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うねび倉庫  作者: 采火
20/29

首なし魔女の数奇な婚礼

書き出しコロシアム用

首なし魔女の数奇な婚礼 〜呪われた騎士と誓いのキスを〜


テーマ:表情がなくても伝わる心、以心伝心のパートナー


■あらすじ 393文字


首なしネリーは、魔女の森で悠々自適に暮らしている若手魔女。そんなネリーのもとにある日、近衛騎士・エルネストが訪ねてきた。


「お願いです、ネリーさん。私と結婚してください。悪女ドロテを断罪した後は、必ず責任を持って、貴女を幸せにしますから」


ドロテはネリーの首をとっていった彼女の姉弟子だ。行方不明だった彼女は今、皇太子の寵姫になって贅沢三昧を繰り返しているらしい。エルネストはそんなドロテを諌めようとして失敗し、「魔女の婚礼」でしか解呪ができない呪詛をかけられてしまったのだとか。


姉弟子から首を取り戻したい首なし魔女と、傾国の魔女を断罪したい甲冑の騎士。

二人の利害は一致し、いざ「魔女の婚礼」をあげようとしたものの。


【エルネストさん、どうしよう? 私に首がないので誓いのキスができません!】


魔女の婚礼は前途多難?

数奇な運命を切り開き、魔女と騎士はヴァージンロードを駆け抜ける!





■登場人物


【首なし魔女】【飾縫の魔女】ネリー

紫の髪(宇宙塗りみたいな)、金の瞳。絶世の美女。

三ヵ月年前、ライバルの魔女に術比べで負けて、首を隠された魔女。目は見えないし耳も聞けないが、術によって誰かの耳や視界を借りることはできる。肩に乗っている使い魔のコウモリがその役目を果たすことが多い。ライバル魔女を見つけたらただじゃおかない。得意魔法は飾り縫いのおまじない。首から出る靄が文字を綴る。



【醜い騎士】エルネスト・フォーレ

金髪、青目。

呪いにより誰もが顔を背けるほどの醜い顔に変わり果てた騎士。常に兜を身につける。呪いの解呪は「婚姻」。ただの結婚では駄目で、「魔女の婚姻」と呼ばれる特殊な婚姻でのみ解呪が可能。しかし、顔のある魔女は全員が醜い騎士を嗤い、気絶し、一生に一度の婚姻相手にしてはくれない。王子からの信頼も、混沌の魔女のせいで失墜。顔を取り戻すまで返ってくるなと命令される。呪いをかけたのはライバルの魔女。


【傾国の魔女】【箒星の魔女】ドロテ

白髪、赤目。ネリーと似ているが、一点だけ絶対に違うものがあること。

首なし魔女の首を持ち、騎士に呪いをかけた魔女。首なし魔女は絶世の美女であるのが気に食わないから。騎士は絶世の美女となった自分の誘惑にてんで乗らずにいたのが気に食わなかったから。プライドエベレスト。今は騎士の国の王子の婚約者として侍っている。得意魔法は呪詛。母の愛情がネリーに持っていかれたのを恨み、自分は嫌われ者だと思っている。外の世界に飛び出したのは、母の最期を看取らなかったクソ親父を探すため。


【秘薬の魔女】ラァラ

赤髪、緑目。得意魔法は秘薬調合。


【箒星の魔女】ネルテ

得意魔法は呪詛。ドロテの母。二十年前、キャラバンとしてやってきた男性が、自分が三百年前に愛した男性と同じ魂だと気づいて婚礼を上げる。白夜砂漠を作った張本人。二人の間にドロテが生まれたが、父親はその後もキャラバンを続け、ネリーを拾ったあと、行方不明になる。


【巡合の魔女】スティラ

占い師の魔女。


【キャラバンの指揮者】ジーニアス

白夜砂漠を渡るキャラバンのリーダー。


【輪廻の騎士】カイニス

ドロテの父。ネルテの恋人。前世は皇国の騎士でありながらもネルテと恋に落ち、皇国を裏切った。



■用語


【魔女】

魔女の命は一粒種。魔女は精霊の加護により、不老長寿の肉体を持つ。魔法は自分の力で森羅万象を操る。おまじないは精霊たちにお願いすることで森羅万象を操る。かつて魔女たちは人間たちと共存していたが、300年前、その力を畏れた者たちにより決裂した。


【魔女の婚礼】

魔女は精霊の加護を受けており、不老長寿の肉体を持つ(時が止まっているのに近い)。そのため子供も産めない。子を産みたいと思った時には、精霊の加護を半分伴侶に与えることで、子を得ることができるが、その分魔女としての力は減っていく。婚礼儀式の段階を重ねれば重ねるほど、魔女としての力は薄れ、人間となっていく。本来は心から愛した人と添い遂げるための魔女救済の儀礼。


【魔女の里】

魔女の住む場所。調剤に必要な草木や鉱石が採れる森がある。シャナルティン皇国から白夜砂漠を越えた場所にある。元々は魔女の国の王都。魔女の里の側には砂漠に埋もれた遺跡があり、そこはかつての魔女の国の王城だった。


