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王子の困惑

私はシエル・ランカスター。

ランカスター国の第一王子だ、僕には決められた婚約者がいるスタンバーグ公爵家の令嬢クロエだ。

この婚約は家同士の各とパワーバランスで決まった物で私は別に彼女を想っている訳ではない、嫌ってる訳でもない、ただの政略結婚の相手だ。


宰相の娘で、癒しの力と薬師としての実力が備わってる。色白でプラチナブロンドのゆるいウェーブの髪につり目な翡翠色の目、ポテッとした唇に成長期な胸に細いウェスト…2歳年下な彼女にはまだ幼さが残っているが女性としてとても魅力的ではある。だからきっと将来跡継ぎ問題も起こらないだろう。

だか、それはそれとして相手が誰であろうと政略結婚なのだからお互いに想い合う必要もないだろうと思っていた。

彼女からの好意は感じていたが、応える気もなく、その気持ちに少し煩わしささえ感じていた。いつしか彼女からの好意はあたり前になっていた、会話だっておざなりだったし、贈り物も執事に丸投げして、手紙の返事も適当だった、彼女はいつでも心を砕いてくれていたというのに、私はなんて傲慢だったのだろう。

だから青天の霹靂だった、冷水を浴びせられた気分だ、

まさか婚約破棄したいと思っていたなんて、私に嫌われていると思っていたなんて、私を好きだけど辛いから離れたいと泣いている彼女は庇護欲を駆り立てた。

なぜ気づかなかったのだろう、まだあどけなさが残る彼女がこんなに震えて、私に配慮して自分が不名誉を被ると言っている。今更ながら守りたいと思った、彼女と関係を築いていきたいと、きちんと婚約者として向き合って、彼女の気持ちに応えていきたい。

もともと婚約破棄なんてするつもりはない、それ以前に恐らく父上も宰相も納得しないだろう。彼女の能力は彼女が思うより高い、そして狙っている者が多い、この国の貴族も隣国の王族も。王家として誰にも渡す訳にはいかないし、国外追放なんてもっての他だ。

私自身も誰にも渡したくないと思ってしまった。

いままで見向きもしなかった癖に彼女が愛らしくて、近付きたくてたまらない、なぜ気付かなかったのだろう?

だか、傷付け、信用を失っている状況で何ができる?

無理強いしたらきっと彼女は私に心を閉ざすだろう、

今は私も彼女も時間が必要だ、

「クロエ嬢、気持ちは良くわかった。ひとまず、領地で過ごすのも良いかもしれない、でも君はいろいろと誤解しているようだ、私は君を嫌っていない、だか君を傷付け、不安にさせた事申し訳なく思っている、私に今1度チャンスを貰えないだろうか」

「殿下?」

彼女の瞳が揺らいだきっと戸惑っているのだろう。

これからは婚約者の立場や王子としてではなく彼女に1人の男として向き合っていかなくては

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