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モブ君(ある朝突然)絶世の美少女になる  作者: イヌスキ
十四章 とうとう二年生です!
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光に透けて制服の下のスタイルが丸見え

 とある日の6時間目の授業。2年2組は移動教室だった。


 授業が終わり、一斉に教室へと戻る。


 階段の踊り場は格子状に枠の貼られた大きな窓になっていた。

 強い夏の日差しがガラス越しに生徒の体に刺さる。

 踊り場だけじゃなく、階段全部を熱線で焼き尽くすほどだ。


 日向未来は熊谷美穂子と花沢百合と談笑しながら階段を上がっていた。


 目も向けられないほどの強い日差しが照り付ける踊り場で、横向きになった未来が唐突に足を止めた。


「りゅー」


 薄い夏の制服が強烈な光に透かされ、未来の触り心地のよさそうな、たゆんと揺れる大きなバストラインを、思わず抱き寄せたくなるようなくびれたウエストを、そこから柔らかく曲線を描くヒップのラインを、擦らずにはいられない滑らかな太ももを、肌色に近い暗色で浮き上がらせた。


 制服を着ているのに着ていないかのような、裸のラインが男子生徒たちに晒される。


「りゅー、今日のお昼ご飯」


 お前の好きなカツを忘れてきちゃった。ごめんな。そう言おうとした未来を前に、「未来!」階段の一段目を踏んでいた竜神は数段跳びで駆け上がり未来を抱き上げ、他の男たちの目から隠した。


 が、すでに遅く。


「おおおおお!!」「水着もエロかったけどこれは反則だろおおお」「すっげ、やっべ」「……!」「肌色で見えたああ!!」「ぶふっ(鼻血噴射)」


 男子生徒たちが階段に倒れこんだ。叫び声をあげただけじゃなく、股間を押さえてる生徒までいる。


「え!?」


 肌色ってなに?

 言葉の意味が分からずに硬直する未来を竜神は百合に渡した。


 女たちをさっさと逃げさせてから、竜神は股間を押さえたり鼻血を流している階段の下の男たちを睨みつける。


「今のは忘れろ……!!!」

「はい!」「忘れます!」「すんません!」「忘れました」「見てませんから!」


 竜神の低い声にびびってその場の男子全員が返事をしたけども、忘れられるはずなどなかった。数十年後まで活用できるおかずゲットだ。


 その一方で、教室に戻った未来は百合にビシバシと尻を叩かれ、丁度通りがかって透け未来を見てしまった8組の氷室メイに説教をされていたのだが、こればかりは、学校の構造が悪いのではないか、と、クラスメイトの女子(琴音や藤岡、曲山)も美穂子も未来に同情したのだった。

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