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第1話

初連載やってみようと思います。

転生


事実は小説より奇なり、なぁんて言うけれども、そんな経験を私自身がするだなんて思わなかった。


今ではライトノベル、アニメでたくさん使われたネタであるけれども、現実にそんな経験をしてしまったからには認めないわけにはいかない。


私が転生したのは、ファンタジー的な要素が存在する魔法がある世界だ。

そんな世界で少々裕福な商家の娘として生を受けた。


うん、まぁ運がよかったよね。この世界って、前世よりも全然命が軽くて、貧民街なんてものも存在するし孤児とかもたくさんいる。

そんな中で中堅どころの商家に生まれることができた私はかなり幸福だと自信を持って言える。


両親仲もよし、ちょっと転生者あるあるの幼児期にはっちゃけてやらかしたこともあったけど、笑って流してくれるくらいには懐の深い両親で本当に良かった。


転生したなら前世はどうだったかっていうと、実はよく覚えてない、日本生まれっていうのは覚えてるんだけど、名前も性別も親も友人のこともよく覚えていないし、記憶が穴だらけなのだ。

知識や経験などは割と覚えているのに、思い出の類なんかはスッカスカである。


気が付けば暖かな場所にいて、ゆったりと眠り続けていたんだけど、なんか急に圧迫感を感じて、何事!?と思っていれば、暖かいところから外に出されてオギャア、といった感じだった。


まず何も見えないし、音は何か聞こえたけど理解できなかったから混乱した。

いろいろ何が起こったのか考えようとしたけどそれが悪かったのか、赤ん坊の脳みそに私なんて異物が入ったせいで高熱を出したようで、後から聞いた話だとかなり危なかったらしい。


その時の記憶が吹っ飛んでいたことが幸いである。

産まれたばかりなのに死にかけるとか、いや、ありえないでしょ。


そんなわけで、高熱から意識がはっきりし始めた頃、目を開けるとあらびっくり、視界がはっきりしていました。

そうなると流石に自分がどうなっているかはわかってきた。


なんだか妖精さんみたいなのいるし、意思疎通もできるしでびっくりしてたんだけど、その妖精さんが見えるのと意思疎通ができたのは、私の高熱の治療の為に力を借りた影響らしい、偶然の副産物だとか。


熱から覚めて…つまりは生後一週間くらい(妖精さんから聞いた)で目が見えるようになった上、高熱の原因が魂と器のズレ、異界の魂と肉体の性質の不一致だとかで、妖精さん改め精霊さんがそのズレを調節してくれたんだそうな。


なんでそこまでしてくれたの?と聞いたら面白そうな生命がいたからだって、上位者の視点だぁ…


結局未成熟な体に私という魂が入ったこの体は身体スペックが凄いことになった。


どこがどう凄いかっていうと、まずめっちゃ物覚えとか頭の回転が速い、それに付随して、体の動かし方、言語の習得をした。おおよそ3か月で、こんな赤ちゃんが早々いてたまるか!これが幼児期のやらかしである。


両親はどんな人なのかというと、父が20台後半の将来渋いイケオジになりそうな茶髪でヴァイオレットの瞳の美形さんで、私を溺愛する優しい父である。

母は20前後らしいんだけど…容姿が金髪碧眼のめっちゃ美少女だった、一瞬犯罪かな?って思えるレベル、母も私を溺愛してくる優しい母である。


まぁ、初めての子供が高熱出して死にかけたら溺愛されるかな?過保護なのも愛されてる証拠だしね。

お母さんなんて私が5歳くらいまでずっとぴったりだったよ。


そんな幼少期を過ごして現在7歳、母の遺伝子をこれでもかというくらい引いた、金髪美幼女になっていた、瞳は父譲りのヴァイオレットです。

魂は凡人、肉体は天才な私、所謂異世界転生あるあるの転生知識チートとかやって、私を愛してくれる両親のために頑張りたい!と思ってたんだけど、ここにきて最大の問題が起こった。


記憶の中の資源とこの世界の資源が一致しないのだ。

例を挙げると、もっともポピュラーな素材である鉄、その原材料である鉄鉱石が無い、その代わりに魔鉄というものが存在しその原材料が魔鉄石という。


魔鉄とはないぞや?鉄と違うの?と言われれば、大きく違うのが魔力の有無だろう、魔鉄の製造の過程で魔力を使うのと、元々の素材の性質からか魔力との相性がかなり良くなる。剣に火を纏わせてリアル某鬼殺し漫画ごっこしたりできる。


ほかにも魔力を込めた糸やらなにやら魔力と親和性の高い素材が存在し、前世に存在していた素材が存在していないか見つからないという、私のアドバンテージが生かせない状態に陥ったんだよねぇ…。

食材は前世と同じようなのがたくさんあるのに!


