依頼完了
「ところで、ロイの方はどうなったんだ?」
「大丈夫だとは思うけど…」
二人はロイを探す。すると、背中を叩かれる。
「二人ともお疲れさん。俺はここだ」
二人の後ろにロイが立っていた。
「終わっていたんですね」
「まあな、それにしても二人ともやるじゃないか。正直、厳しいと思っていたが見直したよ」
ロイが大きく笑う。
「危なかったけどな」
「最初は焦ったね」
ソラとレイは苦笑いをする。
その後、ソラとレイは自分たちの依頼をロイにも手伝ってもらい、すぐに終える。
帰る道中でソラとレイはロイから様々な情報を聞くことができた。町へ着き、ファミリア協会で報酬をもらう。協会を出てロイとの別れ際、小袋を渡された。
「今日のお礼だ」
ロイから渡された小袋の中には金貨がたくさん入っていた。
「こんなにいいんですか」
「すごい量だな」
レイとソラは金貨の量に驚く。この世界は銀貨一枚で、一人の一日分の生活費になる。銅貨十枚で銀貨一枚分、銀貨十枚で金貨一枚分になる。その金貨が二、三十枚入っている。
「ああ、気にしないでくれ。有望な新人への投資だと思ってくれ」
ロイが冗談ぽく笑う。
「スタリースカイの活躍、期待してるよ」
手を振りながら、ロイが立ち去る。
「俺たちのこと知ってたんだな」
「してやられた感じだね」
「俺たちももっと頑張らないとな」
「そうだね」
二人は宿の方向に歩いていく。