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夕月  作者: 白州藍樹
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ⅩⅤ

 私がこちらで過ごす時間が増えるのと比例して、あの空間にも、ものが溢れていった。だけど私も随分頑張って選別していたから、それなりに素敵で温かなもので埋められたと思う。前に考えていたアンティークな家具や、詩集やきれいな音楽、芸術家の画集をたくさん、運び込んだ。壁紙は少し経ったら別のものに変えてみたりした。水色だったり、生成りだったり、薄桃色(ピンク)だったり。だけどものが多くなるほど、いちばん白が合う気がして、ベースを白色にして(とばり)や絵を飾ることをそのうちに始めた。

 ところでこちらでは、ほとんどのものが夕のものなのだった。ピアノと楽譜もしかり、飾られているものなどがほとんどだ。厳密には夕のもの、というよりは夕が自由に使って良いもの、という意味合いで、それは私には何だかとても、裕福なことに思えた。いつかノートにそう書くと、月ちゃんも遠慮しないで使って、と返事が来た。でも、それは何だか悪いことのような気がしてできなかった。私は、あくまで月だから。こちらの誰かに改めて言われたときは別だけれど、あの子に言われただけでは、うまく言えないけれど、とにかく畏れ多すぎたのだった。

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