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第三話 カラーレンジャー 前編 8.祝福

「よう。黒沢。」


 朝の登校中。最寄り駅の改札を出た所で、後ろから桃井に声をかけられた。


「あぁ。おはよう。」


 俺の隣に並ぶと、桃井は俺の方を向いて珍しくにっこりと笑った。


「オメデトウ。」

「・・・。」


 何に対しての祝いの言葉か分からず、俺は二の句が継げない。その様子を見て、実に楽しそうに桃井は口の端をつり上げた。

 先程の笑顔とは違って、こういう笑い方をする時はあまり良くないことを言おうしている。最近そんなことが分かってきた。


「昨日緑川に告ってただろ。」

「・・・・・。」


 なんと答えたら良いのか分からずに、俺はまた無言になる。


 確かに昨日、後夜祭の時に同じクラスの緑川に告白した。当然人前でそんな事をする訳もなく、周りに生徒達が居なくなった校庭での事だ。

 あの後、俺も緑川も誰にも会わずに下校している。それなのに何故桃井がその事を知っているのだろう。

 桃井は緑川と仲が良いから、彼女が連絡でもしたのだろうか。


「・・黒沢。お前その考え込む癖やめた方がいいぞ。だから無口だと思われんだろ?」

「あ、・・あぁ。悪い。」


 確かに。桃井の言う通り俺は口に出すよりも考える方が勝ってしまって言葉が出ない事が多い。その為無口だと思う人が大半だろう。まぁ、自分でも口数が多い方だとは思わないが。


「校庭。茶道室から丸見えなんだよな。」

「・・・・。」

「部活の打ち上げしてたらお前等が手ぇ繋いで歩いてんのが見えた。」

「・・そうか。」

「花穂も一緒だったから当然知ってっけど、別にいいだろ?」

「あぁ。」

「で?どうすんだ?今日あいつらに言うのか?」


 あいつら、とはいつもつるんでいる赤木達の事だろう。

 当然彼らに隠す理由は無いのだが、


「改めて言う気には・・・。」

「いいのか?他の奴がちょっかいだすかもしれねーじゃん。」


 面白半分、と言った顔で桃井が言う。恐らく青山の事を含めて言っているのだろう。


「・・青山には言ってある。」


 俺がそう言うと、桃井は目を丸くした。


「へー!付き合ってるって?」

「いや、・・・告白する前に。」

「・・・・・・。まさか緑川に告白するって青山に宣言してあったのか?」

「あぁ・・。」


 あまりにずけずけと言われるので、恥ずかしくなってくる。

 だが、当然桃井は俺の様子など気にせずにどんどん突っ込んできた。


「お前等お互いに知ってたんだな。てか、ぶっちゃけてた訳か。けどなんでわざわざ青山に言うわけ?男の友情ってやつか?」

「・・・・・。」


 桃井の疑問に適切な言葉が思い浮かばず、俺の口は動かない。

 俺が困っているのが分かったのか桃井は肩をすくめた。


「ま、どうでもいいけど。お前と青山の関係もよく分かんねぇな。」


 確かに。自分でも単純に恋のライバルと言うのは違う気がする。

 だがそれは俺ではなく青山が踏み込んできてくれたお陰だ。だから俺も青山に隠し事はしたくなかった。

 告白を宣言したのも気遣いや牽制ではなくて、そうしなければ先に進んではならないと思ったのだ。


「まぁ、いくらなんでも今回は白田より俺の方が情報が早いだろう。」


 何を張り合っているのか分からないが、腕を組んで桃井が鼻を鳴らした。

 だが、根拠はないが白田のことだからそうとは言い切れない気がする。


「それは確かめないと分からないんじゃないか?」

「・・・・・・。相手は白田だからな。賭けるか?俺はまだ知らない。」

「賭けるのはいいが、何を?」

「もし白田が知らなかったら、黒沢が自分の口で昨日のことを全員に報告する。」

「・・・・。知ってたら?」

「黒沢に決めさせてやるよ。何して欲しい?」

「・・・・・・。思いつかないから、貸しとして取って置く。」

「いいぜ。決まりな。今日は俺が勝つ!」


 桃井が強気でそう言った時、俺達は丁度校門をくぐった所だった。






「おはよう。」

「あ、花穂ちゃん!おはよう。」


 駅前でばったり花穂ちゃんと会った。にこにこした彼女の可愛い顔を見ると、朝から幸せな気分になる。

 私達は一緒に学校まで歩き始めた。


「あ、そうそう。緑川さんおめでとう。」

「??へ?」


 突然のお祝いの言葉に、私は何がなんだか分からず間抜けな声を出してしまった。すると花穂ちゃんはバッグの中から小さな紙袋を取り出す。


「これ、私と圭くんから。」


(圭くん・・・・。ってことは桃井から?)


