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とあらない一方通行

絶対に嫌だ。俺は固い決意でそう宣言した。

人見知りに知らない世界に行って魔王を倒してこいなんて童貞にAV男優になれと言うようなものだ。何事も準備や順序というものがあるのだ。

「いいわ、なら拳で決めましょう」

女神はそう言うと音楽を鳴らす。音楽が鳴るとどこからかマッチョな男たちが現れて設営を始めた。マッチョな男たちによりみるみるリングができた。Mステっぽいリズムだった。

「さあ、カモン!」

女神は颯爽とリングに立ち俺を手招きする。

マッチョな男たちによる歓声が湧き上がり俺の名前がコールされる。

何の因果関係で今に至ったか全くわからないが男たちの期待は俺には裏切れない。

閃光とともにリングに立ち上着を脱ぎ半裸になる俺。コォー、と息を吐くと身体に気が溜まっていくような感覚になった。

カーンとゴングが鳴ると同時に俺は突っ込んだ。

「男女平等拳!」

敵が女であろうと容赦なく殴るキャラが編み出した技を俺も借用した。

「しかし現実は非情だパンチ!」

女神のパンチが当たると俺の身体は炎に包まれた。明らかにオーバーキルだ。

「これがカルマよ」

決めセリフまで用意していた女神は手で顔を覆いこちらを見ている。

これがやりたかっただけか。魔王よりこいつをコロコロしたい。

こうして一方的な暴力による脅迫により俺の異世界行きは決まった。

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