事件は
「まずこれをあなたに」
ぐりぐりと俺の胸元にお金をねじ込んでくる。
「この前の迷惑料です」
一応悪いことだとはわかっていたのか。しかしこれは受け取れない
「違うだろ。そんな物で俺を縛ろうとするなよ。」
何を言いたいかわからないシラサギ
「いや、なかなか使い心地が良かったですよ。また頼みます。」
くそ、そんな事が言いたいんじゃないのに。
それから俺は今度から自分が戦うからああいうのは無しにしようという話になった。
街に出ると何だか騒がしかった。魔王軍がそろそろ攻めてくるとか来ないとかあれだけ近くにあればそろそろ来るよね。みたいな話で持ちきりだった。
「いよいよ魔王軍と戦うみたいですね、やる気出ます」
シラサギは戦う気満々だったが俺は話し合いの手紙を送ったからもしかしたらそれが来てるのかも、そう思った。
「あの、あの」
くいくいと俺を引っ張るシラサギが指を指した先には人がいた。
「有名人のタカユキ!」
有名人なのか、名前はすごい平凡なのに
ファンなんですと駆け寄るシラサギ。サングラスをかけていかにも有名人ですって感じだ。
「頑丈そうですね」
その褒め言葉はおかしいだろ。また武器にしようとしてる。
「あれやってくださいよあれ」
「夢はでっかく定額貯金!」
タカユキはポーズを取るがよくわからない
「調子悪いですね」
「ちょっと風邪気味でね」
そんなどうでもいい会話をしていると向いの方が騒がしい。
向こうにもタカユキがいた。そう2人いるのだ。
「入れ替わってる!?」
「そうではなくつまりどちらかがニセモノですね」




