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モブ君(ある朝突然)絶世の美少女になる  作者: イヌスキ
十六章 2学期に突入!
201/239

文化祭の次の日。とっくに全校生徒に歌が拡散さているようです。

 文化祭の翌日、竜神と一緒に教室へ入る。


「おはよー」

 挨拶をすると、聞き覚えのある曲が聞こえてきた。文化祭で歌った曲だ。


「ミキミキー強志ーおはよー」

「おはよ……って何してるんだよ!」

 

「見てわかるでしょ?」


 ギャル軍団が俺の……その、文化祭でやった俺のダンスを練習していたのだ。

 スマホで俺の歌声もガンガン流れている。


「恥ずかしいからやめてくれよー! その時テンションがおかしかっただけなんだから」

「ほお、高名な振付師を付けてやったのに恥ずかしいとは?」

「うや!?」

 百合が息がかかるぐらい後ろに立って、耳の後ろにつぶやいてきた。


「せめてミュートして!」

「やだよー。どーせ未来の歌は学校全体に拡散されちゃってるし」

「そうそう。とっくに全校生徒どころか他校にも回ってるんだから、心配しないで。すっごいいい歌だったしね」

「その心配の使い方は間違ってるだろ! 竜神も何とか言ってくれ!」


「せめて音を少し小さくしてやってくれ。未来が恥ずかしがり屋なのは知ってるだろうが」

「だって声まで超かわいいんだもん、可愛い彼女を勝ち取った彼氏の有名税だと思ってよ。強志のドラムもかっこよかったし」


「え、ひょっとして私の歌も入ってるの?」

 教科書を机に移し替えてた美穂子が言った。

「当たり前じゃん。美穂子のハモりも最高だったしね」


「うー、恥ずかしいなぁ……。でも未来のダンス可愛かったから仕方ないかぁ……」

「あきらめないでください美穂子さま! 俺たちで削除してもらわなきゃ」


「それは無理だと思いますよ。全校生徒に回ってるんだから、消しても、ほかの人から動画もらっちゃうだけだろうし」

 また上級生の教室に入り浸ってる達樹がスマホを俺に掲げる。

 そこには俺の踊っている画像が映し出された。

 やめてくれ見せないで。


「未来ー美穂子-百合ーあと残りのパラゼ部!」

 これまた違うクラスに平気で入ってくる。メイちゃんだ。

「残りのパラゼ部ってひどくないっすか?」


「あんたらの歌が私プロデュースで販売されることになったの! 売り上げ百万枚目指すわよ!」


「ひ、百万枚も売れるわけないだろ! 百枚まで下げて!」

「それは無理。もう製作段階に入ってるもん。社長のお墨付きなんだから! 大体、コタローと未来が同じステージに立ってるのよ、売れないわけない。しかも私の初プロデュースなんだから!」


「確かに未来先輩ならジャケ買いされるのもありそうっすね」

「もちろん全員にギャラは払うからね。そっちも楽しみにしといて」


「え、マジすか、超楽しみ!」

 達樹が身を乗り出してくる。


 なんとCDは事務所の力で一週間もしないうちに売り出され、一か月もしないうちに100万枚が売れたらしい。

 あっという間にカラオケで歌うこともできるようになった。

 テレビからの出演依頼はあったけどそれは全力で断ったけど。

 二枚目を出すわけないし、そこまで有名になりたくないしな。


 軽音部部長が「俺たちに歌わせてくれ」と教室まで押しかけて来たり(これはメイちゃんは嫌がらなかった。楽譜を各パートすべて渡した)と色々あった。


 CDの印税は中々とんでもなく、怖かったので全部生活費の通帳にぶち込んだ。


 竜神も兄ちゃんの口座に振り込もうとしたんで止めたんだけど「猛さんの家で生活してるからな家賃の先払いだ」といわれて困ってしまった。家賃取ってないのに。竜神と同居してるのは俺のわがままのせいなのに。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ほのぼのドラマは色鉛筆で描くアニメにピッタリですよね。連続ものではなく、サザエさんの様な単発シリーズが嵌まるのかしら?
[気になる点] 今ごろ気付いたんですが……。 『コタローと未来が同じステージに立ってるのよ、売れないわけない』 『未来先輩ならジャケ買いされるのもありそうっすね』 まさかCDだけじゃなく、DVDも…
[気になる点] 未来たちの懐がどれだけうるおったのかが気になりますね。 CDシングルのはずだけど、一枚1000円としても100万枚以上売れたのなら、印税はおそらく一億を超える。 一番取り分が多いのは…
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