きためていたモノが1つ残っていました。

推敲はあまりしていないので出来はいまいちですが、とりあえず上げておきます。

遂に第3章、これからこの世界を旅します!

今回は少し短め。



 クロードは様々な店を回り、これからの旅に必要と思われる最低限の装備を整えた。資金は持っていた宝石を換金して使った。宝石1つだけで随分な額になり、お釣りまで出た。

 夕方には済ませて、ガイン宅へ戻る。剣の手入れもしてもらった。

 後は明日になるのを待つだけだ。

 一人旅は少し寂しいが、仕方ない。これはクロードのみが抱える問題なのだから。親しくなったとはいえ、不用意にガインを巻き込む訳にはいかない。

 ガインにバレないように、荷物を部屋へと運ぶ。そして、見つからないようにベッドの下にそっと隠す。

 足りないものが出てくれば、これから向かうこの国の首都『メリアーヌ』で補充すれば良い。

 出来れば馬も欲しいのだが、先が見えないのでできるだけ出費を抑えたい。それに加え、彼自身も馬に乗れるかという不安があるので、諦めた。荷物も多くはないので、まだ問題はないだろう。

 様々なことがあったが、明日は出発だ。


 出立の日、クロードは早朝に起きた。昨夜は多少緊張していたが、ぐっすりと眠れた。

 ガインには悪いが、黙って出て行くことにしよう。これ以上迷惑を掛ける訳にはいかない。黙ってとは言っても、この旨を伝える手紙は残していくつもりだ。

 荷物が入った袋を肩に担ぎ、二振りの剣も携える。部屋を見回し、忘れ物が無いか確認すると共に、世話になった部屋に感謝する。

(今まで、ありがとう)

 扉を開け、居間に出る。しかし、そこにはいつもと変わらない風景があった。

「!?」

 ――つまり、ガインがいた。いつものように朝食を用意して。

「おいおい、こんな朝早くからどうしたんだ?」

 悪戯っぽい笑みを浮かべるガイン。

「なっ、どうして……?」

 困惑したクロードはやっとのことでそれだけを口にする。

「どうしてかって? まあ俺を甘く見るなってことだ」

(まさか、気付かれていたのか……!?)

 クロードの出立を予測していたのだろうか。ガインは彼の予想以上に鋭い人物のようだ。

「俺に止める権利は無いが、一言相談して欲しかったなぁ。おかげで、俺も同行することを伝えられなかったじゃないか」

 そう愚痴っぽくこぼす。

 待てよ、今何て言った? 同行するって……

「そういうことだから、また宜しくな」

 茫然と立ち尽くすクロードにそう言って、片手を挙げる。

「だが……、俺の旅は長くなるだろう。何を目指せば良いかも分からないし、命が危険になる可能性も否定できない。それでも構わないのか?」

 しかしクロードはガインとは対照的に真剣な面持ちで尋ねた。軽い気持ちで同行するつもりなら、たとえ恩人でもそれを受け入れる訳にはいかない。

「俺にも覚悟はできている。もう決めたんだ。やはり俺には平穏な生活は向いていない。あの頃のように闘い続けよう」

 ガインはそんな彼の気持ちを汲み取ったかのようにクロードをしっかりと見据えて言った。

 クロードもガインの覚悟を感じとり、最後に再確認。

「本当にそれで構わないんだな?」

「くどいな、俺だって並大抵の決意じゃない。それともついて来て欲しくないと?」

 それを聞き、一転して声を弾ませる。

「そんなはずはない、改めてよろしく頼む!」

「こっちこそな!」

 こうして、ガインが仲間になった。

 この世界のことをまだほとんど知らないクロードにとって、ガインの同行は戦力面・精神面・知識面その他様々なことにおいてとてもありがたい。

 そして、朝食を終えた2人は町を出た。

 


いよいよ旅が始まりました!

今はまだ男2人の旅ですが、数話先で華(?)を加える予定ですので(笑)


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