 私はとりあえず、ラッピングされたピンクの紙袋を開けてみた。すると中にはペアになっているお揃いのストラップ。ハート型のシルバーチャームが二つ揃うと絡むように繋がる仕掛けになっている。

 これは、明らかにカップル向けのストラップ。


 つまり、


「~~~~~!!!!」


 その意味に気づいて私は顔が赤くなった。


「な、ななな、なんで・・・・・!!」


 なんで私に彼氏が出来たことを知っているのだろう。

 花穂ちゃんにその事を訊こうとしたのだが、動揺し過ぎて上手く言葉にならない。


「昨日、後夜祭の時圭くんと茶道室にいたんだけど、校庭にいる黒沢君と緑川さんがそこから見えたの。ごめんね。覗くつもりはなかったんだけど、圭くんがあれは告白しただろうって。そうしたら、手を繋いでるのが見えたから。」

「あ・・・、そ、そうなんだ・・・。」


 再び恥ずかしさで熱くなる。

 まさか見られてたなんて思わなかった。しかも花穂ちゃんに相手までバレている。

 彼女は覗くつもりはなかったかもしれないが、桃井はその気満々だったに違いない。


(茶道室から校庭が丸見えだったなんて・・・)


 それを知っていても、そこまで考えている余裕なんて無かっただろうけど。


「・・・これ、ありがとう。」

「どういたしまして。」


 一先落ち着いた私はストラップのお礼を言った。

 花穂ちゃんが選んでくれただけあって、とっても可愛いストラップだけど、恥ずかしくて皆の前ではつけられそうにない。

 特に黒沢が付ける所なんて想像できなかった。






「おはよう。」


「・・・・あ、おう。」

「・・・・おはよう。」


 教室に入ると、俺と桃井の前に現れたのは白田だった。俺達は変な緊張が走り、二人同時にぎこちない返事をしてしまう。

 白田は先程の俺達の会話を知ってか知らずか(勿論知るはずは無いのだが)俺達を見て穏やかに微笑む。

 最終的に警戒した様子で桃井は白田を睨んだ。


「桃井は朝からそんな顔してどうしたの?」

「・・別に。」

「あ、そう言えばおめでとう。」

「「!!!?」」


 白田のその言葉に驚いて俺達は互いに目を合わせる。

 まさか、


「花穂ちゃん。やっぱりミス川高に選ばれたね。」

「・・・・・あ、あぁ。」


 あらか様にその事か、と桃井は胸を撫で下ろした。


 先日の文化祭で桃井の彼女がうちの高校のミスに選ばれたのだ。だが、桃井はあまり喜んではいないようだった。


「どうしたの?」

「・・まさか花穂を推薦したの、お前じゃないだろうな。」

「違うよ。花穂ちゃんに投票はしたけどね。」

「・・あっそ。」

「花穂ちゃんが人気者になると心配?」

「別に。今更だし。」

「確かにね。桃井はミスター惜しかったね。」

「ウルサイ。だから誰だよ!推薦したの!!」


 桃井はミスター候補に選ばれていた。確か投票の結果3位だったようだが、二人とも勝手に周りが推薦したらしい。

 桃井は俺の隣で「無断で人を推薦するな!」と吠えている。


 俺達は荷物を下ろすと文化祭の片づけに入った。

 今日は文化祭翌日の日曜日。午前中だけ片づけの為今日は登校していた。土曜の午後と今日の午前の登校分を合わせて、明日の月曜日は振り替え休日となっている。


 明日はどこへ遊びに出かけてもすいているだろう。


 俺は可能であれば明日緑川と外出しようと、焼き鳥の屋台を片付けながら考えていた。






 文化祭の片づけ中。私と詩織は学校から借りていた調理器具を倉庫に返しに行っていた。

 他のクラスメイトもいないので丁度良いと思い、倉庫へ歩きながら黒沢の事を報告すると詩織はとても喜んでくれた。


「おめでとう!良かったじゃん!!」


 その大きな声に周りを歩いていた生徒達が振り返る。詩織は「ごめんごめん。」と言いながら笑った。


「いやぁ、黒沢君は無口だからさぁ、告白なんかできないんじゃないかと思ったけど、やっぱ男だね。見直したわ。」

「・・うん。」


 黒沢の事を誉められて、ちょっと照れくさくなる。


 今度ダブルデートしようか?、と詩織が言ったけど恥ずかしすぎるので遠慮した。多分黒沢も私と同じ事を言うだろう。


 とりあえず詩織への報告を無事に終わらせた私は、次のことを考えた。


(あのメンバーにはどうしよう・・・。)


 黒沢が昨日の今日で速攻皆に報告するタイプとは思えない。隠す理由もないし、どうせ一緒にいるのだから自然にバレるのを待っても良いけど・・。


(黒沢は何か考えてるのかな?)


