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91 サプライズでお腹いっぱいです。

ギルドの一室 間の抜けた顔のボク達4人が、呆然としていた。


「喜べ お前等クレッセントの4人は、揃ってCランク昇格だ」


そう宣言するギルマス チムニー。

そして その言葉に当然のことと言わんばかりに強く頷く激昂の4人。

ラグがいち早く我に返り「待ってください、まだ自信が無いと断ったじゃないですか」と抗議しかけたが、そう言い切る前 ギルマスが手を前に突き出し遮った。


「お前達は、そう言うが ババール下層ダンジョンをクリアしたんだろ?もうその言い訳は通らないぞ、それに 昇格を断った話が漏れてる。まぁ何処から漏れたか察しはついてるが」


そこまで話したチムニーが、どう説得するか考えを巡らせ一旦口を閉ざす。

ボク達にしてみれば、話が漏れてるからって それの何が悪いんだ?そんな不満が顔に出ていたのか、見かねたサザンが話の後を継いだ。


「要するに クレッセントがいつまでもDランクにいると、目ぼしい指名依頼がお前達に集まってしまうから 他の低ランク者の仕事が減るって事だ」


「そんなぁ 冒険者は、実力主義で自己責任じゃ無いんですか」控えめなスミスの反論も何の効果もなさそうだ。


確かに ウルフ達のお陰か、護衛依頼の指名が増えている。

実際 ボク達は冬季に拘わらず、ババール遠征しなくても仕事に困っていなかった。

だけどCランク入りを断ったのは、もう一つ気掛かりがあるからだった。


「何処の誰ともわからない人の推薦で、昇格するのが嫌なんです」


ラグがその不安を率直に口にすると、ギルマスが何だ知らなかったのかと呆れた顔で激昂を見た。


「あ それなら大丈夫だ、そう言う事も考慮してのババール遠征だったからな」


「はっ?」「ヘッ?」「あぁ それでか」「どういう事?」


「ほら ババールギルドで激昂が何か企んでるって、ボクが言ってたでしょ」


「あぁ 変な奴に絡まれた時か」


「奴のせいですっかり抜け落ちていたよ、今思い出した」


クレッセントがCランクになれば指名依頼料も勿論高くなるので、出費を抑えたい依頼人が指名を躊躇うようになるだろう、そうなれば 他の低ランクにもありつける仕事が増えるって寸法だ。

今回 情報が漏れた事で、仕事にあぶれた冒険者の中には、目障りだサッサと昇格しろと言う声があったとかなかったとか(どっちだ)

とにかく 前回激昂がアジョンへ帰って来た時、そんな空気が徐々にのさばりつつあった。

ボク達は、全く気付いていなかったよ?情報漏れも知らなかったしな。


激昂は、このままじゃ軋轢が生まれ不味いと気付き、ギルマスに相談の上了承を貰いババールへ連れ出した訳だ。

そして あの3番目の下層ダンジョンを4日以内にクリアすれば、Cランク合格のお墨付きが貰えるって、手筈になっていた。


これでボク達は、誰かの思惑と関係無く 自分たちの手で堂々とCランクを手にする運びとなる。

突然の事で、何だかキツネにつままれたような気持ちになり 本日二度目の間抜け面を晒したが、徐々に胸が高鳴り喜びが溢れてくる。


「俺達、やったのか」「うん やったね」「やったんだよ」「ヤッター」顔を見合わせ喜びを分かち合う劇的な瞬間のはずなんだが、表現力の足りなさが残念だ。


ドロップアイテムを気前よくボク達に譲ったのも 前祝だったそうだ。

話を聞き終えたボク達4人が部屋を出ようとすると、まだ話が残っていると言って激昂が部屋に残った。

階段を下りカウンターの前へ向かう 受付に居たアリスさんが、気のせいかいつもよりにこやかな笑顔で迎えてくれた。

ババールギルドから連絡を受けた時 すでに昇格手続きを整えていたので、待つ事も無くサインを済ますと、「おめでとうございます」の言葉と共に 用意されていたCランクのプレートを差し出した。

金色に輝くプレートを手にした時、高揚感に包まれ少し震え 改めて喜びを噛みしめたよ。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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