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65 ババールの町

朝食を済ませ、いざダンジョン突入だー!と意気込み我先にと走り出した所、背中から予想外なサザンの指示が聞こえて出鼻を挫かれる。


「まずは、ババールの町に行くからな。」


「ふぇ?」「町って?」


足を止めて振り返り、変な擬音を漏らすスミスと明確な疑問を問いかけるラグ。

駆け出す寸前で止まり、砂に足を取られ転んだトリルに手を差し出しながら、リーがニヤニヤして言った。


「何だお前等、まだ気付いて無いのか?」「まだまだだね。」


「ダンジョンの事だけ調べたんだね。」「初歩的なミスだな。」


腕を組み、してやったり的な顔で頷き合う激昂メンバー、かろうじてセルジュだけやれやれと肩を竦め苦笑を漏らしていた…。


「行先の周りの環境を調査をしなかったのか?目先の事だけに囚われると痛い目にあうぞ。」


「混雑するダンジョン前の場所取りの為に先にここに来たんだが、12歳云々の話をしていたから、当然ババールの町とそこに冒険者ギルドの存在があることに、気付いてもいいはずなんだがな。」


そうだった…浮かれたボク達はすっかり忘れていたが、町があったんだ。

目的地に到着したら、その場所の管理者かギルドにお世話になりますよ的な挨拶を通す必要がある。

それが何かアクシデントがあった場合の、命綱になるやもしれないからね。

ふぅ~危うく行方不明者になるところだった。


それから、それぞれウルフに乗り残りのウルフに留守番を任せて、ババールのギルドに向かった。

途中、セルジュが「ごめんね、口止めされてたんだ。」と、こっそり謝った。

お前はノアに甘いから言っとくけど、何でもかんでも手を引いて教えてたら駄目だぞ、調べろとはっきり指示したんだからほっとけと、激昂に釘を刺されていたらしい。


「僕達が一緒に居る時は、失敗してもフォローするからね、大丈夫。」


そう言って、セルジュがニッコリ笑った。

冒険者になって一年が過ぎ、とんとん拍子にランクも上がって余裕が出来たと思っていたけれど、気も緩んでいたようだ…初心に戻りもう一度気を引き締めないとだな。


所要の手続きが終わり、ダンジョン前に戻った。

先の反省を踏まえ、装備や持ち物の点検を念入りに行い、今度こそダンジョン初心者入口へ意気揚々と向かった。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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