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第二話 恋愛 1.女の子(5)

 * * *


 バスケ部の部室でジャージに着替えていると携帯の振動音が聞こえた。

 ロッカーの中に入れた制服の上着を見ると、ポケットからとび出た青いパンダの携帯ストラップが少し揺れている。

 取り出してみるが、二つ折り携帯の小さなウインドウに表示された名前に見覚えがなく、メールを開いて更に青山は首を傾げた。

 内容は今日の放課後の予定が空いているかっていう事だったので、とりあえず今日は部活があると返信してみる。

 するとすぐに返事がきて、いつなら空いているのか質問された。最後までメールを読むと『せっかく友達になったんだし』という言葉が目に入る。


 そこで最近メアドを交換した相手を思い出した。体育祭の時に声をかけてきたあの女子達だ。あの時は何もなかったけど、片付けの最中にまた声をかけられて連絡先を交換したのだった。最初は二人だったのに、交換の時は三人に増えていた気がするのは気のせいだと思いたい。

 三人の内の誰か。そんな事分かる筈なかった。


(やばい。どうしよう・・。)


 断りたいけど上手い理由が思いつかない。けど意外と元々の知り合いよりも、今回のような突然友達になって欲しいと言ってくる子の方が遠慮がない。ここで断っても理由を追求してくるか、何度も誘いをかけてくるか、面倒な事になるのは目に見えていた。


「・・・・・。」


 カチカチとゆっくりボタンを押して返事を書き上げる。

 とりあえず、バイトを始めようと思っているから、先の予定が分からない、と言い訳して携帯を閉じた。

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