 昨夜はとにかく想いが通じた事で頭が一杯で、そんな話はしなかった。それに今日は朝から男子と女子に分かれて片づけが始まってしまったので、黒沢とは挨拶ぐらいしかしていない。

 学校は午前中で終了だが、午後はクラスの打ち上げで皆でご飯を食べに行く事になっていた。


(今日は二人で話せる機会はないかもしれないな・・。)


 桃井達からのストラップも渡さなきゃならないし。どうしよう。






 俺の隣で翔が溜息をつく。

 溜息なんて翔にしては珍しいことだ。よっぽどヘコむことがあったんだろうか。

 どうしても気になって、青山は声を掛けた。


「翔。どうした?」

「あ・・、あぁ。別に。」


 そう言って、また溜息をつく。

 そういえば、昨日の帰りも例の事件が解決したというのにあまりはしゃいでなかった。

 自ら犯人を暴いたのだから、翔の性格上これ以上ない程テンションが上がってもよさそうなものだったのに。


 俺に「別に。」と答えたが、やはり黙っていられないようで、「後で話す。」と力のない声で言った。


 翔がここまで落ちるなんてよっぽどの事があったのだろう。

 片づけが終わればクラスの打ち上げだというのに、ムードメーカーの翔がこれではクラスの盛り上がりにも影響するに違いない。


 色々考えてみるが理由は思い当たらず、仕方なく翔が話し出すまでは放って置くことにした。





 * * *


「カンパーイ!!」


 学級委員の音頭に合わせてクラスメイト達がグラスを掲げる。クラスのほとんどが参加した打ち上げはすごい盛り上がりだった。

 カラオケ店の大部屋二つを貸し切り、皆それぞれビザやポテトを摘みながら歌ったり、話しに花を咲かせている。調子のいい奴らは二つの部屋を行き来して、盛り上がっていた。


 本来だったら翔もそこに参加する所だが、今日は違う。大人しく俺と白田の間に座ってパスタを食べていた。取り皿のパスタが大盛りなのを見ると、落ち込んでいても食欲は変わらないようだ。とりあえず食べることができるなら、さほどの問題はないだろうと青山はほっと息をつく。


 誰かが入れたアップビートの曲が流れる。最新のヒット曲で、マイクを握る本人だけではなく、周りの生徒達も一緒に歌い盛り上がる。

 周囲の話し声など聞こえない程の盛り上がりに、赤木がこっそりと口を開いた。


「広樹。」

「ん?どうした?」

「俺・・・上代先輩の事結構好きだったんだよ・・。」


 上代先輩と言えば、現生徒会役員の先輩だ。去年のミス候補にもなった綺麗な人で、昨日の緑川の尾行のターゲットでもあった。

 つまり例の事件、犯人の生徒会長の共犯者。


(そういうことか・・・・。)


 自分が憧れていた先輩が試験問題を盗んでいた仲間だった。それが分かって落ち込んでいる訳だ。


(当然だよな・・。)


