表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/15

遭遇 part1

遅くなりました、すいません。


 クロードが目を開くと、朝の眩しい光が飛び込んできた。

「あ~、良く寝たなぁ~」

 目をこすりながら身体を起こす。

 ベッドの反対側にある窓から燦々とした太陽の光が射し込んでいる。

「さて、行くか」

 立ち上がり伸びをする。そして部屋を出るとテーブルに並んだ食事が目に入る――ということはなく、テーブルの上には空の皿が綺麗に配置されていた。今、朝食を作っているのだろうか。

 世話になっているクロードは特に不満は抱かなかった。現に自分も起きたばかりだし。

 そこへガインが入って来た。

「お、起きたか」

「ああ、ぐっすり眠れたぜ」

 ガインは大方クロードの予想したことを言った。

「今から朝食の準備だから、そこにある食器をこっちに運んでくれ」

 クロードは頷き、皿を纏め始める。何故広げられていたのかを疑問に思いつつ。


 食べ終わったらすぐに出発し、1時間経たないうちに山の入口らしき場所に辿り着いた。

「さて、ここら辺から弱い魔物が出現し始めるはずだ。死にはしないだろうが、大怪我なんかはするなよな」

 挑戦的な目つきでこちらを見るガイン。彼にとってこれはクロードの実力を計る目的もあるのかもしれない。

「俺だっておそらく戦士だ。動きとかは身体が覚えているはずだ。俺の強さに驚くなよ?」

 同じ目つきでしっかりと見返すクロード。

「お、言ったな? その言葉、死んでも忘れるなよ?」

 死にはしないと言いつつこの台詞。

「見事に矛盾してるよ……」

 あくまで例えとして言ったのだろうが、クロードは呆れて独白。

「ん? どうした? 早く行くぞ」

 独り言とはいえ、聞こえるように言ったんだが……

 ガインの声に急かされ、クロードは歩を進める。


 最初の襲撃はすぐだった。

 辺りに魔物の呻き声が響き始めた頃にはもう十数匹程に囲まれていた。

 それに対するガインの行動は素早かった。

「俺はこっちを倒す。向こうは任せたぞ!」

 手早く簡潔に指示を出し、槍を片手に走り出す。

「分かった!!」

 その後、ふっと呟く。

「俺も頑張らないとな」

 ガインの勇姿に闘争心を高められたクロードも魔物達へと向かう。

 軽く目を走らせて状況を把握する。ゾンビ3体にスケルトン2体、スライムが5匹だ。

 動きの鈍いゾンビとスライムは後にして、スケルトンへと向かっていく。

 その過程で剣を抜く。もちろん今回は普通の方だ。

 スケルトンはどちらも剣を装備している。クロードは先に迫って来る左から迎え撃つ。

 繰り出された突きを弾き、胴を薙ぐ。スケルトンはあっけなく骨を砕かれ、絶命。骨が硬く、手強い相手になるだろうと思っていたクロードにとっては嬉しい誤算だ。

 もう1体は袈裟斬りをしてきたが、それをのけ反ってかわし、逆袈裟を送る。

 息つく間もなく今度はゾンビを相手にする。

 掴みかかってきた両腕を切断し、流れるように首も。腐敗した異臭に顔をしかめつつ残りも一刀の下に斬り伏せる。

 スライムは斬ったら分裂――なんてことはなく、容易く片付いた。長身のクロードには大きさで少し厄介があったくらいだ。

「ふぅ、終わったな。これで全てみたいだな」

 ろくに息も切らさずにクロードが訊く。

「ああ、今のところはな。どうだ、初の戦闘は?」

 ガインも息一つ乱れていない。

「そうだな、余裕とまではいかないが、数だけだったようだ。個々の力は大したことなかった」

「そうか、良かった。じゃあ、先に進もうぜ」

 クロードも頷き、2人は歩き出す。

 後に起こることなど知る由もなく……

 


やっと本編で戦闘描写ができました~

え? 1章でも一応あったって?

……気にしない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