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ボクは、このままじゃ悪意の数の暴力に囲まれかねない、そうなってしまったら終わりだと直感で判断したので、仲間に一旦下がってもらい両方面に結界の壁を作った。


「ふぅ一息付けたぜノア、サンキュウな」

「さて、雑魚だが数が多すぎる。爆弾がいくらあっても足りないな」

「あっちフラフラこっちユラユラしてやがるからね」


そこでボクは、結界の壁をじりじり狭めて、悪意が固まったところに集中砲火したらどうだろうと提案し皆の賛同を得た。

セルジュだけは「魔力大丈夫なの?」と心配してたけど(兄変わらず優しい)


横に広い結界を移動しながら護持するのは、かなり難易度が高かった。

言うは易く、行うは難しを体現させていただきました!

しかも、魔力がゴリゴリ削られてゆくので、少しばかり焦りも感じていたよ。

平気な振りをしていたけど額に汗が滲んだ事で、セルジュが看破し魔力ポーションの瓶を口に突っ込まれ、それを見たラグも焦って乾燥生命樹の実をボクの口に何個も無理やり押し付けるから、ほっぺがリス状態。

周りは、それを見て笑うし・・・ちょっとイラついた。

両手を前面に広げ頑張ってるのに酷くない?グレるぞゴラァ!の気分でした。


中央に鎮座する(旧)バカカーン邸跡を中心に結界を楕円形にジワジワ狭め、かき集められた薄黒い悪意が、いまや凝縮され厭らしいドス黒さだ。


そこでボクは、敵からの攻撃を防ぎつつこっちから攻撃OKな、結界様式に切り替えた。

最初からこれ使えばいいのにと思う勿れ、ただ単純に結界張るよりも、さらに魔力消費が増大し魔力操作もスッゴク難しいんだからね!(何度も言うが、保持しながらの移動だし)


結界を張り替えたボクの合図で、一斉に光り爆弾を投げ込む。

集中して投げ込んだ余波で、全員閃光の目潰しを食らいました(誰も気付かなかったんかーい)


チカチカした目を高速で(しばた)き、数分後何とか元に戻った。

でもこれは、ありえない現象だと思う。

光で網膜が焼かれたって事だから、多分ライフを摂取していたおかげなんだろうな。

みんな気付いてないようだけど、網膜って何?って話になるのが見えてるので面倒、このままバックレよう。


雑魚悪意を一掃し、ほぼ崩れ果てた屋敷に乗り込む前に休憩を挟む事に・・・

朽ちた木材や瓦礫に腰掛けそれぞれ食料や水分を補給した。

ボクは、ゴリゴリ削られた英気を養うため生命樹の実一択です(水分たっぷりの方)


「食べながら聞いてくれ」声を潜めたサザンを中心に、皆が自然と集まった。


「崩れた屋敷跡を見ての通り、馬鹿兄弟の怨念が薄いんだ」

「そういえば・・・」

「集中砲火で、偶然殺っちゃいました的な?」

「いや・・・俺、地下から邪悪な気をビンビン感じてます」


ラグの証言で休憩を切り上げ、早速地下へ続く階段を探した。

案外早く見つかり、屋敷の中央辺りで「あったぞ!」と叫ぶオルムの声に、みんなが集まる。


そこには、昔しさぞかし豪奢な階段があったんだろうなって思い描ける残骸が残っていた。

その階段の裏側に地下へと続く穴がぽっかり開いている。


「うわぁ、人が二人並んで歩くと窮屈な幅だな」

「うん、余裕ないね」

「すまんがノア、結界を使って先に入って、中の様子を確認してもらえるか?」

「分かりました。でも念のため、同時にホーリーレインも展開しますよ。固定された空間の中、実体の無いものは、壁床天井所構わず現れますからね」

「あぁ、了解だ」


ボクが結界を最小限に抑え体に纏い、ホーリーレインを降らせ前に進んだ正にその時「あーこれ終了の合図」ボソッと囁くラグの声・・・いや、そうとも限らないからね!と心で強く否定した。


が、あっけなく光の雨の餌食に・・・うん、なんかごめん。


お時間を割いていただき 有難うございます。

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