うねび談義 #ヒロインを自立させよ!
読者の采火は言いました。
「お前のヒロインはダサいな」
書き手の采火は言いました。
「私のヒロインがダサい!?」
読者の采火は書き手の采火を殴りました。
「じめじめじっとりする友達よりも、もっとポジティブ思考でムードメーカーな友達のほうがいいだろ!!!ヒロインもそれ!!」
昨日は騎士系ヒーローの需要の高さ(全采火調べ)とその着地点について語りました。みんな騎士書いて。
じゃあ今度は主人公系ヒロインとそのスタートについて語りましょう!
異世界恋愛のヒロインを書くに当たり、人気のあるヒロイン、読者の好感度が高いヒロインは、ほぼ一本化されると思ってます。
・能動的であり、ポジティブな思考で自立ができるヒロイン
これにつきます。
ちなみに采火は愛され系が好きなので、むしろ不条理にぼろぼろになったヒロインちゃんをただ単にどろどろに甘やかすだけのお話も好きですし、書きたくなりますが、広い目で見て書籍化を目指すなら、そういう思考は捨てるべきだと気づきました。
ちなみにこれはエビデンスあり。
コンテスト系で女性向けレーベルの求める作品像のなかに、「能動的なヒロイン」「応援したくなるようなヒロイン」というコメントがよく存在するからです。
つまりはそういうこと。
本当のところ、采火は大人しめの受動的な主人公を書きがちで、書きやすいのですが、喜怒哀楽の激しい、特に「喜楽」の感情が仕草やセリフで8割くらい出ているような性格のヒロインがいるのといないのとで、采火の作品群でもポイント差が生まれてます。
500ptすらいけない異世界恋愛はまさにそれ。
テンプレ短編とかで法則に当てはまらないのもありますけど、書籍化目指して長編書くならば、外さない方がいいメソッドだと痛感してます。
書き手の采火は言いました。
「能動的でポジティブなヒロインってどう書くんですか」
読者の采火は言いました。
「お前には心のバイブルがあるだろう? リナ=インバースになれ!!」
実は、作者である采火自身は、究極的な指示待ち人間です。よくない。
どこかで主人公は作者の影、みたいなご意見を見ましたが、書きやすい受動的ヒロインに関してはたしかにそうかもしれない。理由がなくても愛されたいんです!!
ですがそれじゃあステップアップできません。愛されるにも理由があります。ですが素の采火ではその殻を破れません。
なので心にリナ=インバースを飼いました。
するとあら不思議!
能動的なヒロインが生まれます!
全部が全部リナの行動を生き写しする必要はありません。
むしろ彼女の攻撃的な性格は異世界恋愛では悪手です。ハイファンだったら受け入れられるかもしれませんが。
意識したいのは、人生を楽しむ!私はこう在りたい!というスタンスです。
ここが喜怒哀楽のお話に繋がります。
人生の楽しみ方がわからない人はリナを心に飼いましょう。
異世界恋愛ヒロインの肝は、人生の楽しみ方を知っていること、これから知っていくことの二つなんじゃないかな??
たとえ不条理にさらされようと、逆境に置かれようと、人生を楽しもうとするヒロインを、読者は応援したくなるんですよね? たぶんそう! 私もそういう作品が好き!
スローガンが「人生を楽しもう」じゃなくても、「一生懸命生きる」「魂を燃やせぇええええ」な主人公は応援したくなります。これが肝心です。自己主張ができないリアル作者が自分以上のキャラを主人公に投影できやしないので、憧れキャラの心をヒロインにもたせましょう。
オーバーなくらいに書いたところで、元の作者が大人しい性格の自己主張できないタイプの人間なので、いい塩梅になりますよ!
ちなみに采火がこれを出来てるかどうかは5割5歩。
やっぱり思考回路が受動的なヒロインになるんですぅううう。
でも「かわいい!!」の評価をもらえるようなヒロインは、大体がこの手法で書いているヒロインです。
リナ=インバースじゃなくてもいい。
あなたの憧れヒロインを投影してあげましょう。
読者の采火は言いました。
「ヒロインをいじめてくれ」
書き手の采火は言いました。
「よっしゃ握手」
読者の采火と書き手の采火が手を結びました。
シンデレラ・ストーリーや逆境が嫌いな人いますか!?
お膳立てされたチーレム無双とかは好き嫌い分かれますけど、努力の果ての成果を嫌う人はいますか!?
ヒロインはいたぶりましょう。
やり過ぎると炎上するので注意ですが。
ちなみに采火は、不遇な生活環境化から抜け出そうとするヒロインだけではなく、「幸せな世界から隔離されたヒロインが過去と決別してもう一度幸せになる話」も好きです。むしろそっちが好き。
ただし、メジャーかマイナーで言えば、今現在はマイナーだと思います……。
ひと昔前の、異世界転移の頃に流行した異世界恋愛向けストーリーラインで映えるタイプのものなので……。
反省会開きつつ、次はストーリーについて話しましょうか?
【追記】2025.3
最近Xくんで、受動ヒロインでも好きなんだよポストが流れてきています。うねびも好きだよ! 好きですよ!
でも書籍化視点で行くと、「受動ヒロインは癖には刺さるが、能動ヒロインのように憧れにはなれない」という部分が顕著にあるな、と思っていたり。
好きよりも憧れのほうが、読者に対するパワーって強いんですよね。webのランキングで打ち上がっても、ポイントがあっても、書籍化できないのはそれが理由かなと思います。
自作だと「死にたがりの悪役令嬢はバッドエンドを突き進む。」がそれです。
この作品はお気に入りだし、一次選考を突破する力はあるけど、それ以上がいけない、書籍化・コミカライズの話が一切ないのはそういうところなんだろうなぁ、というお気持ちです!
解散。