【白夜砂漠】

永遠に夜がおとずれない砂漠。300年前、魔女を迫害した者たちの骨の砂でできている。この砂漠を生んだ『白夜の十三星』に数えられる魔女は、砂漠に横たわる死者たちの怨嗟の声によりこの砂漠を超えられない。ネルテが編んだ呪詛を、他の十二人が拡張した。ネリーが人間との架け橋となったことで、数百年後には白夜砂漠に囚われた魂も浄化され、いつか魔女たちも砂漠の外に出られるだろう。(ネリーやドロテは白夜砂漠の成り立ちに直接関わっていないため、怨嗟の影響は薄い)。


【白夜の十三星】

秘薬の魔女ラァラ、巡合の魔女スティラ、箒星の魔女ネルテ、蔦の魔女サラ、錬金の魔女アーニャ、墓守の魔女イグニ、蠱惑の魔女グランディス、他七人の魔女。白夜砂漠をつくり、維持する人たち。サラやネルテのように、魔女の婚礼により亡くなった魔女もいる。


【シャナルティン皇国】

ドロテが乗っ取った国。過去には魔女迫害の歴史もあったが、迫害された魔女が自分たちが住まう里と皇国の間の境界として白夜砂漠を生み、三百年が経った。今は呪詛を使うドロテに誰もが畏怖する。


【魔女の国】

三百年前、白夜砂漠に沈み、滅亡した国。王族は精霊に愛された人間であり、紫の髪が象徴的だった。魔女は国の守護者だったが、魔女ネルテが皇国の騎士と恋に落ち、皇国が魔女の国へと侵略し、その見せしめにネルテの恋人を惨殺したことでネルテの魔女の力が暴走。白夜砂漠ができた。






■プロット


表:間違いが正される

間違い 悪役である傾国の魔女の酒池肉林、贅沢三昧、わがまま三昧

正しい 傾国の魔女の断罪


裏:間違いが正される

間違い 言葉にしたら伝わる→身振り手振り、表情がないと伝わらない

正しい 言葉にしないと伝わらない


起 出会い

承前 噛み合わない生活

承後 言葉が足りないと気がつく

転 魔女の首を見つけ、婚姻

結 断罪


大テーマ

小テーマで序破急


1.出会い〜魔女の婚姻話まで。

2.魔女の里を出る準備。

3.砂漠渡り。ネリーの首を作る。姉弟子がネリーの首を使っていることが分かる。エルネストがどうしてドロテに呪いをかけられたのか。

4.砂漠渡りその2。ドロテの顔はネリーの顔?じゃあドロテの顔はどこに?→ドロテが大切にしているという箱がある。それだ!

5.初めての街。魔女の迫害のその後。キャラバンの商売。

6.皇城へ。皇太子に謁見。ネリーを婚約者として紹介。ドロテもそこにいる。「私の顔だわ」

7.どうにかしてドロテの部屋にある首を探したい。忍び込もう。忍び込む方法は?

8.忍込み失敗。ドロテvsネリー。ネリーのカメオが壊れて、視ることも聞くこともできなくなる。

9.暗闇の中の恐怖のネリーの声が雲となって垂れ流し。ドロテ、高笑い。エルネスト、ブチギレるが一時退却。隠れ家へ。

10.ネリー、集落から出るんじゃなかった、エルネストは、自分の運命の人なんかじゃない。死にたくない。

11.エルネスト、闇に落ちていこうとするネリーを光属性で助けてくれる。「私はネリーさんだからこそ希望が持てた!」知人全員に殺されかけて罵倒されたエルネストだからこその言葉。

12.ネリー復活。エルネストと本音で語らう。ここでネリーはエルネストを好きになる。でもそれは伝えない。

13.vsドロテのために魔女盛装を作り直す。ネリーの刺繍の魔法で透明マントを作る。

14.透明マントで再潜入。ドロテの首を見つける。ドロテに見つかる。ネリー、ドロテの首を持って、大衆にさらす「ねぇ、ドロテ。あなたはだぁれ? この首は、だぁれ?」

15.ドロテとの再戦。ドロテの本音とネリーの本音。ネリーの勝利。

16.ドロテの断罪。「魔女の集落に連れ帰るわ!」ラァラの魔法薬でドロテをねずみに変えてしまう。

17.エルネストの呪いを解きたい→ドロテには解けない。魔女の婚礼。エルネストはここまでしてくれて、ネリーの本心にも出会えて、婚礼を辞退し、一旦別れ。首の装着は魔女の集落に戻ってから?

18.魔女の婚礼衣装や小道具を用意し、ネリーはエルネストに突撃。

19.「やっぱりあなたが運命の人なのよ、エルネストさん!」首を取り戻した美少女ネリーの笑顔にエルネスト陥落。婚礼をあげて始めてエルネストの顔を見る。ハッピー・エンド。



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