そして最大の問題、さっきの素材の説明で分かった通り、この世界では魔力が大変重要視される。

そして人には保有魔力量というものが存在し、その保有魔力量が高ければ、さっきの魔鉄やらなにやらの加工やちょっとした魔法も使えたりする。

町吹っ飛ばしたり、超絶身体強化で瞬間移動的なのはできないらしい、そういうのちょっと憧れてたんだけどな…


まぁ、私には関係ないんだけどね。

現在の私の保有魔力量ってほぼゼロなんです。理由は精霊さんとつながっている事でその大半の魔力を吸われてるんだとか、何てことしてるんだと思ったけどそれしてなきゃ死んでたかもしれないので何も言えませんでした。代わりに魔力の流れとか精霊さんが見えるんだけども。


そういうわけで私個人では、前世であった便利な道具を個人で作ったりとかできないので、父に相談して、技師を紹介してもらったりしたんだけど、まぁいろいろあってダメだった。


だから、街に出て私の専属技師を見つけようと企画書片手にあっちこっちにプレゼンしてきたんだけど…


「そう簡単に7歳の子供の話を真剣に聞いてくれる技師なんていなかったかぁ」


見事に全滅、そういいながら厳しい現実に打ちひしがられた私はトボトボと街を歩く、危ないところに行かないようお父さんに言われてるし、お父さんの部下の人と一緒だけどね。今隣を歩いている無精髭を生やしたちょっと武闘派に見える渋いおじさんである。


「ごめんね、ゲイルさん、私の我儘に付き合わせて…」


「いえ、お嬢の護衛が私の仕事ですしね。むしろ普段勉強ばかりであまりあちこち遊びまわらないですし、物分かりも大変いい、俺の仕事が少ないくらいです。」


お父さんの部下ことゲイルさんは、ちょっといかつい感じの顔でにっ、っと片方の口角を上げると、もっと仕事させてもらいたいくらいですよ。と冗談を口にする。


おぅ…厳ついおじさまがそういう顔をするとなんというか様になっててかっこいいなー、私もこういう部下とか従者が欲しい


「…んんー!ちょっとあちこち歩きまわってちょっと疲れちゃった。帰る前にあそこの王立公園で休んでいかない?」


隣にいるゲイルさんの顔を見上げながら、私は休憩の提案した。


「構いませんよ。結構歩き回りましたし、屋敷まで結構距離もありますしね。少し休んでいきましょう。」


うん、出来る男はこういった気遣いもサラッとこなすんだなぁ、なんて考えながら公園に足を向ける。


「技師の人たちもさぁ、少しくらい話を聞いてくれてもいいじゃんねぇ」


まぁ…ね、いくら頭が回ろうが私は幼女である。

ほぼすべて話を聞かずに門前払い、既存の製品ではなく新しいものの研究開発から始まり、売れるかどうかの成果は不明、となれば…


「お父さんみたいな信用のある大人だったらともかく私みたいな子供が言った事を真剣に考えてくれる人、なーんているわけないかぁ。」


「話だけで聞けばお嬢の考えてるものが完成したなら、とても素晴らしい便利なものが出来上がるんでしょうが、あちら側にも自分の店や生活ががありますしね。研究開発にかかる時間もある。旦那様に口利きして技師を紹介してもらった方がよかったんでは?」


私がポロっとこぼした愚痴をゲイルさんは拾ってくれる。

んーまぁその通りなんだけどねぇ、でも。


「えーっとですね。一応口利きはしてもらってはいたんですけど…」


あの時の事を思い出し少し苦い顔をしてしまう。


「お嬢様の言っている事は夢物語のようですねー。なーんて軽くあしらわれちゃった。」


絶対に子供の言う事だしって適当に流してたよねアレ、お父さんから紹介されたし背伸びした子供の遊びに付き合ってやる的な反応だった。

そんなやる気のない、私を下に見ている人間なんて元から必要ないですもんね。


「やる気のない人間なんて必要ないんです。私が求めているのは、これを理解できて私を対等に見てくれる相棒です。」


私は近くにあったベンチに腰掛けながら、自分で書いた企画書を見ながらため息を吐く


「ははは、お嬢はまだ若いですからなぁ、その若さで対等に見てほしいと言うには、そこそこの付き合いがあるか、実績が必要になると思いますがね。」


「そうそう、その実績を手に入れるために必要なの…でもこんなことじゃスタートラインにすら立てない…。」


ベンチに背を預けながら空を仰ぐ、そう簡単に都合のいい人なんて見つからないよなぁ、分かってはいるんだけどね。

実は精霊さんの力を借りて簡単な実験物は作っているのだ。と言ってもホントに簡単な玩具みたいなものだけど、でも前世知識の証明になったし、それならばこの世界用にいろいろ考えたこの企画書と設計図、これの通りに作ってくれる人だけなのだ、後必要なのは…


「…そーんな都合の良い人なんて、簡単に見つかるわけ、ないかぁ…」


つい頭の中で浮かんだ愚痴が出てきてしまう、こんなんじゃだめだと頭を振り公園の広場の方に目を向けた。

そこにはヘリコプターの模型で遊んでる少年がいた。

少年が模型に魔力を込めると空に向かって投げる、すると、なんと模型のヘリコプターの羽が回転し空を上がっていくではないか。

へぇーあんな玩具あったんだねぇ、なんて考えながらそれを眺めていた私だったが。


……ヘリコプター……?


そう、この世界にそんなものは存在しない、つまりあれは完全オリジナルの玩具、いや玩具で終わらせていいものじゃない!


私は次の瞬間その少年の方に駆け出していた。

後ろからお嬢!と呼ぶ声が聞こえるけど気にしている暇はない、今はアレを作り上げた人が誰なのか?あれをどうやって作りあげたのか?それを知りたかった。


「ねぇっ!君っ!あの飛んでる玩具を作ったのは誰っ!?」


「えっ?」


そう言ってこちらを振り返った黒髪の少年、そう、この出会いが私の…転生者ミリエルティア・ウェルニアの運命を大きく動かしていくことになるなんて、未来を知らぬ私には分からなかった。

読み辛い、誤字などあれば感想お願いします。

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