グランファミリア

1章 はじまり

プロローグ

　ファミリア－－それは志を共にする人びとの集まりで、人生を共にする家族になることである。

　世界は人、獣人、竜人、魔人がそれぞれ治める人国、獣人国、竜人国、魔人国、に分かれている。

　かつて、それぞれの種族が、世界を統べるのはどの種族かと争うようになった。次第にその争いは激化していった。

　このままでは世界が滅びてしまうと考えた者たちが争いを止めるべく立ち上がった。彼らは種族の垣根を越え、互いに手を取り合い、見事争いをおさめることに成功した。彼らは自分たちは家族だと言った。

　その後、彼らは再び争いが起きぬようにそれぞれの種族の王となり各国をおさめた。

　そして、後に人びとから偉大(グラン)なる家族(ファミリア)と呼ばれるようになった。

　それから、1000年の月日が流れた。

　世界にはさまざまなファミリアがあらわれていた。

　しかし、それとともにその歴史が時間とともに忘れ去られていっている。