 なんと言って慰めたらいいのか分からなかった。けど、何か言ってやらないといけない。

 そう思ったからだろうか。俺も自分の事を話していた。


「失恋したのはお前だけじゃないよ。」

「へ?」


 目を丸くする翔に俺は微妙な顔で笑って見せた。






 カラオケの個室を出て、トイレへ行っていた私は帰りに白田とばったり会った。

 白田もトイレへ行っていたようで、私の顔を見ると「ちょっといい?」と言う。私が頷くとそのまま二人で移動した。

 ここのカラオケボックスはエレベーターと階段が2つあって、私達は従業員が通らない階段へ行く。階段に腰を下ろすと、私は口を開いた。


「どうしたの?」

「気になってどうしても今日中に訊いておこうと思って。」

「・・・・・。」


 もしかして・・。そう思って私は身構える。


「黒沢と上手くいったの?」

「!!」


 やっぱり、と思いながらも平静な顔は出来なかった。


「・・なんで、皆知ってるの・・・。」

「皆って?」

「今朝、花補ちゃんにも言われた。」

「じゃ、やっぱり昨日告白されたんだ。良かったね。」


「・・・白田は何で知ってんの?」


「知らなかったよ。だからこうして訊いてるじゃん。」

「あ、そっか。」

「僕は多分昨日黒沢が告白するんだろうなぁ、と思ってただけだよ。」

「!!?なんでそんな事分かるの?」

「なんとなく。だから気を使って後夜祭で二人にしたんだけど。気づかなかった?」

「!!あれ!そういう事だったんだ!いつの間にか皆いないと思ったら・・・。」

「まぁ、赤木達が部活の打ち上げに行ったのは本当だよ。単に部活に入ってない僕は気をきかせただけ。」

「・・・・・。ありがとうございました。」

「どういたしまして。


「あ!何やってんだよ!」


 すると、そこに赤木が顔を出してきた。

 どうやらクラスの個室の前を通って階段へ移動する私達を見て出てきたらしい。そこには青山も一緒にいる。


「あ、丁度良かった!」


 赤木は私に向かって少し小声で言った。


「お前、黒沢と付き合ってんの?」

「な!!!!」


 なんで、赤木まで・・・。


 顔を真っ赤にする私を見て、答えを聞かずとも納得したのか赤木が何故か偉そうに頷く。


「良かったなぁ。うんうん。」

「・・なにそれ。」


 ふと赤木の隣に立つ青山と目が合った。青山も私に笑っておめでとう、と言ってくれた。


 良かった。それだけで何故か泣きそうになってしまった。


「なんで集合してんだよ。」


 そこに何故か桃井も姿を現す。

 それを見た赤木はニカッと笑って「どうせなら黒沢も呼ぼうぜ!!」と走って行ってしまった。


 「は?」と言いながら、桃井は白田の隣に腰を下ろす。


「で?何やってたわけ?」

「訊きたい事を訊く会。」


 そう答えた白田に、桃井は何故か理由を悟ったようで「ほう。」と嫌な声を上げた。


 そうだ。桃井も昨日のことを知ってるんだった。


 するとすぐに赤木が黒沢を連れて顔を出した。


「これで全員集合だな。」


 訳も分からず連れてこられた様子の黒沢に、桃井が「賭の必要が無くなっちまったみたいだぞ。」と声をかけた。


 賭け、とは何の事だろう。


「今、丁度皆で緑川を質問攻めにしてたとこ。」


と、白田がちょっといじわるそうな言い方をする。白田が黒沢に対してそんな言い方をするのは珍しい。


「・・・・・。」


 白田の意図を悟ったのか、黒沢が私を見た。私が困ったように笑って見せると、黒沢も苦笑する。


「訊いたのは、緑川と付き合ってるってことか?」

「そ。おめでとう。」


 素直にそう言った黒沢に、嬉しそうに白田が頷く。


「おめでとう!!」

「今度はお前等の乾杯する番だな。」

「良かったな。」


 白田に続いて赤木、桃井、そして青山と皆が祝福してくれた。


「ところで白田。お前がこの事知ったのは今なんだな?」

「そうだよ。」


 何故かそんな事を確認すると桃井は突然ガッツポーズした。


「よっしぁあ!黒沢。一つ貸しな。」

「分かった。」


 そして何故か黒沢がそう言って笑う。

 一体何の事だか分からないけど、後で黒沢に訊いてみよう。


 私達の話がひと段落すると、今度は赤木の話になって皆で赤木をなぐさめる番だった。


 その内にクラスメイトに見つかって私達は再びカラオケの個室に戻された。






 その日の帰り、今日はクラスメイト全員と一斉に解散だった。

 いつもは黒沢と二人の帰り道も今日ばかりは他のクラスメイトも一緒で、やはり朝思った通り二人だけで話す時間なんて取れなかった。


 電車を降りて皆と別れた後、渡せなかったストラップを紙袋から取り出した。それを見ながら帰り道を歩いていると、バックの中の携帯が振動する。

 少しドキドキしながら携帯を開くと、メールが一通。期待通り送り主は黒沢だった。


『明日暇?』


 黒沢らしい飾りっ気の無い短い文章。


 明日は月曜日だけど振替休日で学校は休み。期待が膨らむ。

 私は「暇だよ」と文を打つ。その後ろにどの絵文字を付けようか、何度も迷って返事をするのに数分かかってしまった。ハートは止めて結局笑った顔の絵文字にした。

 それを送るとしばらくして再び携帯が鳴る。もう自分の家の玄関前だったので、そこで開くのは止めて家に帰るとすぐに自分の部屋へ行ってメールを開いた。


『観たい映画があるんだけど一緒に行かないか?』


 今日の桃井じゃないけど、私もガッツポーズしたくなるほど嬉しかった。黒沢と初めてのデート。今までこんなに浮かれたことなどあっただろうか。

 私はすぐにOKの返事をした。メールはすぐに返信しない方が良いなんて駆け引きよく耳にするけど、そんなもの黒沢には不必要に思えた。

 そんな事より私の頭へ明日のことで一杯だ。


 何を着て行けばいいんだろう。いつもはしないメイクもした方がいいかな?映画の後はどこへ行こう。


 とりあえず部屋のタンスを開けてお気に入りの服をいくつか取り出す。

 やっぱりスカートかな?でも気合い入れ過ぎてると思われるのもなぁ。


 ふと、明日の黒沢を想像してみる。黒沢の性格からして、急に気合いを入れたりするとは思えない。きっといつもの通りの黒沢の筈だ。

 やっぱりいつもの感じで行こう。変な失敗したらやだし。


 待ち遠しすぎて今日は眠れる気がしなかった。

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