ウルトラスーパーブラック家具製作所の新人
ある町ある晴れの日
「ここが今日から僕が働く職場か...」
今年で成人となる15歳になった少年がある作業所の前にいた。
この世界では一般に15歳になると親元を離れ、様々な奉公先へ赴き生活を送る。
この奉公先は、ギルドと呼ばれる職業組合の管理、斡旋のもと新成人となった少年少女の適正に応じて応募し、奉公先の担当者との面談ののち晴れて働くことができる。
この少年も例外ではなく、両親やご近所さんからのアドバイスを元に、自らの興味を抱いた奉公先への応募し見事合格した。
期待と不安を胸にこれまで育った両親の元を離れ隣町の家具製作所で今日から働くのであった。
その場所の名は"USB家具製作所"
この隣町では、泣く子も黙るウルトラスーパーブラック家具製作所で有名であった。
「USB家具製作所の皆さんはどんな人たちなんだろう。たしかボストンさんがここの親方でユージンさんとサボリーノさんていう職人さんの3人で切り盛りしてるって担当者さんは言ってたっけ...」
しかし、この少年はこの街の住人ではなかったためそんなある意味有名なこの職場の実態を何も知らないでいた。
これから待ち受ける地獄を知らず、この時までは幸せでいられたのであった。
読んでいただきありがとうございます。各話カップ麺の待機時間の3分ほどで読めるよう短くまとめていくつもりです。