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夕月  作者: 白州藍樹
4/50

 私の名前は、月、というらしかった。

 どこからともなく呼ばれて振り返ると、声の主がいて、もう一度私を見つめてその名を呼んだ。まあまあな名前かしら。そう思って、微笑んでみた。あの子の名前が、夕、ということも知った。夕。ゆう。おぼろげな響きだ。本当に今にも消えてしまいそう。

 私は名前を呼ばれると、あの透明な、扉だけの場所から、引き上げられるようにここに来るのだった。ふと反応して、気がつくともう表にいる。そんな感じだった。そのうち、あの空間からこちらに来ることに慣れて、前から考えているようにあの場所を彩る為にはどうすれば良いのかをうかがい知るようになった。

 まずは、最初決心したように足らない知識を集めること。それから、知識だけでなく、やり方や過程を重んじること。後々知った言葉ででも表すなら、ロココなココロを、持つこと。淡々としてはいけなくて、なるべくゆったりと、優雅な精神で居ること。

 綺麗なものは正義、と信じる気持ちと、それに対応する温かさを持つものをあの場所に置いておきたいという気がまっすぐに噛み合った。

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