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93 兄貴(分)達にも いろいろある

クレッセントが金プレートを手にして感激していた頃、部屋に残った激昂がチムニーに討伐以外の細やかな報告をしていた。


「っと、まぁ こんな感じで よそのパーティーとも無難に付き合えていたし、因縁をつける輩の対処も上手くこなしてましたよ」


「ふむ そうか、人格的な問題も無いなら 充分Cランクパーティーとしてやっていけるな」


冒険者同士でいざこざがあった事などは、ギルド間の連絡で知らされていたが、現場にいた保護者目線の話を改めて聞き チムニーは、ホッと胸を撫で下ろした。


これからは、上に上がれば上がるほど 拠点から離れて仕事を受ける事も多くなるだろう。

5歳の頃から指導を手掛け、まだ未成年のノア達を手元に置き 成人するまで見守ってやりたいのがチムニーの本音だ。


「ハァー 多分これからも気苦労が絶えんな」


それは昇格を後押しした激昂も同じ気持ちで、お互い顔を見合わせ微苦笑したのだった。


「先の事をアレコレ悩んでも仕方ないですよ。それより 俺達Bランク試験を受けます」


サザンが真っすぐな目でチムニーを見た。


「ふっ やっとその気になったか」


チムニーの感嘆した口ぶりに刺激されたのか、スターリーが拳を振り上げ力説し出す。


「そりゃそうですよ!クレッセントに負けてらんないから」


「そうだね、僕も兄として まだノアの前に立っていたいからね」


「クレッセントは、弟分だからな。このままじゃいられないよ」


4人の意気込みを感じたチムニーは、一枚の紙を出した。


「そう言うと思って、準備を整えていたよ」


その紙には、見事に離れた位置 4箇所でのアイテム採取の命令書だった。


東 レカナの森の岩場の湧き水 <変若水> 

西 アセノス火山の麓 <ネクタ草> 

南 ババールダンジョン内 <ソーマ草> 

北 ガリラ山麓の湿地帯 <アリムタ草> どれもこれも 往復四日から六日ぐらい掛かる場所ばかりだ。


「これを 一週間以内で揃えてくれ」


「これをですか」サザンは、紙に目を落とし 難しい顔をした。


それを覗き込んだリーが奇声を上げた。


「うわぁ 一番近くてレカナの森か、湧き水なんて何処にあるか知らないぞ。探すの手間取ったら あっという間に終わっちまうな」


他のメンバーにも紙を見せ回り、それぞれが 思わず悲観的な感想を漏らした。


「ガリラヤ村から見えるガリラ山は、そんなに高くないけど 山越えか」


「また砂漠の往復か、いい加減飽きたな。しかも一人で砂漠越えとか無いわ」


「アセノス火山の麓って、あの 樹海か?ハァァ萎える」


そんな嘆き声を軽く無視し、チムニーが喝を入れる。


「なんだなんだ 情けねえな、そんなんだからクレッセントに追い付かれちまうんだよ」


その言葉を聞いた瞬間 4人の瞳がギラっと光った。


「こんなのどうって事無いよ、やってやるよ」リーが少しヤサグレました。


サザンも普段の冷静さを取り戻し「取り敢えず、遠征の疲れを取るのが先決だな」と呟き「そうだね、それから何処に誰が行くか話し合おう」セルジュが返した。


「Bランクになったら、一人で依頼をこなす事もあるって事だね。これは、前哨戦になるのかな?」


大袈裟な言い方のオルムの戯言に、みんながプッと吹き出した。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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