遠征隊発足まで
君達が住んでいるその世界以外にも、さまざまな世界が存在する。私は【界港】(カイナト)と名付けられた世界に古くから住んでいる[火之田 カエン]というものだ。
私の住むこの世界はとても独特なのだ。この世界…界港は、さまざまな世界と繋がっている、駅のようなところなのだ。そのため、ここに住む人々は侍、カウボーイ、騎手、軍人、妖怪、サラリーマン、自衛官、など、とにかく時代も国もバラバラなのだ。ただ、ここで生まれた人は日本の血筋なので、人口そのものは日系が多い。
この界港という世界の名は、この国の名前でもあり、界港は、一つの世界にしては、あまりにも小さい島国なのだ。
界港は、島の一部ずつが様々な世界の、さまざまな地形と似ている箇所が多いため、 どこかの軍なんかがこの地に迷い込んだ際には、気づかず攻撃してくることが多々ある。そのため、私は、この地を守る【防軍】というものを創ったのだ。
界港は、いくつかのパラレルで成り立っており、私、火之田カエンもその世界ごとに違う私がいる。例えば、ここは第三世代だが、第一と第二の火之田カエンは【ヒトネコ】という稀に自然発生する特殊な生物なのだ。私はヒトだが、そのヒトネコという生物の特徴をいくらか受け継いでおり、長い寿命と不死であること、高い身体能力、強い探究心や極端に悪い運等がそれである。
そんな私は、防軍を創った当初、流れ着いた侍や軍人等から銃や戦車、航空機などの概念を学び、最低限の防衛力を作り上げた。
それから暫くは、外の世界から鹵獲した兵器等を元に、防衛力を高め、いつしか最強クラスの軍事力にまで上り詰めていたが、ある時、隊員が多数、同じ地点で行方不明になる事件が起こった。
当初、調査隊すらも行方不明となるこの場所は、接近禁止の区域になったが、数ヵ月後、居なくなった隊員が全員戻ってきた。話によれば、見慣れぬ世界に飛ばされたとのことだった。これを受け、再度調査をしてみると、過去に外の世界の航空機の編隊が出現した位置とメートル単位で一致し、特定のポイントがポイント別に別世界と繋がっていることが判明。
このことが判明してからは、別世界との講和や別世界への支援を目的とした【遠征隊】が組織され、別世界では戦死や行方不明とされていた人達の大多数が無事に故郷に戻ることができたのだった。
初めて書いた上、ノートの落書きをそのまま張り付けたようなものなので理解に苦しむ部分がありますが、ご了承ください