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薬師の里

久しぶりに領地に帰ってきた、やっぱりここは空気が澄んでいる。

スタンバーグ公爵領そこは薬師の里だ。屋敷の奥の山にはひいおばぁ様の緑の館がある。お祖母様の研究室で庭には沢山の薬草達、緑の館は受け継がれし館、今は私が受け継いでいる。お祖母様方やお母様から受け継いだ、研究書やレシピが沢山ある私はこの館が大好きだ。私も今万能薬の研究をちょっとづつ進めている。

緑の館の方が研究がはかどる、祝福されし館だから。その昔ひいお祖母様が緑の精霊グリーンデル様に祝福され契約したかららしい。グリーンデル様は気まぐれでたまに舘に今でも来て下さる。私はその影響で領地にいる時髪が翡翠色、パープルアイになる。お祖母様の血を色濃く継いだかららしい。

お父様やお母様、お兄様達も影響を受け髪や瞳の色が変わる。

「ただいま、お祖母様、グリーンデル様」

大好きなスタンバーグ領。

結局、殿下は婚約破棄してくれなかったけど、領地には帰ってこれた、もうこのままこの地に引きこもろう、

断罪され続けた16歳が終わるまではもう王都になんて行かない。デビュタントだって療養中で押し通そう。万能薬の研究に没頭しよう。何の病気か分からない時、酷い怪我の時、ヒールだけでは治らない時に使える薬、エリクシル。ヒールも薬もポーションも詰まるところ万能ではない、ヒールは使い手によって、ポーションは用途別だし薬はやっぱり効能による。エリクシルも万能とはいうけど、底上げ兼延命処置になるような物が私の魔力と才能の限界かなって思ってる。ここでひっそりお祖母様のように薬師として生きたいな、もしかしたらこの里に私を好いてくれる方がいるかもしれないし。私も殿下への気持ちを忘れられるかも?

「久しぶりにお庭のカモミールでお茶しましょう」

「クロエ、妾にも茶をいれてくれるかぇ」

「グリーンデル様、お久しゅうございます」

グリーンデル様にこんなに直ぐに会えるなんていい事ありそう。

「しかし、そなたは祖母のマルグリットに生き写しよのぅ、だか、薬師としては一族一じゃの、妾の祝福のおかげかの?」

グリーンデル様は目を細め微笑んで下さる。

伝説の薬師のお祖母様に似ているって、才能があるってグリーンデル様に言われる度嬉しくて、嬉しくて。

ここにいると穏やかに過ごせる、大好きな場所、大好きな人達、幸せのカケラが溢れてる

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