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第三話 カラーレンジャー 前編 1.脅迫(2)
* * *
「赤木くん。」
「おー、西ノ宮じゃん。なんか久しぶり。学校一緒でもクラス違うとやっぱ会わないな。」
「うん。そうだね・・。」
「?どうした?」
休み時間に廊下を歩いていた俺に声をかけてきたのは、中学からの同級生の西ノ宮という女子だった。優等生の割におしゃべりな奴だが、久しぶりに見た顔は暗い。
「赤木くんって白田くんと仲いいよね?」
「白田?白田がどうかしたのか?」
西ノ宮から白田の名前が出るなんて意外だった。接点なんか無さそうだけどな。
「・・ちょっと白田くんの事訊きたいんだけど。」
そう俺に言った彼女の顔は真剣なものだった。