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荷車の改良に明け方までかかり寝落ちした僕等は、昼過ぎまで惰眠を貪っていたが、腹をすかせたロックウルフ達に前足でゲシゲシと叩き起こされた。
ウルフとボク等の食事を済ませ祝いの品を持ち部屋を出る。
仕上げは、上々
ボク達の仕様と違う点は、敷物!分割してジョイントマットにした点だ、自分で使ってみて浄化やクリーンの魔法が使えない人は、掃除が大変だろうなと気付いたからね。
そして、今後の子育てのことも考えマットの厚さも2倍にしてみました。
広さは、あからさまにし過ぎると後々問題になる気がしたので、ほどほどに抑えたけど「ん?」って違和感感じる誤差程度にしました。
「昼過ぎちゃったけど、オルムさん家にいるかな?」
「まさか、もう仕事に出ちゃったってことないよね?」
「まだ一昨日の今日だから家にいるんじゃないか?」
「とりあえず家に行ってみよう」
魔獣が跋扈するこの世界では、庶民にとって新婚旅行どころか隣町に出かけるのも命がけなので、部屋でイチャイチャするぐらいしか楽しみが無いんだよな。
貴族様なら騎士団を引き連れて、ハネムーンに行くかもだけど・・・。
オルムの新居に着き、ノックを数回繰り返し待つと「はーい」と軽やかな返事が返ってきた。
良かったミトさんは、在宅のようだ。
扉を開けたミトさんがキョトンとした顔で「あれ?どうしたの」と尋ねたので「お祝いを持ってきました」と返し銀の玉を差し出すと、それを見て更に目を丸くしていた。
「えっと」と、戸惑いながらもけげんな表情で室内に顔を向け「オル君セルジュ君の弟君たちがお祝い持ってきてくれたよー」と声をかけた。
初見だったオルムも球を見て目をぱちぱちさせ「お オウ ありがとう。ところでこれ何?」と尋ねたので、集合住宅の外に二人を連れ出し実演すると「かっけーー!」と興奮して喜んでくれた。
大満足だ!
仕上げに所有者固定の術と盗難防止の術を球と荷馬車に掛け、ジョイントマットの仕様を説明しておいとました。
二日続けて徹夜は、勘弁だし家にも帰らないと母も心配するだろうから、そのまま解散。
激昂の昇進祝いは、明日以降ということに
まず馬車を改造していいかと、お伺いも立てなきゃいけないしね。
いないと思うけど、お待ちになっている方がいたとしたら、ごめんなさい。
ボーーっと過ごしていました。
ボチボチ再開かも?