彼女が誰にも触れられたくないのは…(200文字小説)
暫く連絡が取れなかった彼女と漸く連絡が取れた。
早速デートの約束をした。
久しぶりの彼女は変わらず可愛い。
「ごめん」
そう言って彼女は手をひっこめた。僕が手をつなごうとした時だ。
「今日は誰にも触れられたくないの」
「そう…」
デートは楽しかった。
別れ際、本来なら、おやすみのキスをするところだけれど…。
そこへ友達からメール。
『あの子、事故で亡くなったらしい』
思わず彼女を見た。
いつもの笑顔を残して彼女は消えた。