37 tick-tack
今回の旅路は、苦労して王都まで行ったのに舞い戻るだけだった。
けど テイマーギルド登録を果たし、それに サンドスライムと妖精ドライとの新しい出会い。
そして、ラグロス スミス トリル3人との友情も深まったと思う。
ボクにとって、実りの多い旅だったよ。
夜遅くアジョンに到着して、そのままベットへ。
今朝 寝坊しても誰も起こしに来る事は、無かった。
目が覚めて暫くたつが、そのままベットに転がり至福の時を過ごす。
あぁ~しあわせ
ドライが孵化する切っ掛けは、魔力だったが日常は、食事をとる。
さっきからお腹がすいたと訴え、ボクの耳を引っ張っている。
ドライを待たせ過ぎては、可哀想かな…
仕方なく下へ降りると、テーブルの上に食事の用意がされてあり母に感謝。
ドライは、顔と同じ大きさの葡萄の粒を3粒食べたと思ったら、肉のお皿にダイブした。
小さい体の割によく食べるなぁと、驚くやら呆れるやらで見ていて楽しかった。
そうだ 食事が済んだら、サンドの砂の調達にでも行こう。
今日は、ラグ達と約束をしていない。
昨夜 帰ったの遅かったし、きっと皆寝坊しているだろうな。
広場に腰掛け、噴水を眺めながらボーっと考えていた。
独りで南門を出たら不味いかな~? けど、街中の川でディメーションを開ける危険を冒したくない。
人目を避けるには、砦の外の川上か川下に行くしかないよな。
川に拘ったのは、そこが一番サラサラの砂だと思ったからだ。
仕方ないサンド達の為だ、それに せっかく登録して印も買って来たんだし、利用しなきゃ意味が無い。
ボクは、大型のシャー達5匹を連れて堂々と南門に向かった。
これなら子供一人でも、門番も納得して通してくれるだろう。
街の人や門番は、シャー達に少し驚いたようだったが、誰も咎めない(少し ドキドキしてました)
街の人達にも周知して貰って、慣れてもらわないとね。
表に出たらシャーの背に揺られ、川上を目指した。
6月に入ったので汗ばむかなっと思ったが、林から吹いてくる風が心地いい。
川上に着いたので「この砂でも大丈夫?」と ワンを出して確かめたら、大丈夫っと雰囲気で感じた。
なので サンドスライム達の為、バケツで20杯頑張った!林からの微風じゃ全然足りないよ。
汗だくになったので、川の水に足を浸し涼を取る。
ここで、王都で買い占めたアマパンの出番だ!
疲れた体には、やっぱり甘い物だなぁ~もっと欲しかったな。
街に戻ると広場に3人が揃っていた。
「あーいたー!」「探してたんだぞ!」「チムニーが呼んでるぞ」
「んん、何で?ボク依頼受けて無いよ」
「旅の報告をしに来いって、盗賊討伐したろ」
「ふ~ん。スデラー隊長から聞いて無いのかな」
「よく分からんけど、目の前だしいくぞ」
ギルドに行くと奥の部屋に通されたんだけど、何故かそれぞれ個別の部屋に…大袈裟だな 面倒くさい事じゃ無いよな。
ボクが部屋に入るとソファーにチムニーが座っていた。
どうやら ギルドマスターから直々話を聞くことになるみたい(回れ右して帰りたい)
ラグロス スミス トリルは、強盗討伐に貢献したのでランクをGからFに昇格する手続きだった。
興奮して 肩を叩き合い喜んでいる。
だが ここからが問題だ…
ボクは、討伐数の多さとおまけに大蛇討伐が付いてくる。
公には、匿名でも所要の施設には、連絡が行く という見落とし。
溜息しか出ない だから個室だったのか。
「さて ノア。本来なら 盗賊の首領と大蛇の討伐が重なれば、Dランクが妥当だ。首領だけならEだったんだが、問題が大蛇だ」
「えっと、皆と同じFでいいです」
「ハァ~そう言うと思ったよ、一応確認したくて個室にしたんだ。仮登録のGランクをいきなり上げるには、それ相当の理由がなきゃいかん。けどノアは、大蛇の事を隠したいんだろ?」
ボクは、無言で頷く。
チムニーの配慮で、ぼくもFランク昇格に決まった。
あれ?昇格 降格どっちだ。ややこしいな、GからFなので昇格で良いんだな!
だいたい傭兵組よりランクが高くなるなんて、問題外だよね。
Fランクに昇格した事で、ツォーネ達にまた絡まれた。
ラグとトリルが、言い負かしてたよ。
これ以上絡まれると鬱陶しいから、常にシャー達5匹を侍らせる事にしよう。
すると 案の定寄り付かないっていうか、こっちを見ようとしない。
「とんだチキン野郎だな!」と ラグとトリルが満足そうに大笑いをしていた。
夕食の席で、家族に昇格の報告をしたら「おめでとう」「あの旅で大活躍だったんだ。当然だね!」って、昇格を家族みんなが祝福してくれた(あっ 一人を除いて)
ミアは、ふ~ん それがどうしたの?って言った訳じゃないが、そんな感じかな。
澄まし顔でチラリと一瞥して「良かったわね」と 素っ気なかったよ。
次の日 ラグとトリルは、両親に話したら酒盛りの口実にされたとぼやいていた。
スミスは、ミスドからお祝いにお店の商品から好きな魔道具を一つ選んで良いよと言われ「魔力を増幅させる指輪を選んだんだ!」と 嬉しそうだった。
((喜んでいるところ水を差して悪いんだけど))と 仲間に会いに行った時の事をドライが話す気になったようだ。
ドライは、仲間に会い ボク達を交えて話す方法を聞いて回ったそうだ。
その結果 今は、思い当らないけど知っているピクシーがいると耳寄りな情報が聞けたが、卵に還っている状態なので、孵化するまで待つ事になると言っていた。
((ピクシーは、1000年に一度卵に還るのよ))と ドライの説明が続く。
それでか 生まれた時、大人だった理由が分かったよ。
卵は普通 見つからないように木の根っこの中や洞に隠れていて、孵化する為の魔力は、自然界からゆっくり吸収するそうだ。
あの日は、大蛇が周りの木を薙倒し飛び出てしまった。
あの状態で 割れたり食べられたりしたらもう生まれ変わる事は、無い((だからノアは、命の恩人ね!))と 感謝された。
12歳の誕生日を迎え、気軽に外へ出掛けれるようになったら、そのピクシーに会いにいかなくちゃね。
楽しみが、ひとつ増えた。
ほぼ毎日 仲間と一緒に依頼を受け、達成し報酬を貰う。
魔法の練習 魔力操作の訓練 剣術それから遊びや悪戯。
地道に経験や努力を積み重ね、信頼と友情を培いながらボク達は、これからもずっと一緒に大人になってゆく。
1日は、長く感じても 1年は、あっという間だった。
そして明日 ボクは、12歳の誕生日を迎える。
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